1年生のデータの活用の分野、どのように指導をしていますか?
よくあるのが、保健室のケガのデータや、クラスの生徒の通学時間などを実際に調査して、現実感のある授業にしようとする方法。
ほかにも、教師のほうでデータを準備(例えば、平均値は同じになるようにして議論を巻き起こす)して授業をする方法。
いろいろあります。
でもどちらも、結構手間がかかるんですよね。。。
特に年度末になると残りの授業もけつかっちんになってバタバタしてしまいます。
今年は自分もデータの活用がぎりぎりになってしまいました。
そこで、「範囲」とか「最大値」、「相対度数」のように習った統計用語を使って、分析できればまずはOKと思って、単元を組みました。
生徒の持っている問題集で、代表地や度数分布多角形、階級値の取り扱い方などを3時間で一通り学習した後、平成24年度全国学力学習状況調査数学Bの問題を使って、データ分析をするという流れにしました。
結構生徒の覚えはよかったですよ。
問題

問題設定
二人のヒストグラムを比較して,そこから分かる特徴をもとに,次の1回でより遠くへ飛びそうな選手を一人選ぶとすると,あなたならどちらの選手を選びますか。下のア,イの中からどちらか一方の選手を選びなさい。また,その選手を選んだ理由を,二人のヒストグラムの特徴を比較して説明しなさい。
模範解答
生徒の分析
ヒストグラムにおいて、2人の選手はどちらも20回飛んでいて、回数に差がないことを確認したあと、生徒に分析をさせました。(というのも、試行回数が20回と30回で簡単に比べられない問題も今まであったからです)
生徒は、度数分布表に直して、代表値などを分析にかかりました。
| 原田選手 | 船木選手 | |
| 平均値 | 112 | ◎118 |
| 範囲 | 75 | ◎22 |
| 中央値 | 115 | ◎117.5 |
| 最頻値 | ◎122.5 | 117.5 |
| 最大値 | ◎137.5 | 132.5 |
| 105m以上飛ぶの確率(相対度数) | 0.8 | 1 |
| 115m以上飛ぶ確率(相対度数) | 0.5 | 0.7 |
| 120以上飛ぶの確率(相対度数) | 0.5 | 0.5 |
| 115m以上の記録を取ってきて平均を出した場合 | 124.5 | 121.4 |
(生徒が出してきたのを受けているので、実は値が違うということもあります)
生徒の意見

生徒は、2人だけ、原田選手を選ぶといい、他の生徒は、船木選手でした。
船木選手を選ぶ理由は、
- 平均値、中央値、範囲が船木選手のほうがいい
- 範囲が狭いので安定している。次の1回も平均値前後の記録が出せそう
- 船木選手の最低記録に注目して相対度数を考えた。
などがありました。
相対度数でみれば船木選手は必ず105m以上跳べるといえるのもいいですね。
さて、逆に原田選手を選ぶといった生徒は、次のように言っていました。
- 120m以上を跳ぶ確率は一緒。そもそも世界で戦う時に120㎡が表彰台の最低ラインだったら、そこを見るべき。原田選手のほうが最大値が高いので、船木選手よりも、上の順位を狙える。博打だけど。
と言っていました。
2名は、とにかく最高記録がいいほうが強いでしょ!という思いを持っていました。
模範解答にはないですが、他の選手に勝つにはという仮定の下、論じるのは大事なことだと思います。
「どちらも、いい考えだよね。相対度数とか、代表値などヒストグラムの特徴と関連付けながら説明できたね。」
と価値づけました。
授業を終えて

生徒は習ったことを使って、良く分析をしていたなと思います。
また、「120㎡以上の記録だけを見れば」のように、データの切り取り方によって、見え方が変わってくるということも生徒たちは感じられたのがよかったなと思いました。
統計のマジックに気づかせることもできた授業でした。
皆さんはこの単元はどういう風に授業を進めますか?ぜひコメントで教えてください。

同じスキージャンプで、別の切り口で授業をしていました。
こちらよりも、今回のほうがすっきりした授業になってはいます。
みなさんはどちらがお好みでしょうか?
データの活用の単元の授業はほかにも公開しています。合わせてごらんください。








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