「うちの子、学校に行きたがらない」——そう感じたとき、多くの親御さんは「甘えなのでは」「自分の育て方が悪かったのでは」と自分を責めてしまいがちです。
しかし、石井しこう氏の著書『小学生不登校 親子の幸せを守る方法』では、400人の声をもとに「親がしなくていいこと」がまとめられています。この記事では、本書を読んで特に印象に残った「学校というシステムそのものの限界」と「発達障害のサインに気づいたときの対処法」について紹介します。
なぜ「学校が合わない」子がいるのか

学校に行くのは当たり前——多くの人がそう思っていますが、実は「学校」というシステムができたのは産業革命以降、たった200年ほど前のことです。
国が労働力を高める目的で始めた教育制度であり、それ以前の教育は富裕層や特権階級だけのものでした。日本では江戸時代から寺子屋があり、庶民の教育水準は世界トップクラスでしたが、これも私塾であり、「全員が毎日通う」現在の義務教育とは仕組みが異なります。
こう考えると、6時間座って授業を聞き、ノートを取る生活が「合わない」子がいるのも自然なことです。学習内容を一度取りこぼすと、授業についていけなくなり、苦痛になってしまうケースも少なくありません。
大人にも心当たりがあるはずです。高校や大学の数学・物理の授業で、気づいたら寝てしまっていた——という経験がある方も多いのではないでしょうか。多くの場合、「わかっていて寝ている」のではなく、「わからなくなって、うとうとしてしまう」のです。子どもの不登校も、これと同じ構造で起きていることがあります。
発達障害が気になったら最初にすべきこと

学校が合わない背景には、生まれつきの気質、いわゆる発達障害が関係していることもあります。「障害」という言葉にドキッとするかもしれませんが、実際は次のような特性の延長線上にあるものです。
- おっちょこちょい
- 怒りっぽい
- ぼーっとしやすい
これらは日常生活に支障がなければ「個性」として捉えられますが、支障が出てくると「障害」と呼ばれるようになります。
「うちの子、もしかして」と気になっても、発達専門の病院は予約が半年待ちになることも珍しくありません。診察まで時間がかかる場合は、まず「LITALICO発達特性検査」のようなオンライン検査を活用するのも一つの方法です。

Web上ですぐに結果が出て、対人関係・多動・感覚・学習など、子育ての悩みの背景や対処のヒントを知ることができ、園や学校とも共有できます。
注意:検査結果はあくまで「ヒント」です。この検査だけで安心せず、必ず病院を受診し、専門家と一緒にこれからの関わり方を考えていきましょう。受診までの「お守り」として活用するのがおすすめです。
最後に:「勉強」と「学び」の違い

「勉強」という字は、「勉めて」「強いる」と書きます。テストや試験の点数を取るために行うのが「勉強」であり、努力と我慢を伴う、いわば辛いものです。
もちろん、辛さを乗り越える経験も時には必要です。しかし、それは人生のすべてを占める必要はありません。
一方で「学び」はどうでしょうか。学びは、テストの点数を取ることだけではありません。友達と遊ぶ中にも、読書の中にも、ゲームの中にも学びはあります。子どもが「これをやりたい」と自分から動いたとき、そこにはすでに学びが生まれているのです。
子どもが学校に行けなくなると、親は「自分の育て方が悪かったのでは」と自分を責めたり、つい子どもを叱責してしまったりします。けれど、もしかすると、悪いのは子どもでも親でもなく、「学校というシステム」の方なのかもしれません。(もちろん、学校の先生が悪いという意味ではありません)
まず大切なのは、子ども自身が「どうしたいか」をじっくり考えること。そして、親子で「どんな道に進めるか」を一緒に考えてみることです。そうすることで、お子さんはきっと自分の足で立てるようになっていくはずです。
- 学校というシステムは誕生してまだ200年ほどで、すべての子に合うとは限らない
- 「学校が合わない」背景には発達障害が関係していることもある
- 病院の予約が取れない間は、LITALICO発達特性検査などをヒントとして活用できる
- 「勉強」は点数のため、「学び」は好奇心・意欲から生まれるもの
- 不登校は親のせいでも子のせいでもなく、まずは子ども自身の「どうしたいか」に耳を傾けることが大切

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