以前、スキマ時間で読書をすることを提案しました。
それでも、やっぱり本を読まされている感が強いなという感じがしていました。
読書は、もっと自由で、わがままで、楽しいものだと自分は思っています。
そこで、こんな本の読み方はいかがでしょう、という提案です。
本を「読まされて」いる?
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学校の授業で、たくさんの文章を読まされてきました。
自分の興味のある分野というよりも、「必要だから。」「受験に必要だから」という理由で文章を読んできた方も多いのではないでしょうか。
そんな読まされている感があるから途端につまらなくなってしまうのかもしれません。
「読書しなければならない」「読書しなければ将来的に困る」という危機感に煽られて、本を読んでいる人も多いかもしれません。
私は読書はしたほうがいいに決まっていると思っています(私はそうやって成長してきたので)
読書から得るものの価値や、大きさを理解しているつもりです。
反面、そこから来る義務感や危機感などは、往々にして好奇心を下げることの繋がるのもわかります。
だからこそ、「自分から読書を楽しめるような工夫」が大切になってきます。
つまり、「主体的な読書」に変える必要があるのです。
価値観をエディットする
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本を読む本当の意味は、自分の価値観を「わがまま」にエディットすることだと思います。
「わがまま」がポイントです。
例えば、もっと趣味をを楽しみたい!
かっこよくなりたい!
お金を稼ぎたい!
なんでもいいのですが、自分がなりたい姿に向けて、価値観を変えていく。その作業ができる方法といして読書があると思っています。
自分は、授業がもっと面白くしたいな。と思っているので、教育書を読みます。
読書がマンネリしてきたな。もっと面白い視点ってないのかな?と思って読書術の本を読みます。
子どもに絵本を読み聞かせると、やっぱり喜ぶかな?と思って、絵本の読み方についての本を読みました。
そこで、著者の内面や価値観に触れると、自分も嬉しくなるのです。取り入れてみたくなるのです。
そこに読書の価値があります。
だから、「〇〇しなければならない」ではなく、「〇〇したい」から本を読むことで、主体的ば読書に変わってきます。
「インプットする作業」からステップアップ
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プレゼンするために、勉強をしなければいけないから。
研究授業をするから、今の自分の授業をさらにレベルアップしないといけないからと、読書を「〇〇しなければならない」という仕事や義務感から読んでいる場合もあります。
もちろん、そういう動機で読むのも大切ですが、本当に重要なのは、そうした事情から離れた読書であるはずです。
「〇〇しなければならない」から離れた読書は、もっと自由でわがままです。
興味のあることを好きなように解釈して楽しく読書をすればよいのです。
それが結果的に、想像以上に多くのものが自分の中に積もり積もっていくのです。
生活の中に「あ、これ、〇〇で読んだやつだ!」という場面が増えるのです。
少し自分の経験をお話しします。
自分は今、特別支援学級の担任をしています。
担任している子は、とても手が不器用です。箸を持ってご飯を食べることができるようにするにはどううすればいいかな?というのが課題でした。
スプーンやフォークで食べるようにしてしまえば楽なのですが、すこしでもできることが増えるといいなと感じています。
箸を持って食べなさい!というってやらせるのは簡単です。でも、その声かけで箸を使いたくなるのでしょうか?箸の練習をしたくなるのでしょうか?
自分から箸の練習がしたくなるような工夫ができないか考えていました。
話が変わりますが、自分はボードゲームが大好きです。ボードゲームのカタログをよく読んでいます。
そんな中に、こんなボードゲームの紹介がありました。
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そうか、訓練もゲーム化すれば楽しくなるぞ!そう思って自作でお箸の練習教材を作りました。
趣味で好きなことが、必要なことと結びついた瞬間です。
自分の好きなことだったので、教材を楽しく、すぐに作ることができました。
こんなふうに、読書を積み上げることで、どこかで役に立つ瞬間がふっと現れるのです。
本の「1%」すくえば良い
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本を読んでも一言一句覚えることは不可能です。
本に書かれていることを全て吸収しなきゃなんてことを思っていませんか?
読書に関しては「自分にとって価値のある1%を見つける」ことが大切です。
もしその1%。つまり自分に響く一文や、一行の言葉が見つかれば、元が取れたと思いましょう。
1%が見つかれば、100%と同等か、それ以上の価値が生まれているという考えです。
そこで、その1%を見つけるためのやり方を紹介します。
本の帯を作れ!「1ライン・メソッド」
本を読んだ後、次のようなことを、読書記録として残していきます。
- 「1ライン・サンプリング」(本の魅力を抽出する方法)
- 「1ライン・エッセンス」(最高の一行を選び出す)
- 「1ライン・レビュー」(感動できた「理由」を書き出す)
つまり、本を読んで、一行でその本について魅力や、理由、心に残った一行のメモを溜めていくのです。
イメージとしては、「本の帯を作る編集者」になったつもりで、1行読書メモを作っていくのです。
ただ、これは訓練が入ります。
そこで、その前段階として、「フリー・スクラッピング」という方法をとります。
こっちはもっと簡単で、印象的だったフレーズ・表現・描写・セリフなどを落書きのように、1冊のノートに書き溜めていく方法です。
あるいは、読んだ文章からさらに思いついたアイデアを書き足していくのです。
自分は、買った本なら、直接本にメモを書いてしまいます。
そうすれば、自分のアイデアの詰まったオリジナルの本に昇華できるからです。
たくさんメモの入った本やノートはかけがえのない1冊になることでしょう。
本やノートの中に自分の内面や好きが溢れた1冊が出来上がります。
気に入ったノートとペンがあればさらにやる気が上がります。
こちらでおすすめの文房具を紹介しているので、併せてご覧ください。
一行ではなく、文章にしていきたいという方は、「1ライン・メソッド」を行った後、感想文にしていきましょう。
詳しくはこちらをご覧ください。
最後に
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今日はわがままな読書をしようをテーマにお話をしました。
自分の読みたい本を読んでいくことで、読書の本当の楽しさが見えてきます。
そして1冊の中の1%。たくさん文章のあるうちの一雫をすくっていくことで、自分の価値観がどんどん変わっていきます。
わがままな読書、はじめてみませんか?
次の話はこちらです!
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参考文献・参考HP
参考文献
参考HP
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