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【科研費】奨励研究の仕組みと申請のポイントを教育現場向けに解説

学会・研究

教育現場、学校って、個人の研究含め、研究授業とかの研究費とか教材費って持ち出しになることが多いですよね。

そこで、いろんな助成がないかと調べるのですが、「学校」の助成することはあっても、「個人」に助成をしてくれるところってほとんどないんです。

だから、自分の手元に、教材とかが残らない。

そんな歯がゆいところがあります。

そこで、調べていたら日本学術振興会議の奨励研究というものがありました。

これは、研究者個人に研究費が付く助成です。

学校現場を盛り上げたく、この奨励研究について、「どんなものか」「研究費をもらえるポイント」について自分なりにお伝えします。

日本学術振興会議 奨励研究とは?

科研費(科学研究費助成事業)の中にある「奨励研究」は、大学研究者だけでなく、学校教員や教育関係者など幅広い立場の人が応募できる研究助成制度です。

特に、小中高校の教員など、通常の科研費区分には応募資格がない人でも研究費を得られる点が大きな特徴です。

科研費の奨励研究は、教育・研究活動に携わる人の研究を支援し、研究活動そのものを広げていくことを目的とした制度です。

大学や研究機関に所属する研究者向けの基盤研究や若手研究とは異なり、「他の科研費の応募資格を持たない人」を対象にしている点が最大の特徴です。

現場での実践や課題意識をもとにした研究でも応募できるため、学校現場の実践研究とも相性が良い制度です。

対象となるのは、大学以外の教育・研究機関の教職員などです。具体的には、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、幼稚園、専修学校の教員、教育委員会の職員、各種研究所の職員などが含まれます。

一方で、すでに他の科研費区分に応募できる資格を持つ大学研究者などは、原則として奨励研究には応募できません。つまり、研究の機会をより広い層に開くための枠組みといえます。

研究分野は、人文科学・社会科学・自然科学のすべての分野が対象です。教育実践に基づく研究、授業改善の研究、地域課題に関する調査研究なども含まれます。

ただし、商品開発や販売促進を直接の目的とする研究、企業からの受託業務として行う研究など、営利性が強いものは対象外になります。

あくまで学術的・教育的な価値を持つ研究であることが前提です。

助成される研究期間は原則1年間で、助成額はおおよそ10万円から100万円の範囲で設定されています。

大規模な設備投資を伴う研究というよりも、調査、教材開発、実践検証、データ分析など、比較的コンパクトに実施できる研究に向いた規模感です。

学校現場での授業研究や実践研究には特に使いやすい助成制度といえます。

申請は、公募期間中に科研費の電子申請システムを通じて行います。

研究計画の目的、方法、意義、期待される成果などを研究計画調書としてまとめて提出し、審査を経て採択が決まります。

現場の課題意識と具体的な研究方法、そして研究によってどのような価値が生まれるのかを明確に書くことが重要です。

奨励研究は、「現場にいる実践者が研究者として一歩踏み出すための科研費」とも言えます。大学研究者でなくても、自分の実践や問題意識を研究としてまとめ、外部資金を得て検証できる貴重な制度です。教育実践を理論とデータで裏付けたい人、継続的な研究活動を始めたい人にとって、有力な選択肢になるでしょう。(chatGPTさんにまとめてもらいました)

奨励研究の公募情報 | 科学研究費助成事業|日本学術振興会
日本学術振興会の科研費に関するページです。

ちゃんと毎年、通知も各都道府県の教育長あてにでているんですよ。

https://www.jsps.go.jp/file/storage/kaken_11_g_3698/r8_tsuchi_chizi.pdf

だから、毎年7月になると、学校でも回覧されているはず・・・ですが、記憶にない方も多いですよね。

教育委員会経由で学校に通知が来るということは、学校の先生にも門戸が開かれていて、しかも政府公認である、由緒正しき助成金なのです。

採択率

じゃぁどれだけの人が受かるの?

やっぱり気になるところですよね。

2025年のデータだと、 人受けて、実際に採択された人が 人です。

採択率は15%ほど。

狭き門ではあります。

けれど、他の助成にはない研究費の高さと(予算を使う)自由度があるのが特徴です。

奨励研究に申請するための提出物とその書き方

奨励研究を申請するにあたって必要な書類は3つです。

  • 研究計画書(A4 2枚)
  • 予算申請書
  • 学校長の許可

研究計画書

研究計画書は、文字の通り、何を研究するのかを書いていきます。

1枚目に、「研究目的、研究方法など」を書いていきます。

2枚目には、「これまでの研究活動及びその成果」を書いていきます。

A4 2枚書くだけで、お金が降りるなんて夢のような話ですよね。

ただ、A4 2枚で自己アピールをしないといけないので、研究対象について端的に説明できるだけの知識と理解が必要です。

それぞれの項目について留意点を書きます。

1枚目「研究目的、研究方法など」について

大きく分けて3つになります。

  • 本研究の目的、研究計画・方法
    ー本研究の背景、問題意識
    ー何をどのようにどこまで明らかにしようとするのか
    ー本研究の特色と意義
  • 本研究の準備状況と実行可能性
  • 商品・役務の開発・販売等を直接の目的とするた研究及び業として行う受託研究との相違点

