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【正の数・負の数 中1 指導案 教材研究】負の数(マイナス)の導入の授業

指導案

正の数・負の数は中学校に入ってきた子どもたちにとって始めて勉強する単元です。

みなさんは、「正の数・負の数」導入をどんな風にやっていますか?

今年行った授業は「正の数・負の数」の導入はとても面白かったので、授業の様子を紹介します。

授業の実際

身の回りにある「ー“マイナス“のつく数」ってどんなものがありますか?

最初の発問は「身の回りにある『ー“マイナス“のつく数』ってどんなものがありますか?」です。

この発問でその年、その年の生徒の傾向や興味のあることがわかって面白いです。

今回は、こんな意見が出てきました。

  • 気温(マイナス6度)
  • 海の底(−30メートル)
  • ゴルフのスコア(パーは±0、バーディーはー1、ボギーだったら+1)
  • マリオカートのタイム(前の周より−1秒と表示される)
  • ポケモンカードの抵抗力(例えば、水タイプのポケモンに、火タイプの攻撃をすると、ダメージが軽減されます。−30という表記がある場合があります。)

結構、たくさん出てくるものです。

電池の+、ーと言った子も出た年もありますが、「これは、数じゃない!」と総ツッコミが入りました。

さて、ここで仲間分けをします。

「5つの意見が出てきたんだけれど、実は意味で仲間分けができます。どんな仲間分けができるかな?」

と発問をします。

どんな仲間分けができるかな?

生徒からは以下のような仲間分けが出てきした。

「温度と標高は0より下」という意味。それ以外は、「何か基準があってそこからどれだけ低いかを表している」という意見です。

これは納得ですよね。

温度は、0度より6つ下の温度。

標高は、海抜0mより30m下という意味になります。
(注:啓林館の教科書だと、これは「正の数・負の数を量で表すこと」に入っています。この時点では、0より下ということでOKにしています。)

マリオカートだったら『前の周を基準にして−1秒』。ポケモンカードだったら『50ダメージを基準にして−30ダメージを受けることになる』。ゴルフは『4打でカップに入れるところを−1打少なくカップに入れられた』などになります。

教科書では、「負の数の意味」について2通りの定義がなされています。

1つ目が「0より小さい数」(ex:気温、標高)

2つ目が「正の数・負の数を量で表すこと」(ex:ゴルフのスコア、マリオカートのタイム、ポケモンカード)です。

そうやって分ける面白さを見つけていきます。

教材研究 「0より小さい数」と「正の数・負の数を量で表すこと」

この2つの定義を私自身、最初はまぜこぜになっていて、生徒を混乱させてしまっていました。

みなさんは、この2つはなぜ違うかをしっかり説明することができますか?

「0より小さい数」は、単純に、0より小さいという意味しか持っていません。

教科書では身の回りにある「0より小さい数」は「気温」しか例に挙げられていません。

それに対し「正の数・負の数を量で表すこと」は、正の数・負の数を使って「①違いに反対の性質を持つと考えられる量」「②ある基準の量からの増減や過不足」を表しているのです。

この2段階で正の数・負の数の理解を深めていきます。

大人になると、「正の数・負の数を量で表すこと」ばかりになり、そっちの意味ばかりにとらわれてしまいがちですが、そもそも負の数そのものには「0より小さい」ことを表すことしかありません。

そこから意味を拡張して、増減などまで適用をしてきました。

標高は、「海抜を0mと基準にして、そこから高い低いを表す」ので+、ーで表現するのです。

授業の最後に

この授業、これだけで結構盛り上がります。

いつも、最初の授業にこんな話をします。

「よく、小学校では算数だったのに、中学校ではなんで数学に科目の名前が変わるの?と聞かれます。小学校では、実際にみなさんの目で見える数を扱ってきました。例えば、1mのひも、0.3mの物差し、$1/2$個のリンゴ。

これらの数は、実際に用意できるし、みなさんの頭の中にも同じ絵が浮かびますよね?

でも、今日勉強した数を見てください。−3℃、同じように目にめますか?

−30ダメージ、これはもう目に見える量ではないですよね。

数学になるのは、身の回りのある具体的な数から、頭の中で考える数まで数の世界を広げていきます。

だから名前が変わるんですよ。1年間一緒に勉強していきましょう。」

という話をします。

 

いかがでしょうか?

皆さんはどんな授業をしていますか?

ぜひコメントで教えてください。

スーさん
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過去の「正の数・負の数」単元の授業案はこちらをご覧ください。

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