前回の記事では、やる気ってどうやって起こすのか?ということを記事にしました。
- とりあえずやってみる(やる気スイッチB)
- 気分が変わるように小さな新しい試みをしてみる(やる気スイッチE)
- 「できた」という達成感を味わえるようにする(やる気スイッチR)
- こうなりたいと強く願う(やる気スイッチI)
4つのやる気スイッチを押すことで、やる気が出てくることを紹介しました。
この記事では、実践編ということで、どういった活動を具体的にしていけば、やる気スイッチをオンにできるのか紹介します。
一つのことをやり続ければ、大きな武器になってきます。
ただ継続することは難しいと感じている人も多いと思います。
ただこれを覚えてしまえば、難しいことはありません。
ぜひ読んで、実践してみましょう。
やる気を出すためのコツ 基本編
とにかくその場に「行ってみる」(やる気スイッチB)
勉強したくないなだったら、勉強机の前に座ってみる。
プール教室めんどくさいなと思っても、とりあえずプールまで行ってみる。
イヤイヤでも構わないから、とにかくその場所に行ってみるのが大切です。
体を動かすことで「やる気スイッチB」をON!
その場所の音や、においを感じたり、仲間たちと会ったりするうちに気持ちがだんだん乗ってきます。
さらに集中力をアップさせるために、2つのポイントがあります。
1つ目は「集中できる場所づくり」をすること。
たとえば「机の周りには漫画を置かない」ことで、気が散らなくなりますよね。
いつでも作業に集中できるような環境を作ることで、やる気スイッチBが入りやスクなります。
もう一つは、「いつもの場所」を決めることです。
「この机は宿題をする机」、「ダンスの練習はこの鏡の前」と、いつもの場所を決めることで、スイッチが入りやすくなります。
「スモールステップ」ですこしずつ進む(やる気スイッチR)
いきなり大きな目標を立てるんじゃなくて、少しずつできる目標(スモールステップ)を立てるのが大切です。
分厚い計算ドリルを1日でやろうというのは大変ですよね。
また、「ドリルをやり切るという目標」はどうやってやり切るかが漠然として、取り掛かりづらいですよね。
そこで「1日1ページだけやる」なら具体的な活動になり「できるかも!」と思えるようになりませんか?
小さな目標は、すぐにやり遂げられるから、「できた!」という達成感を簡単に味わうことが出ます。
この達成感は脳のご褒美になって、「やる気スイッチR」を押すきっかけになります。
脳は、さらにご褒美が欲しくて、ドンドン次をやりたくなるはずです。
自分の例ですが、
最近、太ってきたので体幹トレーニングを始めました。
大学のころは、陸上部に入っていたので、腹筋や体幹トレーニングは、腹筋200回とは、プランク2分とか平気でできました。
ただ、部活を引退して10年。
同じようにやれると心は思っているのですが、もちろん同じようにできません。
そこで、体幹トレーニング30秒から始めています。
これなら、娘が背中に乗ってきても耐えることができるので、無理なく続けることができます。
2週間続けられたら40秒に伸ばして、無理なく筋肉と痩せた体型を手に入れれるといいなと思ってやっています。
このようにスモールステップで続けていくのです。
目標の立て方についてはこちらに記事にしてあります。ぜひご覧ください。
「もうちょっとやりたい」ところでやめる!
