学年団で仕事をうまく分担して回していく。
ベテランの先生にはベテランならではの経験を活かせる仕事。
若手の先生は、エネルギーがあるので、それを活かしてもらえるような仕事をふっていきます。
しかし、イタズラに仕事を任せるのも危険です。
先生は基本的に自分のクラスをもっていて、ホウレンソウも少なく、つい、スタンドプレーになってしまうことがあります(私も経験ありますが)
そして潰れていってしまうということがあります。
予防策として、リスクマネジメントがあると思います。
今回は、学年主任としてのリスクマネジメントについて考えていきたいと思います。
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学年団で一緒の歩調で!ガイドラインを作ろう
例えば、
集金を間違えた。
保護者への通知で間違ったことを連絡してしまった。
締切のあるものに遅れてしまった。
これらはミスですが、取り戻すことができます。
間違いを修正したり、締切について交渉したり・・・。
手間はかかりますが、フォローは可能です。
しかし「誰かを傷つける」「学校の信用を傷つける」「個人情報漏洩させる」などは絶対に避けなければなりません。
リスクマネジメントの前提は、個人の采配に委ねるのではなく、学校として「ガイドライン」を用意しておくことです。
「何が起こるか(リスク)」と「エスカレーションルール(誰に報告するのか)」のガイドラインを決めておくことが絶対です。
- 想定されるリスクを記載
- そうならないためのルールをリスクごとに提示
- 発生した際のエスカレーションルールを決めておく
学級団で考えられるのは、クラスや学年を跨いでトラブルになり、複数の教員が一枚岩になり、トラブルに対処しなければならなくなった場合が考えられます。
例えば、友人関係のトラブル。いじめ。
保護者への情報の出し方には注意が必要です。
各保護者やに別々の情報を出したり、ある保護者には情報を出して、他の保護者には出さない。
などなど、間違った対応をすると、後々保護者の中で禍根を残します。
被害にあった子どもがさらにいじめられる、なんてケースは絶対に避けねばなりません。
だからこそ、やってはいけないこと(リスク)を確認し、もしリスクを犯したら報告をどこにするか(エスカレーションルール)を事前に確認しておくと、良いです。
ネガティブなことほど迅速に報告するように
自分の事例で、少しお話したいと思います。
初めての生徒指導
これは、うまく行った事例です。
自分が、初めて担任を持った時のことでした。
「ある児童が、他の児童にお金を借りた。」ということを耳にしました。
このお金のトラブルは学校のことではないけれど、後々の友人関係にヒビが入りそうだなと思い、
「お金を貸し借りはしてはいけないこと。お金のことなので、保護者に連絡する。」
の2点を子どもに伝えました。
生徒指導には、指導した内容を伝え、保護者に連絡をすることを承知してもらって、保護者に連絡をしました。
次の日のことです。
お金を貸した側の児童は実は、何度もお金ではなく、物を奢っていて、それが常態化していたということが明らかになりました。
保護者もそれに気づいてなかったようです。
お金のことはなかなかナイーブな問題です。
生徒指導と教頭・校長先生と協力して児童が、今後間違ったことをしないためにはどうすれば良いか。
そして、保護者の関係も悪くならないようにするにはどうすれば良いか。
どんな情報を出すか、逆にどんな情報は流さないべきか、リスクのバランスを考えながら、話す内容を決めていきました。
なんとか指導もうまくいって、そのあとトラブルになることはありませんでした。
今回はうまく行った場合なので、エスカレーションルールは適応せずに済みました。
いじめ発見も同じ
子どもの気になる様子を、先生の間で共有することはとても大切です。
ここで、ガイドラインを作っておくと良いと考えます。
例えば。
- 病気などの理由もなく休みが続いている
- いつもと表情が違い、暗い顔が続いている
- 傷やあざ(自傷を含む)がある
などを見つけたら、例えば生徒指導主事に報告する(コンサレーションルール)というラインを決めておくと、新卒の先生も、安心するでしょう。
こちらも報告をもらえれば対応をすることができます。
よく「アンテナを高くして子どもの様子をみましょう。」
という言葉を聞きます。
良い言葉なのですが、自分は実はこの言葉は困ってしまいます。
アンテナを高くしたら、どうすればよいのか?困って
子どもの様子は、多種多様であり、一概にガイドラインを決めることはできないかもしれません。
けれど、新卒の私は、どんな様子だったら、問題があって、生徒指導と相談しなければならないか、担任の指導だけでいいのか、よくわかりませんでした。
なんでも報告をあげれば色々教えてもらえて、安心なのですが、ベテランの先生の子どもの見方みたいな物を盛り込んだガイドライン(こうなったら危ないなど)を作ると、より子どものトラブルを見過ごさずに済みそうですよね。
最後に
「第一報は、情報が不完全で良い、第二報以降で情報を補えばよい」と伝えておくのが大切だと思います。
「迅速に報告をしないこと」を叱るようにしたいですね。
これだけでも、何かあったときに”強い学校”、“強い学年団”ができるようになります。
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