最近、道徳の授業で哲学対話を取り入れているということを聞くようになりました。
光村図書の道徳の教科書にも、「本質観取」という哲学対話の方法が載るようになったそうです。
去年からXで実践している先生をみるようになりましたし、コテンラジオでも紹介されていました(会社の研修で行っているようです。)
市の図書館をぶらついていたら、「哲学対話と書いてある背表紙が目に飛び込みました。
ネットでちょっと調べてみると、この道徳対話は、この本の著者、熊本大学の苫野一徳先生が起源っぽい感じです。
ここ2年ばかり、特別支援学級で道徳の授業から遠ざかっていますが、哲学対話はどうやるのかなと気になっています。
今度、道徳の授業を自分がする日を見据えて、哲学対話について勉強したことを記録として残しておこうと思います。
哲学対話の基本 「本質観取」

今回は哲学対話の中でも「本質観取」のやり方を紹介します。
ある物事の本質をみんなで考えるためのワークです。
例えば「愛ってなに?」「生きるとは何?」といったテーマです。
以下のように進めていきます。
テーマ「学び」ってなんだろう?
- 本質がわかると、どんないいことある?
ーまずは、なぜこのテーマで本質観取をしたいかを話し合います。
ex)面白いと思えない学校の「勉強」、どうすれば意味ある「学び」にできるのかな- 様々な事例をあげる
ー経験から、「あれは学びだったな」「これこそ学びだ」と思った具体的な例を出し合う
ex)夢中で調べ物をしていたとき、知らなかったことを知れたとき、失敗から学んだとき・・・等- 本質的なキーワードを見つける
ーすべての事例に共通するキーワードを見つけていきます。
ex)自分自身の問い、能動性、役に立つ・・・等- 本質を言葉にする
ー最も核心をついた言葉でその本質を言葉にしてみます。
ex)「学びとは、自分自身の問いと気づきを通して、生が豊かになっていく営みである!」- 1に答える。
ー見つけ出した答えが、最初の問題意識に答えるものになっているか確かめてみます。
ex)学校の勉強を、もっと自分の「問い」として始まるものにできれば、きっと
意義を感じられるはず!ー「親子で哲学対話~10分からはじめる『本質を考える』レッスン」.p54-p55
授業でやると、もう少し気をつけるところはありそうですが、概ねこんな感じだそうです。
実際に一人で考えてみた。
テーマ「あいさつ」って大事なの?
道徳の価値項目で、「礼儀」とありますね。
そこの具体的な姿、「あいさつ」について考えてみようと思います。
先程の流れに乗ってみましょう
- 本質がわかると、どんないいことある?
校長先生や、担任の先生が「大きな声で挨拶しよう」と、よく言います。
なんで大事なんだろう? - 様々な事例をあげる
・挨拶をすると防犯になるということを聞くよ
・友達と挨拶をしないと、なんかそっけないよね。挨拶をしないと無視している感じ
・挨拶を返されると嬉しいね。
・挨拶を返さないと、逆に気まずいな
・地域の人に挨拶をすると褒められるよ。大きな声だねって。 - 本質的なキーワードを見つける
・挨拶をすると自分の気持ちがよくなる。
・相手の気持ちもいいね - 本質を言葉にする
・相手の自分の心が気持ちよくなる
・気持ちをつなぐのがあいさつ - 1に答える。
・学校では、クラスで、学校で集団生活をおくる。
・心と心をつなぐのは大事だよね。
一人でやったので、深まりは浅いですが、これを複数人でやると多角的に、物事を捉えられて、さらに挨拶の本質が見えてきそうです。
最後に

苫野一徳先生もオンラインサロンをやっているようです。
苫野先生直々の哲学対話を体験したいなら、入ってみるのも良さそうですね。
今回紹介した本は、苫野先生と、苫野先生の娘さんとの哲学対話が事例として載せられていました。
学校で哲学対話をするともう少し、気をつけなければいけない部分があったり、教科書に載っている教材の活かし方を考えたりとする必要が出てきそうです。
そこを勉強したら、この記事の続きとして、書きたいと思います。
とりあえず苫野一徳先生の他の本も読んでみたいなと思います。
みなさんは哲学対話やったことありますか?経験あったら、是非コメントください!
合わせて印象に残った道徳授業を教えていただけるととても嬉しいです。

苫野一徳先生の本を他にも読んでいます。感想を合わせてご覧ください。

参考文献・参考HP
参考文献
参考HP


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