そろそろ、学校では学校行事の校内バスケットボール大会があります。
また卒業式も近いので予餞会(卒業生を送る会)の準備も進めています。
クラスのみんなと合意形成を図って、物事を進めていくことが一層大事になってくる時期です。
そんなことを考えてほしくって、今回、「気づき ‐ドッジボールとぼくらの温度差」の授業をしました。
2026年1月末の授業記録です。
主題名
相手の思いを考えるために B(8)友情、信頼
教材のあらすじ
もうすぐ球技大会なのに、朝練をさぼる人たちがいた。
リーダーの湊は、「あしたサボった人がいたら、罰として全員夕方も練習」と宣言する。
湊は咲希に「部活や家庭の事情で、どうしても朝練に来れない人がいる」と知らされた。湊とみんなには、温度差があったのだ。
全員問題なく参加できる昼休みに練習することにすると、以前サボった子たちからお礼を言われた。
彼女の久しぶりの笑顔に湊もうれしくなった。
(教材は、書き下ろし)
ねらい
自らの自己中心性に気づいて変容していった湊の姿から、友達の助言を謙虚に受け止め、互いの立場を理解しあいながら信頼関係を築いていこうとする実践意欲と態度を育てる。
授業の実際

導入
T:今日は、「相手の思いを考えよう」をテーマに、物語を読んでいこうと思います。
運動会とかで、「優勝するぞ!」と言っても、なかなかみんながノってきてくれない。そんなことってありませんか?
今日は、球技大会で同じようなことが起こっています。
どんなお話か読んでみましょう。
(範読する)
さて、感想を聞いてみましょう。どんなことを思いましたか?
S1:最後はみんな練習に参加できるようになってよかった。
S2:クラスの中で温度差がある。リーダーはクラスをまとめるの大変。
S3:連帯責任のルールが出てきた。賛成の人も一定数いる。反面、家の都合で練習に参加できない咲希のような生徒もある。みんな納得できるようなルールや練習計画を作るのは難しい。
T:今、「クラスをまとめるのが大変」とか、「連帯責任のルール」の運用は難しいという意見がでてきました。
クラスが同じ方向・目標に向かって頑張るのって難しいですよね。
温度差と言っていましたが、クラスはどんな思いでいましたっけ?
湊くんは、「優勝したい!」と思っているよね。陽菜さんは、「朝、妹・弟の世話をしなければいけない」。音楽部に入部している子は「入場行進の演奏練習が朝に練習がある」。それぞれ、思いとやらなければならないことがあって、温度差ができたんだよね。
主発問「温度差の理由がわかった時、湊くんはどのようなことを思ったでしょう?」
T:ここで考えてください。「温度差の理由がわかった時、湊くんはどのようなことを思ったでしょう?」
S4:陽菜に対して申し訳ない気持ちと、理由を言ってこないのはなんで?と思ったと思う。
S3:僕もS4と一緒で、申し訳ない気持ちになったと思う。
S1:残り一週間で、その事実(朝練に出られない理由)を知ってびっくりしたと思う。
T:3人の発言はどうかな?皆さんは納得ですか?ちょっと聞きたいことがあります。
問い返し「理由を何で言わないの?」
T:S4が「理由を言って来ないのはなんで?」と言っています。何でだと思いますか?
S3:球技大会に向けて、ガチな人とそうでない人がいて、そうでない人は言い出しにくいんだろうなぁ。
S1:サボればいい。言う必要はないと思う。
T:皆さんはどう思いますか?時間になったので、ぜひ振り返りに書いて教えてくださいね。
【生徒の振り返りから】
・コミュニケーションが大事 1人で決めるんじゃなくて、一人一人の意見を聞いて決めるべきだと思う。けど自分は、言わない人は悪いと思う。聞かないほうも悪いけど。
・全員が賛成になることはほとんどないことがわかった。どれだけ優勝したくてもみんなの意見を聞いてから少しでも変えようとした湊はよかった。
・今まで、今回の話と同じ場面になったことがあった。言い出しづらいし、言ったところで相手を怒らせて関係性が悪化するかもだから、言えないけど、言わなきゃわかんないこともある。難しい。
授業を終えて

発問について
今回は、「温度差の理由がわかった時、湊くんはどのようなことを思ったでしょう?」から、「(朝練にいけない)理由を何で言わないの?」と言う2つの発問をしました。
授業のねらいから考えれば、学級の雰囲気(今回だったら優勝したいという空気)に負けて、朝練に出られないと言い出しにくいことがあること。
その中で折り合いをつけるためにはどういう心構えでいると良いのかを考えさせようと思って、2つの発問を用意しました。
振り返りを見る限り、「聞くことの大切さ」については気づいているようです。
友達関係のことだからか、発問が悪かったのか、意見はあまりでなく、ちょっと私が困った授業になってしまいした。
ただ、普段振り返りを書かない生徒も今回書いてきたので、考えることはできたけれど、生徒が言いずらい何かがあったのかな・・・と考えます。
実際の生活と絡めて
こういう場面って、結構ありますよね。
まだ、この行事のような学校場面では、温度差があってもしょうがない部分はあります。
ただ、社会にでてくと、もっと過激です。
身内ネタですが、部活動。あれ、教育課程外のはずなのに、なぜか土日、顧問の先生が付き合っていますよね。やる人とやらない人で軋轢が出ます(職務なのかすごくグレーなので、早くそこの矛盾を是正すべきだと思いますが)。
子育てと、仕事のバランスも永遠のテーマです。
お金をもらっているぶん、それに見合う業務を行う必要があります。反面、子育て中のお家の方は、子どもの急な体調不良で仕事ができなくなります。
それについて、冷ややかな目で見られる時代もありました(今は、よくなってきていると思いますが。)
男性が育休をとるなども、取れない場合があるとかで揉めたことが、数年前までありました。
結局l、集団でいると、どうしても個人のさまざまな理由によって、同じ目標や理念に向かって行動することが難しくなります。
ただ、人間社会の構造上、集団で同じ方向を向いて何かをしていかなければならない場合がほとんどです。
そんな時、まとめる側としてや、その理念にどうしても協力できない側として、どうしていけばいいのか。
そんなことまで考えられたらいいなと思う題材だと思っています。
皆さんは、どのような授業をしますか?
最後に

道徳って、学校でのお話が多く、それって実生活にどう結びついていくのかと若いころ思ったのですが、先生になって10年目を過ぎて、実生活のこんな場面と一緒だよね。
大人になっても同じように悩むよね。と気付くことが出てきました。
ただ、私の経験を、中学生の子達にそのままぶつけても、ピンとくることは少ないんだろうなと思います。
そこをどう結びつけていくか、また、生徒は今回の話から思い出す思い出・エピソードはあるか。
そんな話が出てきたら、深まりが出てくるだろうなと考えます。
そんな授業をしたいのですが、皆さんは道徳で意識していることはありますか?
ぜひコメントで教えてください。

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