みなさんは、タイトルの通りに質問されたらどう答えますか?
よく
「テストの成績上がったら、お小遣いアップ!」
「成績が良くなったら携帯を買ってあげる」
ということをクラスでも聞きます。
きっと、ご褒美貰ったあと勉強を継続しなくなるのでは?
言葉で褒めるのが大事であって、物で釣るなんてとんでもない!
という人もいるでしょう。
実際に科学的に調べた人がいるそうです。
今日はそんな紹介です。
みなさんはご褒美で釣るのはありだと思いますか?
答えは「ご褒美で釣ってもよい!」
実際にアメリカの論文では、ご褒美があった子どもたちは、なかった子どもたちと比べて成績が伸びたようです。
また、1度上がった学力は比較的維持されたそうです。
仕事でも、ご褒美があれば頑張れますよね。
結局、勉強でも一緒のようです。
ご褒美の仕掛けにひと工夫
- テストの成績が上がったらご褒美
- ドリルを1ページやったらご褒美
はどちらが効果的だと思いますか?
実は2の方がよいそうです。
1は実は子供にとって難しいです。
それはテストの成績を上げるためには、何をするのか考えなければなりません。(勉強なんですが、勉強といっても漠然としてますよね)
2だと、やることが明確です。
ドリルをこなしていくうちに知らず知らずのうちに力がついて行くという訳です。
だから、子どもにあたえる約束は、明確に学習につながる約束が良いようです。
1でも効果はあります。
ただ、先生やコーチなど、伸ばすための術を教えてくれる人が周りにいる時に限ります。
学校だったら子どもを伸ばすため先生がいるので、学校教育ではこの方法は成り立つのですね。
人間の頭は理性的に動かない
実は、これは人間の考える癖を使っています。
人間って先のことはとても理性的に考えますが、目の前のことって結構、雑に考えます。
子どもは特に顕著です。
例えば、
「来年のお年玉、1週間待ってくれれば5000円を5500円にするよ」
「来週のお小遣い、1週間待ってくれれば、5000円を5500円にするよ」
というと、お年玉は待てるのに対し、お小遣いは待てない場合が多いのです。
冷静になって考えれば、絶対1週間待った方が得なのに、お小遣いではそれが出来ないのです。
人間は眼前の快楽などを優先する傾向があるのですね。
先程のご褒美の話も同様で、遠いテストの成績よりも、ドリルを終わらせたらもらえるご褒美の方が子どもたちにとって嬉しい、魅力的に思える思考パターンを逆手にとって使っています。
ご褒美はどんなものがいいの?
お金でも悪くは無いというデータはあるようです。
努力して得たお金は貯金したり、計画的に使ったりと、子供は大切に使うようです。
使い方を一緒に考えれば、子供はそこからも新たな学びがあるということですね。
小学校低学年までは、400円くらいのトロフィーなど成果の分かるものが有効だそうです。
学校でよくやるのはシールを貯めるという方法ですが、ある一定数頑張れたらトロフィーやメダルを用意するというのも効果がありそうですね。
褒める時のポイント
さらに褒める時にもポイントがあります。
「あなたは賢いね」
という褒め方は、ゆくゆく学力が下がる傾向にあるようです。
それは、ある時点で問題が解けなくなった時が来た時、
「自分の能力がないせいだ。」
とそこで思考を停止させてしまうからです。
それよりも、
「たくさん勉強したね」
「集中して取り組めたね」
と過程を褒めましょう。
そうすると、出ない問題に出会った時に、
「もっと勉強して頑張るぞ、分かるようになるぞ」
と、もうひと踏ん張りできるようになるからです。
ご褒美も、そういった部分を評価してあげられるものになると良いですね。
まとめ
・成果のわかる目標に報酬を!
・褒める時には、過程や頑張りをほめる!
の3つを意識しましょう。
ご褒美も使い方次第です!
学級経営で褒めることを意識した記事も書いてみました。
ぜひ読んでみてください!
参考図書
「『学力』の経済学」.中室牧子.ディスカヴァー・トゥエンティワン
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