今回は、「会話の0.2秒を言語学する」を読みました。
この本の作者を皆さんご存知でしょうか?
Youtube チャンネル「ゆる言語学ラジオ」のパーソナリティの水野太貴さんが書かれた初めての単著です。
予約殺到して、版元が青くなったほど。(詳しくは以下のPodcastを聞いてみてください)
今日は、この本を読んでの感想を投稿します。
「言語学って何よ?」「学問って楽しいの?」って人に最適

勉強というと、学生時代に苦い思い出をした人も多いのではないでしょうか?
中学、高校、大学、学校が上がるにつれ、どんどん難しくなっていきます。
私も好きだったはずの数学が、大学に入ってからチンプンカンプンになり挫折しました。
作者の水野さんもそうだったようです。
ただ、社会人になってから、自分で言語学を勉強しなおし、さらに、Podcast、Youtubeで配信。
大学の先生を監修に迎えながら、より魅力的な発信をしています。
「言語学って何?」とか、「そもそも学問って楽しいの?」そう思っている方は、ぜひこの本を読んでみましょう。
うわ、こんな面白い謎が世の中に溢れているんだと思うようになります。
かくいう私も、水野さんのPodcastを聞いて、大学の数学教育学を学び直しています。
教育そのものは、授業や日々の生活指導を通して行なっているので、より先進的な授業ができるよう、最新の論文を参考にしながら実践をしています。
おかげさまで、大学の先生が書くような学会の論文を今年は受理され、雑誌に掲載されました。
研究をやってて思ったことは、やっぱり、「誰も知らないことを調べる、検証する」というのは楽しいということです。
学校だと、(基本的に解明されていることを)子どもは知らないから、答えありきで勉強をしていきます。
それはそれで楽しいですが、どうしても「何で勉強しなきゃならないの?」という疑問がついてまわります。
けれど、水野さんのやっていることや、私のやっていることは、「知りたいから勉強する、研究をする」のです。
まさに主体的に学習に取り組んでいます。
その結果、応援してくれる人が出てきて、本や論文とひとつの形にできています。
もし勉強ってつまらないな・・・と感じたときに、勉強する勇気を与えてくれるのではないか?という可能性を提示してくれる1冊です。
言語学の入門として最高の内容

・コミュニケーションを上手にするための「語用論」
・「ねこ」の意味を説明できますか?
このように言語学の様々なトピックを取り扱っています。
けれど、一般の本と違ってそれぞれの章に結論があるわけではありません。
それは、水野さんはもちろん、研究者たちも、今まさに研究中だからです。
その研究の道半場までを、水野さんがわかりやすい言葉で連れて行ってくれます。
だから、答えは書いてありません。
読んで、モヤモヤするかもしれません。
でも、それがいいんです。
もし、この本を読んで自分の中に問いが生まれたら、ぜひご自身で探究をしていってみてください。
ゆる言語学ラジオに投稿してみるのもいいでしょう。
そこから貴方の「学問」が始まるのです。
そんなきっかけを与えてくれる貴重な本になっています。
最後に

この本で取り上げられているのは、「ゆる言語学ラジオ」のどこかで一度は取り扱われたテーマです。
それを本という媒体で落とし込んだことで、さらに分かりやすく書かれています。
この本を読んで、「ゆる言語学ラジオ」を聞けば、さらに理解が深まります。
またその逆も然りです。
ぜひ読んでみて、学問の楽しさに触れてみてください。

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