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【友人 人間関係 学級経営】友達ができないと言う子に伝えたいこと。

子育て

学生時代の思い出を聞くと、友達と楽しく過ごせたという人は必ずいますよね。

逆に、友達がいないくて辛かった。現在進行形で「友達がいない」と悩んでいる生徒もいます。

以前担任した子で、「友達がいない、学校がつまらない。」というAという子がいました。

Aは卓球部でした。周りの子は、その子のことを認めていたし、試合の時はたくさん応援されていました。部活動でもいい感じなのに、Aは何で「友達がいない」と思っているのかなと思っていました。

その子は、早く都市部の大きな高校に行きたいと言っていました(私の勤務校は3学年で全校100人もいないごく小規模の中学校です)。

Aは、大きな高校にいけば、友達ができる。きっと何か変わると思っている感じでした。

ただ、大きな高校いっても、Aの悩みは解決しないだろうなと思っていました。

Aに話したことをまとめたいと思います。

君にとって友達って何なの?「友達の定義」

読者の皆さんも考えてください。「あなたにとっての友達ってなんですか?」

同じクラスにいれば友達でしょうか?毎日一緒に帰る子は友達でしょうか?

ここが不明確だと、友達かそうでないかを判断できません。

結局「自分には友達がいない」と勘違いをしてしまうのです。

まずは自分なりに「友達」を一言で定義をしてみましょう。

そうすると、「自分にも友達がいた」と気づくことができます。

私の友達の定義は、「お互い思っていることを話すことができるのが友達」です。

困ったこと、日々の嬉しかったこと、相手の気になること、なんでも思っていることを素直に話して受け止めてくれる存在が一番仲のいい友達だと思っています。

その前段階は、「話していて楽しいのが友達」です。

悩んだ時に話すとスッキリしますよね。大人だと、飲みに行って愚痴を聞いてくれる友達がいるととても心強いです。

困ったことを話すことができれば、ストレスの約9割は解消すると言われています。

だから、なんでも話すことはできる友達が1人は欲しいのです。

Aにも、「あなたにとって友達って何?」と聞いたのですが「・・・。」黙ってしまいました。

友達の定義をしっかりするところから始めました。

友達を作る3つの方法

Aに対して、次のような話をしました。

友達ではなく「仲間」を作ろう

「友達」より、「仲間」を作る方が難しそうと思うかもしれません。

けれど、「仲間」を作る方が簡単です。

「友達」は友情で結ばれた人間関係に対して、「仲間」とは一緒にいることが多い人間関係を指します。

同じクラスの子や、一緒の部活の子は「仲間」になる可能性があるのです。

そして、一緒にいて楽しければすでに「友達」になっているかもしれません。

ただ、仲間になるにも、同じクラスや部活のように所属が一緒なだけでは「仲間」になりません。

一つ乗り越えなければならない壁があります。

それは、自分から声をかけると言うことです。

自分から声をかけない限り、仲間は増えないのです。声をかける。言葉をかける。コミュニケーションをとる。繰り返す。気が合えばそれは仲間です。

自分から動かない限り、仲間は増えないのです。

さぁもう一度周りを見渡してみましょう。

あなたの仲間になってくれそうな人がいませんか?

何となくでは見つかりません。よく探してみましょう。

1人ですべてをやろうとするのは、辛い

学級の仕事でも、大人になってからの仕事でも、つい1人でやって苦しい思いをしたことがありませんか?

人生では、何を調べても、どんな道具を使っても、誰の力を借りてもいいのです。

結果として、良い仕事をした人が勝ちなのです。

しかしどういうわけか、ほとんどの人は壁やハードルにぶつかった場合、1人でなんとかしようとします。

誰かに相談をしたり、誰かの力を借りればいいのに、なぜかそれができないのです。

自分もそのタイプでした。結局うまくいかず、周りからは「仕事を俺たちに回せ!」と言われました。

1人なら10時間かかる仕事でも、友達の力を借りれば1時間で終わることができます。

相談する、頼る、お願いする、任せる、人の力を借りる。これはすべて良いことなのです。

後の話につながってきますが一緒に時間を使うことで「仲間」が「友達」に変わってきます。

どんどん、頼って「仲間」を増やしていきましょう。

小さな会話で友達レベルを上げる

「友達がいない」という人は、学校に行ったら「とりあえず挨拶と、今日は寒いね」と話しかけることを目標にすると良いです。

それができたら、「3言話す」。1日3言話すことができたら仲間です。

それができたら、10言話す。そこまでできたら、それはもう友達なのです。

Aは、「そんな簡単なことでいいんですか?」と言っていました。

ただ、Aの当時の様子は、教室につくと机に突っ伏していました。

授業で「友達と意見を交換しましょう」と言うと、自分の考えだけ言ってプイッと前を向いてしまっています。

その様子を振り返らせ、「もう一回聞くけど、簡単?」と聞くと、苦笑いしていました。

仲間・友達をレベルで考える

仲間・友達もグラデーションがあっていいです。

毎日一言話す子は、仲間レベル1。

三言話した子とは、仲間レベル2。

1週間、毎日十言以上話している子は、仲間レベル6→友達にランクアップ。

こんなふうに考えましょう。

いきなり親友を目指してはいけないのです。まずは、仲間を作って、コツコツとレベルアップをしていけばいいのです。

ときメモなどの恋愛シミュレーションと一緒。何度も話しかけて好感度を上げていけばいいのです。

レベル6の友達はいなくても、レベル1、2くらいのクラスメイトや部活の仲間はいるはずです。

少しずつ仲を育んでいきませんか?

自分から声をかける

前章で書きましたが、Aはいつも机に突っ伏していました。

授業の話し合いでも、自分の考えを伝えて前を向くだけでした。

周りの子から見れば、「この子は私と仲良くしたいわけではないのかな?」と思ってしまうでしょう。

何度も書きますが、大事なのは「自分から声をかけて話をしてみること」。

会話をうまくやろうと思わなくて大丈夫。大事なのは、「あなたと繋がりたい」と思いを持って話しかけることです。

そのちょっとした勇気できっと道が開けてきます。

友達はいきなりできない

すごく当たり前ですが、友達はいきなりできないのです。

小さなコミュニケーションの積み重ねによって人間関係が深く濃くなります。

最初のきっかけは自分から話しかけるか、相手から話しかけられるかのどちらかしかありません。

その子が悩んでいたのは、9月。人間関係がある程度出来上がってしまった時期です。

そこで、学校行事の運動会をネタに、周りの子や一緒のチームの子に話しかけるようにアドバイスをしました。

少しずつ話しかけて、いつもより楽しく運動会を終えることができたようです。

同じように文化祭、卒業生を送る会でも、一緒に活動するグループをちょっと担任のほうで操作しながら、きっかけが出来やすいようにしました。

その結果、ちょっとずつ仲間と一緒にいる時間が増えてきました。

少しずつ学校も安心できる場になってきたようです。

最後に

今回は、友達がいないと悩む子に対してのアドバイスを、自分の指導した経験をもとに話をしました。

  • 「友達」とは何か、定義をしよう
  • 「友達」の前に「仲間」を作ろう
  • 仲間・友達にはグラデーションがあっていい。少しずつ高めていこう
  • 自分から話しかけることで、道が開ける。

大切なのは、最初の一歩を自分で踏み出せるかですよ。

スーさん
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今回は、小学校高学年から中学生・高校生向けの話をしました。

保育園・幼稚園から小学校低学年の子には、親・教師としてこんな声掛けをするといいかもしれません。合わせてご覧ください。

参考文献

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