よかれと思って、他人に注意する、他人のやっていることに手を出す。
小学校低学年だとよくあることです。本人は「相手のためによかれと思って」やっています。
これってなんでダメなのでしょうか?「進んでいいことをしましょう」ということと真逆のことになります。
よかれと思った行動に足りないものは何でしょうか?
その最初の気づきになる授業になるといいなと思って、授業をしてみました。
主題名
してよいこと、いけないこと A(1)善悪の判断、自律、自由と責任
ねらい
友達の作品に勝手に手を加えた「たくみ」の姿などを通して、してよいことか、しては行けないことかを考えることはどうして大切なのかを考えさせ、善悪を区別し、正しいことをしようとする判断力を育てる。
あらすじ
図工の時間、「のりお」は粘土で飼い犬のゴンを作った。それを見た「たくみ」は、怪獣だと思い、角をつけばもっとカッコ良くなると、勝手に角を付けてしまう。いいことだと思ってやった「たくみ」だが、「のりお」に、せっかく作ったのにひどいと言われ、自分のした行為が「のりお」を傷つけてしまったことに気づく。
授業の実際

T:今日は2年生の道徳の教科書を使って勉強していきます。テーマは「してよいこと、わるいこと」です。どんな出来事があったのかな?今日は、早速お話しを読んでみましょう。
(教材を範読する)
T:まずは感想を聞いてみようかな。お話を読んで感じたこと、思ったことを教えてください。
C1:勝手に人の作品をやる(さわる)のダメだと思う。
C2:勝手に改造ダメです。お友達の、のりおが怒っているからです。
C3:私は、のりおがせっかく犬を作ったのに、たくみは怪獣と思ってしまった。そこが(うまく伝わらずに)むずかしいと思った。
T:なるほど、勝手に友達の作品を触ったり、ましてや改造なんてダメって思ったんだね。ただ、C3が言うように、自分が作ったものが何かを、作品だけで相手に伝えるのって難しいよね。
ちょっと、ここで考えてみよう。かいじゅうにしているときの、たくみくんの気持ちってどんな気持ちかな。
C2:カッコよくするぞ。って気持ち
C1:カッコ良くなるかなぁって、ちょっと心配。
C3:角を付け足しても、怒らないだろう。だって友達だから。むしろカッコ良くしてあげる。
T:なるほど、カッコ良くしてあげるからいいじゃん!って気持ちがあったんだね。友達だからいいだろうって言う気持ちもあったかもしれない。なるほどだね。で、結局改造したら、のりおはどんな気持ちになったの?
C:カッコ良くない、ひどい、やめて、ムッとした。
T:そんな気持ちになったんだね。この時、たくみはどんなことに気づいたいのかな?
C3:あーあ、ごめんね。
C2:悲しいことをしちゃったなぁ
C1:悪かったなあ
C2:謝らなくっちゃ。
T:なるほど。たくみは、悲しいとか、わるい、謝りたい。そんな気持ちが出てきたんだね。もしかしたら、学校生活でも同じようなことが起こるかもしれないね。皆さんも、これからこんなことが起きないようにするにはどうすればいいかな?
C3:直した方がいいことは、手を出さずに口で伝えるようにする。
C2:そもそも作品をいじらない。
T:そうするのが大事だね。そうするとみんな気持ちよく過ごせるね。では、振り返りを書きましょう。
授業を終えて

今回の授業も、子供たちの生活経験があるからか、積極的に意見が出てくる授業となりました。
今回の授業で子供たちに気づかせたかったのは、「『人の作品をいじるのはわるいこと』とはわかっているのですが、なんでやってしまうの」というところにも迫りたいと考えていました。
作品をいじってしまった人にも、悪気はないこと(たくみはよかれと思って作品をいじっていましたね)。けれど、作品に手を入れられた側はすごく悲しい思いをしていること。そのすれ違いが苦しいんだよ。と言うことに気づいて欲しかったのです。
これは、作品だけではありません。良かれと思って「〇〇ちゃん、ダメじゃん」とか平気で言います。
これって、なかなか直らないのですが、結局は言っている側は相手のことを考えずに「良かれと思って」、友達に「ダメじゃん」って言っているから、なかなかその言い方が直らないんですよね。
そういうすれ違いによって、色々悲しい思いが出ていると言うことに、今回ちょっと迫れたかなと思います。
これから、学校生活でこんな姿が出てきたら、今回のお話を使って、もう一度自分の言動を振り返りをさせたいなと思います。

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