算数・数学において、子どもたちが、問題を理解したあと、必ず一人で考える時間をとると思います。
そのとき、教師はどのような動きをするでしょうか。
きっと、机間巡視をして、どんなことを子どもたちは考えているか確認をすると思います。
できた子、できない子は様々です。
それぞれの子どもに、みなさんどう声をかけていますか?
それとも、あえて声をかけませんか?
今日は、一人学びのときの声かけについて考えてみようと思います。
一人学びのときの指導
一人学びをしている生徒は3パターンに分類できます。
出た問題に対して(休んでいたり、前時の理解が追い付いていたししなくて)わからない子ども。
- 本時の目標に迫るところ(新規学習事項)の部分で止まっている子ども。
- 提示した問題を解けている子ども。
- 全く手がつかない子ども対しては、個別の声かけが必要です。
前時のわからなかったところを教科書やノートを使いながら、復習し、本時に必要な学習基盤を整える必要があります。
そこは、惜しみ無く個別指導を行います。
本時の目標に迫る部分で悩んでいる子どもに対しては、みなさんどうしますか?
つい、「○○すればいいじゃないか。」
と声をかけがちですが、これでは、教師が答えを教えているのに他なりません。
それをいっては、結局先生の話を聞けばいいと子どもは思ってしまうでしょう。
ぜひ自分で考えたり、調べたり、できるようにしたいですね。
そのためにはどうすればいいでしょうか。
困っている子とできている子のコラボレーション
そこで問題を解けている子どもが鍵になります。
本時の目標に迫る部分で悩んでいる子どもは一度スルーして、問題を解けている子どもを探します。
そして、問題を解けている子どもに
「どうやって解いたの?」
と尋ねるのです。
そうすると、きっとその子は解き方を話してくれることでしょう。
友達や、全体の前ではないから、緊張せずにきっと話してくれるはずです。
そして、終わったら「なるほど。」と伝えて、机間指導を続けます。
問題を解けている子どもに説明させたら、本時の目標に迫る部分で悩んでいる子どもが解き方を聞いている。
これって先生が教えてるのと変わらないのではないか?
だめではないのか?
という意見もあることでしょう。
でも、よく振り返ってみてください。
先生は、解けている子どもに、説明を求めただけです。
そして、先生は子どもの説明に対して「なるほど。」と返しただけです。
肯定も否定もしていません。
問題を解けているの子どもの意見を活かすも、活かさないのも、聞いた子ども次第になります。
もし、悩んでいることの糸口が、子どもの説明のなかにあれば、きっと聞いた子どもは解決を1歩でも、2歩でも進めることができるでしょう。
逆に解けているの子どもは、教師に一度説明をしているので、共有の時間でも自分の考えを説明することがやりやすくなります。
もちろん、一人の説明を聞くだけでなく、複数の生徒に聞いて回ると、今までの説明をクラスの生徒は聞いているので、クラス全体の説明がどんどん洗練されていきますよ。
まとめ
いかがだったでしょうか
・本時の目標に迫るところで悩んでいる子に対してはあえて個別指導をしない
・周りのできた子に説明をさせて、悩んでいる子へのヒントにする
一度授業で試してみてくださいね!
参考
これは、自分が初任や2年目の授業研究会で指導されたことです。
つい、しゃべってしまう自分への戒めでもあります。
机間巡視について載っていた図書があれば、是非教えてください。
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