「楽しい」「もっとやりたい!」というところでわざと止めるのがやる気を持続するコツです。
さっき書いた私の体幹トレーニングも、「やろうと思えば1分くらいならできる」のですが、あえてそこまでやりません。
「疲れ切った、もう十分!」とやり切ってしまうと脳が満足してしまうのです。
テレビのドラマやアニメと一緒です。
もうちょっと見たいのに!というところで終わるから、来週も見てしまうのです。
次もやりたい!と脳が思えるように、「もうちょっとやりたい!」というところでやめましょう。
憧れの人になりきる!(やる気スイッチI)
中学校、軟式野球をやっていた時は、イチローや井端、荒木などの選手に憧れてフォームを真似たり、守備練習をしたりをしていました。
憧れの人になりきることで、やる気スイッチIを押すことができます。
「あの人なら、こんなふうに練習をするはず。」
「ピンチの時は、あの人ならこんな風に乗りこえるんじゃないかな。」
そんな思いが、行動を変えるきっかけになります。
その人の自伝みたいな本があったら1冊買って読んでみると、やる気がアップするかもしれませんね。
とことん「妄想」する(やる気スイッチI)
高校・大学では陸上部に所属して長距離を走っていました。
いつも寝るまえに大迫傑と一緒に国立競技場を走っていることを想像した物です。
そうやっていいことを次々に妄想していくのも「やる気スイッチI」を押す方法です。
どんなに大きな夢も、最初の妄想から始まります。
妄想が本当になるかもしれません。
妄想を現実にしようとしていきたいという思いがやる気に変わります。
「見た目」「カタチ」から入る(やる気スイッチI,B,E)
見た目やカタチからはいることは、結構笑われたりするのですが、脳科学的には良いことです。
見た目から入ることで、「やる気スイッチI」を押すことができます。
道具を持つことで、体が動き出します。これは「やる気スイッチB」を押すことができるのです。
いつもと違った道具や服に着替えるので「やる気スイッチE」を押すこともできます。
実は、「見た目」や「カタチ」から入ることは3つも同時にやる気スイッチを押すきっかけになります。
上手に取り入れていきましょう。
道具を買う(やる気スイッチR,E)
先ほど、「見た目」「カタチ」から入るといいということを書きました。
必要な道具や服を揃えるためにお金を使うと、
「もったいない!」
「払った分はちゃんとやらなきゃ!」
と「やる気スイッチR」を押すことにもつながります。
新しい道具や服を買うことで、やる気スイッチEも押すことができるので、一石二鳥ですね。
ただ、お金の使いすぎには要注意です。
(自分もストレスと勢いでiPadを買いました。iPadを使い切りたいと、ブログを執筆しています😛)
たまには、場所をかえて活動する(やる気スイッチE)
「いつもの場所」を決めておくことで、やる気が引き出されるというのは、先ほど紹介しました。
ただ、「いつもの場所」も慣れすぎると、やる気が起きなくなってしまいます。
そこで、「場所を変えて活動する」ことで「やる気スイッチE」を押せます。
違う場所で作業をやれば、いつもと同じことでも、脳は「新しい経験」と感じます。
そうすることで、「やる気スイッチE」を押すことができるのです。
「いつもの〇〇を別の△△に変えてみる」という方法は、場所だけでなく、物でもOK。
いつもと違ったペンを使ってみる、飲み物を隣に置いてやってみるなど、ちょっとしたことで「やる気スイッチE」を押すことができます。
やる気がなくてもできる「習慣化」のコツ
今度はやる気が出なくても、ついやってしまうようになる「習慣化」のコツをかいていきます。
いつもと同じ時間にやろう
いつもと同じ場所でやることがやる気を出すコツと、先ほど書きました。
何かを続けたいと思ったら、時間も決めてしまうといいです。
時間が決まっていないと、「今やらなくてもいいかな」「後回しにしよう」となってしまいます。
そうすると、やる気を出すのは難しいですね。
「ご飯を食べたら歯磨きをする」と一緒で、ある時間になったら活動をすることを決めることで、あれこれ考えずに「やる気スイッチB」を押せるようになります。
さらに生活の流れにくっつけるとより習慣化しやすくなります。
「ご飯を食べたら歯磨きをする」は自然流れですよね。
こういう習慣は忘れることはありません。
「家に帰ったらすぐ宿題に取り掛かる」
枕元に本を置いて置いて「寝る前に読書を10分する」
こんなふうに決めておけば、忘れることはなくなり、その時がくれば、自然にやる気が出て活動できるようになります。
頑張る仲間を作ろう
同じことでも、1人でやるより、誰かとやる方が楽しいですよね。
1人でやるのが嫌になっても、友達の励ましでまた頑張れたという経験をしたことある人も多いはずです。
仲間を作るのは「スイッチE」を押すいい方法になるんです。
また励まし合うことで「スイッチR」を押すことにつながります。
もし、同じことをやる仲間を見つけることが難しかったら、「別々のことを頑張る仲間」「毎日やったことを教え合う仲間」でもいいです。
今なら、XなどのSNSもあるので、そこで仲間を見つけるのも良いかもしれませんね。
