授業力をつけたいという先生は沢山いると思います。
色々な方法がありますが、今回は私が学会に入って授業力を付けたことについて、少しお話しようと思います。
学会に入ったきっかけ
私の勤務している自治体は、毎年、教育論文の公募があります。
投稿本数から、最優秀賞が1名、入選が1割、佳作が2割ほど選ばれます。
とにかく初任から5年は書いて出しなさいと指導されました。
有難いことに、初任から4年で入選2回(算数教育)、佳作1回(道徳)でいただくことができました。
小学校勤務に4年勤務し、中学校に転勤になりました。転勤先の校長先生から
「すー先生は、自治体の中では、もう論文書けるようになったから、更に上を目指してみなさい。もし、小・中の先生ではなく、その先を見据えて研究したいなら、学会で先生の考えをどんどん発表していきなさい。」
と言われました。
そこから、2年で、各教育系企業の懸賞論文に応募を始めました。
ただ、やはり壁は厚い。箸にも棒にもかかりません(そりゃそうだ)
暗黒期です(笑)
もっともっと勉強したい。
ほかの先生の授業をもっと見せてもらいたいと思ったのが始まりです。
学会発表してくれないか?
ある日、校長先生が、
「日本生活科・総合的学習教育学会で、本校の総合的な学習の実践発表をして欲しい。」
と依頼を頂きました。
私の県では夏に毎年、教科ごとに実践発表大会があります。
自治体に割り当てがあり、毎年誰かしらが数学教育の発表しています。
自治体の論文で賞を貰った人が発表するのですが、たまたま自分は賞を貰った年に割り当てがなく、発表したことがなかったのです(笑)
初めての発表が専門外の総合的な学習での発表だったのでドキドキしました。
大学の教授にも繋げていただき、指導を仰ぎながら令和4年の全国大会で発表をさせて頂きました。
この学会は、現職の先生が八割と、実践を積み上げ、発表していくのを重視している学会です。
他県の実践発表は、自分にはない視点で総合的な学習を進めていて、とても参考になりました。もっともっと授業を楽しいものにしたいなと思えました。
せっかく総合で発表するなら、専門の数学教育でも発表しようと、令和4年度 日本数学教育学会の全国大会にも申し込みました。
自分の発表に、とても前向きなコメントや学術面からのコメントを大学教授から頂き、次の研究への示唆を頂けました。
学会に入る、メリットとデメリット
ここが皆さん1番気になる所だと思います。
僕が今、感じているメリット、デメリットを紹介します。
②最新の教育情勢や、トレンドについて知ることができる
③査読論文に投稿できる。
です。
特に有難かったのは
①友達や大学教授の知り合いが増えたことです。
その方達に、今やっている実践の話をすると、学校の先生とは違った学術的な面で的確な指摘をいただけました。
関連する学術論文、文献など直ぐに紹介してくれます。自分の実践の裏付けがさらに出来るようになりました。
本当に感謝です。
いまはzoomやSNSを使えば簡単に話ができるので、自分の実践の深みがさらに増してきています。
指導を頂いてばっかりなので、どこかでお返ししなければ…と思っています(ほんとですよ!)
②については、全国大会に参加したりや学会誌を読んだりすることで、今の教育情勢やトレンドを知ることができます。
指導要領は10年に1回の改定なので、だんだん年月が経つにつれて私たちも情報のアップデートが必要です。
それを補ってくれます。
③は今、僕が1番やりたいことです。
論文は学会員なら誰でも投稿できるのですが、査読があります。
これは大学教授が提出された論文を読んで、質問や指摘をしてくれます。
この査読を通って始めて論文が掲載されます。自分もこれに出してみたい。
そして、意見をもらってパワーアップしたいと思っています。
ちなみに大学教授になるためにはこの査読論文を何本も通すことが1つの実績になります。
自分もいつか載せたいと思って少しずつ情報を集めているところです。
これに尽きます。
まず、年会費で5000円から1万円とられます。
さらに全国大会で発表となると、参加費5000円程+交通費+宿泊費がかかります。
全国大会は1泊2日で行われることが多いです。
となると1回参加するのに5万はかかりますね…小遣い制の私にとっては結構痛い出費です。
日本数学教育学会では、全国大会開催前の2日は講習会が別で2日間あります。計4日です。
宿泊費がすごいことになります。
学会で知り合った友達は、
「学会に行けば、著名な教授や先生と会えるんだよ。ファンクラブと一緒じゃん!」
とポジティブに捉えてました。
確かに、有名な先生と話せるなら…いや、高すぎでしょ(笑)
ここ数年は、新型コロナの影響でオンライン開催が多いです。
家を空けられない、お小遣いが少ない自分にとって、有難いことでした。
まとめ
学会の世界について少し話しました。
・最新の情報が手に入る!
・査読論文を出せるようになる!
オンライン開催も当たり前になったので、ぜひ個人的にはこの潮流はなくならないで欲しいなと思っています。
コロナ収束後も対面、オンラインのハイブリット開催になればいいなぁと思ってます(笑)
学会に入って、日本の教育をもっと盛り上げていきましょう!
⇓こちらの記事は、実際に学会で発表した時の記事です。ご覧ください。⇓
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