指導をすると、教師に対して反発的な態度をとったり、「めんどくさい」「黙れ」と暴言を吐く。
指導が終わると、怒り出し、泣いたり、暴れる。
そんな子がいないでしょうか。
その子どもにかかりっきりになってしまうと、今度は、全体の指導に手が回らなくなって悪循環になってしまいます。
自分も小学校2年生を担任しているときにでそういう事がありました。
さらに、年齢を重ねて同じ状態だとなかなか大変ですよね。
今回はこのケースについてどうすればよいか考えてみようと思います。
原因を考えてみよう
ちょっと、インターネットで検索してみると、ビジネスの世界でも「部下が反抗的になって困っている」といったことはあるみたいですね。
こちらのページを参考にさせてもらうと
上司に原因があるケースでは、
- 部下に威圧的な態度を取っている
- 特定の人をひいきする
- 評価に納得をしていない
- 部下の主張を聞こうとしない
部下に原因があるケースでは、
- 自信がありすぎる
- 合理的な考えが強すぎる
- ストレスが溜まっている
- 認めてほしいために強そうに見せている
- もともと反抗的な性格である
といったことが考えられるみたいです。
上司を先生、部下を子どもと読みかえてみると思い当たる部分もあるのではないでしょうか?
特に、こんなところが問題に上がると考えられます。
- 先生が子供に威圧的な態度になっている。
- 特定の子をひいきにする
- 子どもの主張を聞こうとしない
- ストレスが溜まっている
- 認めてほしいために強そうに見せている
子どものケアが必要になってくる「ストレスが溜まっている」、「認めてほしいために強そうに見せている」ところに焦点を当てて、今回は考えます。
もちろん、他にもいろいろな原因が考えられます。
子どものどこに問題があるのかよく見るのは大切です。
子どもの見方について、詳しくはこちらの記事を御覧ください。
子どもの様子がいい時と悪い時を比べてみて、何が違うかを常に記録にとって原因を探ってくださいね。
指導のポイント 「愛のある無視」
「ストレスが溜まっている」「認めてほしいために強そうに見せている」状態は、気持ちが逆なでされている、ささくれ立っている状態と言えます。
ここで、ガツンとした指導は子どもに入らないと考えられます。
そこで「愛のある無視」が効果的です。(参考文献では、「ポジティブノーリアクション」と紹介してありました)
気持ちがささくれ立っているときには基本的には取り合わない。
うるさくて授業にならないと思いつつ、できるだけ取り合わず、低刺激で対応をします。
授業をかえよう
基本的には、今回のケースは先生に対して嫌な思いをあるわけではありません。
そこで、子どもが楽しかったり熱中するような授業をすることで、自然と問題行動も減っていくはずです。
熱中する授業に変わることで、「今面白いからちょっと静かにしてよ。」「やめてよ、先生の話を聞くんだから」という空気がクラスで作られ、子どもたち全体の授業への取り組み方が変わってきます。
「うるさい子がいたら友達同士で注意しましょう。」というスタンスを取る先生だったら要注意です。
私はこのスタンスをおすすめしません。
真面目な子どもが注意をしてくれるのですが、逆にクラス全体がギスギスした雰囲気になってしまいます。
子どもたち同士の声かけは「静かにしようよ」などの呼びかけやアドバイスまでにとどめておいて、注意レベルになったら、先生が子どもにするようにします。
子ども同士の関係が崩れないようにしていきましょう。
全体の作業中に刺激を入れる
全体で熱中して作業をしているときに、気になる行動をしていたらその生徒を呼び寄せます。
呼んで、先生の所に来るまでに、「あ、俺なんかやったな。」と反省できたらラッキーです。
そうじゃなくとも、「あ、何か先生に呼ばれた。」と思ってフラっと来てくれたなら、そこは子どもに言葉が入るチャンスです。
あくまで怒らず、「いま○○するときだよ。」と伝えます。
逆に褒めるというのも特別感がでてよいです。
そうやって個別に見ていくことで、子どもとの信頼感ができてきます。
もし、「なんで俺ばっかりよばれるんだよ!」となったら、声を掛けるタイミングではなかったということです。
そんなときは時間をおいて、また呼んでみましょう。
特にプライドが高い子だと、全体の前で叱るのは逆効果です。
個別に呼ぶことで、子どもに声が届きやすくなります。
クールダウンをさせよう。 個別に話をするときは、静かなところで
何度注意しても、改善が見られない場合は、事前に「3回注意してもだめなら、廊下や別室で話を聞く」と事前にルールを作っておくのも良いです。
落ち着いた環境で、話が入りやすい状況を作ったうえで、ルールや然るべき方法を教えるのは大原則です。
また、落ち着いたところだからこそ、ゆっくり自分の行動を振り返ったり、ルールについて考えたりできます。
クールダウンをさせるなかで、「今、何が悪かったか、これからどうするべきか」を落ち着いて考えるようにします。
担任が授業で手が離せないなら、他の先生に頼みます。
周りの先生と協力体制を作り、クールダウンスペースを学校内で作っておけるとよいですね。
まとめ
今回は、「指導に反発する子ども」をテーマに記事を書きました。
大事なのは、
- 「愛のある無視」で、相手の反発にのらないこと
- 作業の合間合間に個別に呼ぶこと
- 必要があれば、別室でクールダウンさせること
- ゆっくり話を聞いて、これからどうあるべきか考える時間を作ること
特別支援ではなくとも、日常の指導でも必要な大原則だと思います。
周りの先生と連携をとりながら、生徒指導をしていきたいですね。
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