二次関数の表に現れる法則
「xの値を2倍、3倍していくと、yの値は4倍、9倍になる」
ことに気づく授業を取り扱います。
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「表→グラフをかく」授業の流れにおける課題
教科書では、表をかいて、上記の法則に気付かせたあと、グラフをかくという流れですがこの流れは自然ではないと思います。
子どもは、グラフをかくために表を頑張ってかこうとします。
表だけかいて、その中の数字だけ見て規則を見つけましょうと言われても、なんのこっちゃとなるでしょう。
できる限り教師が提示して、子どもがやらされたと思わないような単元の流れにしたいですね。
⇩授業のやらされ感についてはこちらをご覧下さい⇩
二次関数のグラフをかいて、放物線になることを確認したからこそ、比例の時と同じような規則性がないかと子どもは探し出すのです。
そこが、子どもが主体的に考えだす第1歩になると思います。
表を見て規則はあるかな?
グラフをかくときに、徹底的に表をかかせているからこそ、この授業は生きてきます。
授業のはじめに
「二次関数は放物線になるんだけど、グラフをかかなくても表だけ見て分からないかな?」
と発問します。
あとは、子どもに任せるだけです。
もしかしたら、前時のうちに気づいた子も出てくるかもしれません。
そうしたら、
「○○さんが前の時間、『比例みたいな関係を見つけた』ってかいてあったけど、皆さんわかりますか?」
と追加で伝えたり、子どもに書いたことを言わせたりするといいかもしれません。
この時に、答えを言わせるのではなく、
「○○さん、ヒント言って」
と言うと良いです。
子どもはやはり自分で気づきたいものです。
ヒントを言わせることで、子どもは活気づきます。
答えをそのまま言わせないようにするのが大切です。
発展性を残したまとめ方
子どもは
「xの値が2倍、3倍になると、yの値は4倍、9倍になる」
と言うでしょう。
花丸です。
ただ、ここで求めたいのは
「xの値が2倍、3倍になると、yの値は$2^2$倍、$3^2$倍になる」
まで気づかせたいです。
なぜなら、これが「二次」関数だからです。
そこで、先の答えを認めた上で、問い返しとして、
「二次関数で、$x^2$になったんだよね。もう少し突っ込んだ見方はないかな」
と粘ります。
何故ここまで深めさせるかというと、
3次関数、4次関数…n次関数でも、同じ法則が見えるのか、考えさせたいからです。
実際に、
「3次関数は$y=ax^3$で表されるんだけど、どんな規則があると思う?分かったら教えてね。」
と話題をだしておきます。
二次関数は2乗倍になることは、一次関数だったら…1乗倍ってみればいいんだ!と、より関連づけて理解させることができます。
関数を統合的に見られるようにするために、ここまで掘りさげる必要があると信じています。
テストの解答より
テストでも、この規則性について出題しました。
半数以上の子どもが
「$x$の値が$2$倍、$3$倍になると、$y$の値は$2^2$倍、$3^2$倍になる」
と書いてきました。
4倍、9倍よりも、記憶に残る説明になっているという証左でしょう。
もちろん、これでテストは丸にすると伝えておいたので、みんな花丸です。
それぞれの学習を統合できるように組んでいきたいですね。
まとめ
・「$x$の値が$2$倍、$3$倍になると、$y$の値は$2^2$倍、$3^2$倍になる」ことを見つけられるように、問い返しをする
ことで、子どもの理解がさらに深まります!
試して見てください。
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