「子どもの声掛けでしてはいけないことはなんですか?」と聞かれたら、皆さんはどう答えますか。
子育てでも、教育でも、言葉をかけることで、子どもの成長を促していきます。
逆を言えば、言葉がけ次第で、子どもの成長を止めることもできるのです。
どんな声掛けをしてはいけないのでしょうか?
「こんな声かけをするといい」ということは、本でもネットでも調べればたくさん出てくるのですが、「これはやってはいけない」ということをまとめたものを読んだことはありませんでした。
ちょうど坪田信貴さんの、「才能の正体」の中に簡単にわかりやすくまとめられていました。
皆さんはどうですか?
一緒に読んでみて、自分を振り返ってみましょう。
子どもの成長を止める、親の一言

こんな声かけをしてはいけないそうです
拮抗禁止令
拮抗禁止令(乳幼児期に親から無言のうちに与えられるメッセージ)
- 完全、完璧であれ
- 他人を喜ばせ、満足させろ
- 努力せよ
- 強くなれ
- 急げ
ー坪田信貴.「才能の招待」.P111ーP112
13の禁止令
13の禁止令(さらにこの先、幼少期に親から与えられるメッセージ)
「存在するな」・・・「お前さえいなければ」といった言葉で、自分が不幸の原因とされると、子供は自分は生きるに値しないと感じてしまう。結果的に、自暴自棄、酒や薬物、性的逸脱といった依存症になる可能性が。
「何もするな」「実行するな」・・・しつけが厳しい、過保護、または過干渉で子どもの行動を規制する。大人になると自分で何をしていいのかわからない「指示待ち」の人になり、積極性に欠ける。他人の意見に従うようになる。
「成長するな」「実行するな」・・・過保護で育てられたり、末っ子で甘やかされたりすると、「子供のままで成長せず、何もできないほうがいい」と思うように。ファザコン、マザコンになりやすい。
「感じるな」「感情を表に出してはいけない」・・・親から我慢をさせられたり、無視されたりすると、欲求や感情を抑えるのが癖になってしまう。感情が表に出せないので、物事に無関心、無感動になる。
「お前であるな」・・・親から「本当は男の子が欲しかった」「女は損をする」などと、自分の性別やアイデンティティを否定される。同性の友人が少なく、同性の集団が苦手で、周りからの評価や常識、世間体に左右されるように。
「子どもであるな」・・・「お兄ちゃんだから我慢しなさい」などと自立を促し、子どもを自由に過ごさせない。責任感が強くなりすぎて、四角四面に物事を考えるように。宴席で料理を取り分け、人のグラスを気にするなど、気配りしすぎる一面も。
「近寄るな」・・・「今は忙しい」「後で」「静かにしろ」と親から距離を置かれる、コミュニケーションを拒絶される。誰にも本心を明かさず、自分一人が我慢すれば、と、悩みやストレスを抱え込んでしまうタイプに。
「考えるな」・・・威圧的に「黙って言うことを聞け」「口答えは許さない」と怒鳴ったり、ヒステリックに叱ると、子どもは考えることをやめてしまう。論理的思考、冷静な判断ができなくなる。占いの結果や人から言われたことを鵜呑みにする場合も。
「成功するな」・・・成功を褒めてもらえる、失敗したときは慰められ、励まされる。また肝心なところで「ダメな奴だ」と言う。心をくじかれると、「自分は成功できない人間だ」と思い込み、自己評価も低くなる。
「自分のことで欲しがるな」・・・シングルの親や病気など、親に経済的負担をかけてしまった人が、親が我慢する姿を見てしまうことで、素直に欲求を口にできなくなる。何でも人に譲ってばかりいる。金を貸す、貢いでしまうなど、自分の心を押し殺すように。
「健康であってはいけない」・・・病気のときにだけ親から優しくしてもらった記憶が強い人や、病弱な親や兄弟がいて面倒を見ていた人に多い。病気や怪我、突飛な行動、おかしな言動で同情を引くようになる。自分の健康に、無頓着な場合も。
「重要な人になってはいけない」・・・何をしても親の反応が薄く、認めてもらえないと、「自分は重要であってはいけない」と思い、目立たぬよう、責任回避をするタイプに。部下としてサポート側に回ると力を発揮するが、人の上に立つと萎縮してしまう。
「所属してはいけない」「仲間入りをしてはいけない」「孤独になれ」・・・「あの子と遊んではダメ」「この子と遊んであげて」など、親が友達を選んだり、子どもの気持ち駄弁する。同世代に馴染めず、自分から言い出せないのでグループに溶け込めなくなる。
ー坪田信貴.「才能の招待」.P112ーP115より
禁止令を読んで

これを読んで思ったのが、子どもを思い通りにしたいという欲求が大人にあると、禁止令の声かけをしてしまうと思いました。
お母さんの言う通りにしなさい!
頑張って、医者になりなさい!
そうやって、大人の枠に当てはめようとすると、子どもは身動きが取れなくなります。
先生を長くやっていると、「なんでこんなことできないの!」と子どもにいう親を見ます。
特別支援だと尚更です。
できないのにはできない理由があります。
その子なりに頑張ってやっているのです。
その頑張りを認め、できるように支援を講じるのが特別支援教育です。
私たちは、よく子どもの短所ではなく、長所に目を向けて支援をしていきなさい。と言われます。
大人の枠ではなく、子供の目線に立って、カリキュラムを考えるのが、子どもの成長に繋がるからです。
最後に

子どもの成長を止める言葉を今回は紹介しました。
これは肝に命じておきたいことです。
対して、子どもの成長を促す声かけの仕方はたくさんあります。
このブログでもいくつも紹介しているので、ぜひ読んでくださいね。
一番大切なのは、子どもが生き生きと過ごすことができるようにすることです。
そのためにできることをどんどんやっていきたいですね。

坪田信貴さんの本を参考に書いた他の記事もあわせてご覧ください。
参考文献
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