今日は、授業で使っている「丸つけ法」というテクニックを紹介します。
授業で一斉指導をしたあと、適応題に取り組ませます。ただ、本当に理解できたか、妻付いているところはないか、毎授業不安ですよね。
自分もそうでした。どうやって効率よく生徒の学びを看とるのか、色々模索しました。
そのなかで、「丸つけ法」という技を見つけたので紹介します。
- 生徒が、今日学んだことがどれだけ定着しているか確認したい
- 苦手な生徒の個別指導にうまく時間が割けない
そんな先生、是非読んで一緒に勉強しましょう!
準備物
赤ペン 1本 のみ!
やりかた
適応題に入ったときに、教師は赤ペンをもって生徒の机を回り、丸つけをする。
以上!
え、なにそれ?と思ったかたもいるかもしれません。
でもこれ、効果抜群なんです。ただ次のことを意識して、丸つけをしていきます。
注意
一人の丸つけにかける時間は5~10秒
⇒できるかぎり、テンポよく丸つけをしていきます。
もし40人生徒がいたら、一人10秒だけでも400秒。
6分以上かかってしまう計算です。
だからこそ、テンポよく丸付けをして、2周は、生徒を回ることを目標にして、丸つけしていきます。
間違っていたら、計算過程を見て、合っているところまで「OK」と書きます。
⇒だれだって、間違うのは嫌です。
また、数学が苦手な子は、これでいいのか不安に思いながら計算をしています。
そこで、最初の1問丸をもらえれば、自信になりますし、ここが間違っているよと教えてもらえれば、すぐに直せます。
どんな生徒も安心して計算に取り組めるようになります。
何が間違っていたのか「一言」で伝えます。
⇒これが先生の力の見せ所だと思います。
生徒の間違った理由を的確に見抜き、一言でどこが間違ったか分かるように伝えます。
私がよく使うのは、学習で取り上げたキーワードを使ったり、板書のどこを見直せばいいか指示を伝えたりします。
答えは黒板に書いておこう
ただ、そんなことをしても、中々時間内には終わりません。
そこで
答えの数値だけは、黒板にかいておく
ことをお薦めします。
そして、全部解き終えた生徒には、「自分で丸つけすること」を伝えます。
そんなことをしていいのかと思う先生もいるかもしれませんが、数学は過程を重視する学問です。
過程のどこかで間違っていれば、答えにたどり着けませんせんし、仮に、運良く数値があっていても、次の問題ではうまくいきません。
だから、生徒に丸つけさせて、生徒自身に答えを確認させて力を付けていくと同時に分かっている子の教師の丸つけは少なくなるように仕向けていきます。
ただ、学年の最初に、そこを生徒に良く伝えておくことが大切です。
「自分の間違いを見つけるために、計算過程を書くんだよ。間違いは恥ずかしいことじゃない。間違ったときに、どこを直せばいいかわからないのが一番困ることなんだよ。」
これだけは徹底して指導します。
最後のだめ押し
それでも、見ていくと多くの生徒が手が止まってしまう問題が出てきます。
そのときは、
一度生徒の問題を解く手を止めさせ、みんなで考えること
も大切です。
失敗談
この丸つけ法、小学校で良くやっていました。
児童も丸をもらえるのが嬉しくて、頑張って問題に取り組んでいました。
失敗したのは中学校で丸つけ法をしたときです。
中2、中3は思春期真っ盛り。
先生に丸つけされたくない、自分で丸つけをするという生徒もいました。
年度始めに、丸つけ法をしていくこと、嫌な生徒はいないか確認することは大切だなと思いました。
嫌といった生徒には、丸はつけずに、「ここまであっているよ。」と声をかけていました。
まとめ
・一人、5秒から10秒で丸つけをしていくこと
・できたところまで認め、間違いを一言で伝えていくこと
教師が丸つけをしていくことで、生徒の理解度チェックもでき、個別指導もできるので、おすすめです。
生徒みんなが自信をもって数学に取り組めるように、心を配っていきましょう!
参考
この方法は、前 筑波大学附属小学校、現 愛知教育大学大学院教授 志水 廣先生の実践を参考にしています。
この先生の実践もとても魅力的なので、是非調べてみてください!
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