自分も学会論文のための研究を進めていますが、共同研究してくれる大学の先生の叱咤激励があるからこそ、なんとか続けられています。
一人だったら、多分もうあの世界に残っていないです(笑)
誰かの笑顔を想像しよう
自分がしたことで、誰かが笑顔になってくれたら、それは嬉しいことですよね。
誰かの笑顔のためだったら頑張れるということもありますよね。
自分がしたことで誰かが喜んでくれるというのは、1人でやってるだけでは生まれない新しい経験になります。
それに、「誰かの役に立った!」という達成感を味わうこともできますね。
誰かの笑顔を想像すれば「やる気スイッチE」「やる気スイッチR」を同時に押すことができるのです。
最初にご褒美を決めておこう
決めたことを長く続けるには、ご褒美の予定を立てておくのも効果があります。
ご褒美というと、いい結果が出たらというイメージがあるかもしれません。
けれど、大事なのは結果ではなく、決めたことを続けられたという過程にこそあります。
結果は思い通りにならなくても(例えばテストで100点とる)、決めたことを続けてきたという過程(毎日1時間勉強をする)は「自分で決めて行った」というとても大切な経験です。
「だから、この日まで続けられたらケーキを買う」とか、「ここまでドリルを終わらせることができたら、お菓子を買う!」というふうに、最初に区切りをつけておくことで、「次の区切りまで頑張るぞ!」と「やる気スイッチR」を押すことができます。
ポイントは2つ。
贅沢なご褒美を1回ドーンと用意するのではなく、ささやかなご褒美をこまめに用意すること。
ご褒美は目に見えるところに置いて置くことでやる気がアップします。
カレンダーに達成度を書いていって、「ご褒美の写真」を一緒に貼っておくと、ご褒美まで頑張るぞ!という気持ちが湧いてきますね。
療育の世界では、「トークンエコノミー法」として技術が確立されています。
詳しくはこちらの記事に書きましたのでご覧ください。
物でやる気をつっていいのか!?と思う人は、以前ご褒美についても論じた記事を書きました。
「あきらめてしまうのは当たり前」ということを知っておく
張り切って始めたことなのに、ついサボってしまったり、途中で飽きたりしてしまうのは、脳の「馴化」といってどうしようもない人間の性でした。(詳しくは前回の記事をご覧ください)
ただ、「あきらめてしまうのは当たり前」ということを知っているか知らないかは大きな差です。
知らなければ「ダメな人間だな」と思ってそのまま気持ちが沈んでしまいますが、知っていれば「よしよし、サボりたくなったな。ここが勝負どころ!」と落ち着いて受け止めることができます。
そして、今まで書いてきたやる気を出す方法を駆使することで、きっと乗り切ることができるでしょう。
大事なのは、失敗しないことじゃありません。
失敗しそうな時、失敗してしまった時、どう乗り越えるかが大切なのです。
かの有名なジャンプ漫画「SLAM DUNK」の安西先生も言っています。
「ここであきらめたら、試合終了ですよ?」
「最初の気持ち」を思い出そう
あるとことを続けていると、大きな壁にぶつかったり、自分より上手にやれる友達を見て自信を無くしてしまったりすることがあると思います。
もうやめたいと思ってしまうかもしれませんね。
そんな時は「最初の気持ち」を思い出しましょう。
漫画でもよくあるパターンだから拍子抜けするかもしれません。
これは意外と大きな力を発揮します。
今やっていることが嫌になっているのは、きっと目の前に大きな壁が立ちはだかって心が挫けてしまっているからだと思います。
そんな時こそ、最初の気持ちを思い出してみましょう。
忘れていたワクワクを思い出すことができるはずです。
このワクワクは壁を乗り越える大きな原動力になります。
始めた時の気持ちを取り戻して、もう一度スタートしましょう。
もう一つ、SLAM DUNKの名言を引っ張ってきます。
バスケットは好きか・・・?(by 豊玉高校元監督・北野)
さいごに 「楽しい」「好き」を大切に
どんなことでも、続けていると苦しい時や、辞めたいと思う時がああります。
そんな時にもグッと堪えてやる気を失わずに頑張る力を「GRIT(グリット)」といいます。
このGRITが強い人とそうでない人の違いを調べてみると、次のようなことがわかりました。
頑張り続ける力が弱い人は、「お金を儲けるため」「静秋を平和にするため」と「〇〇のため」と答える人が多いそうです。
一方、頑張り続ける力が強い人は「自分のやっていることが大好き」「やっていて楽しい」と自分ベースで頑張る人が多いそうです。
1つのことを粘り強くがんばり続けると、誰にも負けないその人の「強み」になります
もし、「これが好き!」ということを見つけたら、粘り強く最後まで頑張って味ましょう。
もちろん、これまでに紹介をしたやる気アップ法をぜひ使ってくださいね。
引用文献・参考文献
「GRIT」そのものについて詳しく知りたい方はこちらを読んでください。
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