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【特別支援 学級経営 代替行動 トークンエコノミー法 当事者研究】衝動性や攻撃性のある子への対応、もしカッターを振り回すような子がいたら

学級経営・生徒指導

今回は、衝動性や攻撃性のある子への対応について考えたいと思います。

カーっとなると、悪口をずーっと言い続けるとか、友達に手を出す子いませんか?

集団生活や、社会生活を送る中で、人との付き合い方を考えさせたいですね。

自分が経験したことを紹介して、対応を考えていきたいと思います。

子どもの様子

普段は温和に過ごしているが、例えば友達から悪口を言われたり、自分が気に入らないことがあったりすると、教室を飛び出したり、友達に汚い言葉を友達を追いかけて、ずっと言う子がいました。

なかなか親の協力も得られず、病院で薬をもらってきてもらうということもできませんでした。

ついに、カッとなりすぎて、カッターナイフを持って友達を追いかけるといったことも起こりました。

以前から不登校気味でしたが、これがきっかけとなり、学校に完全に来れなくなってしまいました。

さて、こんな子の場合どんな対応をすれば良かったのでしょうか。

当時を振り返って、今ならこんな対策をしていきたいということを書いていこうと思います。

子どもへの対応

ルールとマナーとモラルを伝える

カッターを振り回すとか、暴言を吐くということは、この社会の中では法律として明確に禁止されているということを伝えます。

もし守らなかったら、警察が来て、捕まってしまうというデメリットも伝えます。

ここで大切なのは、語気を荒げずに淡々と説明することと、子どもが落ち着いている状態で話をすることです。

大きな声や、怒鳴って伝えると、先生が「怖い」「うるさい」という感覚しか入ってこずに、1番伝えたい内容が入っていかないことが多いです。

また、子どもがカッとなっているときに話しても、内容が入っていきません。

子どもが落ちつている時に伝える必要があります。

担任の先生の注意が慣れてしまって、入りにくい場合は、別の先生から話をしてもらうのも一つです。

ちょっと距離のある先生、例えば生徒指導の先生だったり、教頭先生、校長先生などの権威のある先生に頼んだりするのも一つの手です。

成長を褒める

「最近落ち着いて〇〇できるようになったね。成長したね。」とさりげなく褒めるのも大切です。

「すごいね」「できたね」とその場その場の「点」を褒めるだけでなく、以前と比べて変わった、成長したと「線」での褒め言葉が大切になって来ます。

些細なことでもいいので、事実を取り上げ成長した部分を褒めると、「自分って変われるんだ!」と自分で行動改善していきたいという意欲が出てきます。

また、担任の先生だけでなく、友達、他のクラスの先生に褒めてもらったり、認めて貰ったりすることも大切です。

帰りの会で、ある事実を取り上げ、「最近〇〇くんって変わったと思う人?」というときに、クラスの子がたくさん手をあげる、そんな状態を作れたら最高ですね。

そうしたら、自分の行動を変えていきたいと強く思うことでしょう。

先生として注意したいのは、何かしでかした時に指導をして、普段は褒めなかったり、認めなかったりすることです。

そんな状態では、先生と子どもの信頼関係を作れませんし、指導も入っていきません。

平常時の時に行う些細な褒めを続ける中で、「点」が「線」になり、だんだんその子も変わっていきます。

代替行動とトークンエコノミー法

他にも、いろいろ対策を考えられます。

「死ぬぞ!」とか「うるさい」といった暴言が出そうな時に「深呼吸をしてみよう」、「先生に言いにおいで」と何かしらの代替行動を教えてあげます。

それができたら、シールやスタンプを押してあげる。

スタンプが10枚たまったら、その子が1段成長できたということで、お家の人と一緒にご褒美で喜ぶといった対応方法です。

トークンエコノミー法については、こちらに詳しく書いたので、ご覧ください。

「ムカムカくん」と名前をつけよう(当事者研究)

当事者研究というのは、自分の中での制御できない衝動性や攻撃性みたいなものを、他人事のようにして扱う手法です。

例えば、その子の心の中の攻撃性や衝動性を「ムカムカくん」と名前を付けたとします。

「ムカムカくん」と心の中の衝動を言語化してやることで、その子が「ムカムカくん」との付き合い方を考えるという手法です。

「最近ムカムカくん出てこないね」と話をすることで、「あ、最近自分は、ムカムカくんと上手く付き合えてるんだ」と自分で確認でき行動改善につながります。

先生は、その子の持つ衝動性(ムカムカくん)について、正対しすぎない、距離が近過ぎない、温度を上げずに淡々と伝えてあげることが大切です。

感情のグラデーションを教える

子どもの中で、言葉や行動の選択が少ないということも考えられます。

言葉や行動には色々あるということを知らず、怒るには、大激怒するか、普通かという2つしかないと思っているかもしれません。

そういう子には、怒る一つとっても、イライラするとか、違和感を感じるという感情の段階を教える必要があります

「こういう時は、そこまで怒ることじゃないんだよ。」と伝えて、先ほど記述した代替行動などを教えていくのが大切だと思います。

怒りそのものを抑えるのではなく、段階を教えて、それぞれに応じた対処方法を教えてあげましょう。

もしできたら、褒めていきましょう。

トークンエコノミー法を使って、賞賛をしていくのも良いです。

その子の成長、改善のサイクルが生まれるように、手立てを講じていきましょう。

こちらでも、感情のグラデーションやコントロールについて書いています。ご覧ください。

まとめ

今回は、攻撃性や衝動性の強い子についての対策を書きました。

  • ルール、マナー、モラルを伝える
  • 成長の過程を褒める
  • トークンエコノミー法と代替行動を教えていこう
  • ムカムカに名前をつけて言語化しよう(当事者研究)
  • 感情にはグラデーションがあることを伝えよう
スーさん
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