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【学級経営 子育て】子どもを叱る・怒る時に大切にしたいこと

子育て

子どもと対峙していると、どうしても叱責する場面が出てきます。

大きな声で叱ったり、諭したり、その子に合うように声をかけます。

ただうまく伝えられないと関係が崩れてしまうのも叱るときの難しいところです。

今回は、怒ること、叱ることについて、自分が気をつけていることを書いてみたいと思います。

「怒る」と「叱る」の違い

私は、「怒る」と「叱る」という言葉は、使い分けています。

辞書(デジタル大辞泉)で調べてみると、

「怒る」…不満・不快なことがあって、我慢できない気持ちを表す。腹を立てる。いかる。

「叱る」…目下の者の言動のよくない点などを指摘して、強くとがめる

とあります。

ここから分かることは、「怒る」の主語は「私」です。

「私」が不満や不快なことがあるので、「怒る」のです。

一方「叱る」は、よくない点などを指摘するように、相手のためを思って行動する意味が含まれています。

でも実際に子どもは叱られたいと思っているのでしょうか?

社会人の話になりますが、新入社員は実際に叱られたいと思っているのでしょうか?

(株)レジェンダの調査で「正当な理由があれば、上司・先輩に叱られたいと思いますか?」という質問に対し、78.5%の新入社員が「叱られたい」と答えました。

また、「叱られることは、自分の成長において必要だと思いますか?」の質問に対しては、87.7%の社員が必要と答えました。

新入社員は、叱られることによって、自己成長したいという考えているんです。

子どもに同じ調査をして、同じ結果になるとは言えません。

それでも子どものころから叱られるという経験を通して、なにか成長をした経験をしているからこそ、おとなになっても叱られたいと思うことができているとも考えられます。

「叱る」時に大切にしたいこと

「叱る」とは、「失敗」や「好ましくない結果」に対するフィードバックです。

叱った結果、「気づき」を誘発し、「対策」を講じて、「行動」の変化が起こり、「自己成長」が促されるのです。

先ほど書きましたが、「相手のために叱る」という視点が大事です。

逆に、「自分のために」叱るのは「怒る」です。

感情をぶちまける。憂さ晴らしのために声をだす。

つまり感情的な言葉で相手を支配しようとするやり方は、子どもに響きません。

必ず反発を招きます。

この章では叱るときに大切にしたいことを書きます。

行動にしぼって、具体的に「叱る」

「どこを直すべきなのか、修正してほしい具体的な行動を叱ること」が大切です。

例えば、「なんで道路に飛び出すんだ!」は、ただの「怒り」です。

「右左を見て道路を渡らないと車にひかれるぞ!」

「横断歩道を渡れば安全に渡れるじゃないか!」と具体的に指摘しないと、「気づき」や「学び」につながりません。

あるいは、「どうして、今叱ったと思う?」と失敗した原因、理由、対策を本人に考えさせるという方法もあります。

本人が気づかなれば、一緒に考えましょう。

重要なのは、同じ過ちや失敗を繰り返さないこと。

「気づき」と「対策」が、子どもが気付けて、初めて「叱る」意味があったと言えます。

日々の信頼関係を作ろう

いくら正しい叱り方をしても、信頼関係がないと、相手は聞きません。

考えてみてください。

道を歩いている時に見知らぬ人に、突然叱られた場合を想像してみてください。

どれだけ正しいこと言われても「ムッ」として、「何を言ってるんだ?」という気持ちになりませんか?

「叱る・叱られる」という関係は、信頼関係があるからこそ成り立つのです。

「この人の言うことなら聞ける」という相手へのリスペクトがあるからこそ、言葉が相手に伝わるのです

日ごろから声をかける。

よい所を褒める。

そんな人間関係を日ごろから作りたいですね。

NGな言葉

叱る時に大切なことを書いてきましたが、この章では、「叱る」ときにNGな言葉を具体的に上げます。

「過去を持ち出す言葉

「過去のことを持ち出さない」のが鉄則です。

「その場のことだけを伝える」ようにします。

例えば、「あなたは”いつも”○○なんだから」という言葉。

子どもにとっては、「いつもじゃないのに。」と思ってしまいます。

「今とは関係ないことで、文句を言われた」と感じ、反発心が子どもの中に芽生えて逆効果です。

「その場の行動だけに絞って」叱りましょう。

「責める言葉」

「”なんで”できないの?」の”なんで”という言葉もNGです。

子どもは攻められているように感じ、ただただ耳を塞いでしまいます。

「なぜ」、「どうして」という言葉も同じです。

子どもの姿を見てみましょう。

きっと一生懸命やっているはずです。

そこを、「”何で”できないの」なんていわれても、「僕だって知りたいよ」と子どもは思ってしまいます。

そこで、「どうすればできるかな?」と子どもが話し出しやすいように質問を変えてみましょう。

きっと子どもは、「こうすればいけるかも」と心のうちを話し出してくれると思います。

最後に

大人になると叱られることは少なくなってきて、つい「叱られる側」の気持ちを忘れがちです。

感情任せに怒り散らすのではなく、「こうしてほしい」というリクエストを相手に上手に伝えることがポイントです。

「子どもが言うことを聞かない」と思いがちですが、伝わりにくくしているのは、叱っているこちら側かもしれません。

叱ることも練習が必要です。

ここまで述べてきたポイントを基に、振り返っていただけると何か気づきがあるかもしれません。

また、皆さん教えてください。

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