本研究の目的、研究計画・方法

申請書のテンプレをぜひ見ていただきたいのですが、「本研究の目的、研究計画・方法」では、3つの小見出しに分けて論述が求められます。

「本研究の背景、問題意識」、「何をどのようにどこまで明らかにしようとするのか」、「本研究の特色と意義」です。

「本研究の背景、問題意識」では、「なぜ、その研究を始めようと思ったのか」を書くことになります。

例えば、学習指導要領や、中教審の答申などから、現在の社会情勢や問題を見つけ、記述をします。

学術分野での問題点の提示ももちろん構いません。

大学院研究をしている人なら、後者の部分で書くことも多いでしょう。

「何をどのようにどこまで明らかにしようとするのか」では、「本研究の背景、問題意識」を書いたことを受け、実際に「どの内容を、どれだけの深さで明らかにするか」を記述します。

そして、「本研究の特色と意義」では、「その研究をする特色」を書きます。

手垢のついた研究内容では、研究する意味がありません。

この研究をすることで、「どんなことが新しくわかるのか」、「社会にどんなインパクトを与えられるか」を書いていきます。

本研究の準備状況と実行可能性

ここでは、小見出しの通り、研究に向けての準備状況や、ちゃんと研究をやり通せるぞ!ということを書かなければなりません。

文献は揃っているのか。

設備については十分にあるのか(設備の全ては助成してくれないので、何があって何が足りないかをしっかり書く必要があります。)

また、研究にあたっての協力者がいたら書いて、研究を進めることができるということをアピールしましょう。

商品・役務の開発・販売等を直接の目的とするた研究及び業として行う受託研究との相違点

ここについては、企業の職員が研究する場合、「仕事の研究と、奨励研究の助成をもらっての研究についての相違点」を書く必要があります。

ここについては、学校の先生は基本、該当しないはずです。

「申請者は現在、〇〇に勤務している、本件には該当しない」

と記述すれば良いでしょう。

2枚目「これまでの研究活動及びその成果」

ここでは、タイトルの通り「これまでの研究活動及びその成果」を書いていきます。

地区の教育研究会の発表、教育論文、学会の研究会での発表(私だと、日本数学教育学会全国大会での発表)、査読論文などが研究活動にあたります。

何をしたか、何が明らかになったかを書いていくのですが、ポイントは「1枚目の研究目的に今までの研究活動がどう関わっているか」を書くのがポイントです。

申請する研究と全く違った研究を2枚目に載せると、「今まで研究していなけれど、本当に申請する研究は実行できるの?」ということになってしまいます。

だから、1枚目に繋がるように、2枚目を書くのがポイントです。

個人的には、2枚目から「今までこういう研究をしてきた」と書いて、1枚目に戻り、「本研究をなぜ行うのか」、「どんな問題意識を持っているか」と書いていくとスムーズに書けます。

ただ、審査する人は1枚目から読んでいくので、全部が書き上がったら、1枚目から読んでいって変な文章になっていないか推敲をしていきましょう。

審査者は、専門家(大学の先生など)が見てくれることになっています。

ただ、教育分野でも、専門分野が違う場合があります。

専門用語をできるだけ使わず、誰が読んでもわかるように書き、意味が通る文章にする必要があります(だから2枚で収めるのは結構大変なのです。)

研究計画書を実際に書いてみて

私は、去年と今年と2回奨励研究にチャレンジしました。

昨年は、研究テーマを詰め切れず、ふんわりとした研究計画書になってしまいました。

やっぱり、不採択。

その間にいくつか研究会で発表をして、自分の研究の方向性を作っていきました。

2年目の今年は、何を研究するか、実際の指導の流れも決め、あとは「研究費をもらって実践するのみ」の状態にして、研究計画書を書きました。

1人ではやっぱり抜けがあるので、共同研究する先生に何度も添削していただきました。

この添削の作業は、なかなか辛いものですが、自分のわかっていない部分、落ちていた部分が見つかり、さらに計画書をブラッシュアップすることができました。

最後に

最初にも述べましたが、この科研費奨励研究は狭き門です。

不採択だと、どこが不味かったのか、A、B、C評価で返ってきます。

聞いた人の中では、6年応募して、毎年、オールAで返ってくるので、どこを直せば良いかわからない。

という人もいました。

ホットなテーマだと研究費がおりやすいといったこともあるかもしれません。

自分で研究を突き詰めたい!そのための研究資金が欲しい!

一度チャレンジしてみる価値はあると思いますよ。

ぜひ、科研費 奨励研究に応募したことある方がいましたら、その時の思い出をぜひコメントで教えてください!

スーさん
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