みなさん、宿題の丸つけはどうしていますか?
先生が丸つけをしている。という先生も多いと思いますが、本当に子どものためになっているんでしょうか。
算数・数学は、答えがはっきりとしている分、自分で丸つけをしやすい教科だと思います。
今日は、宿題の丸つけの意味と、その効果を考えてみたいと思います。
丸つけは何のためにするの?
丸つけ、つまり、答え合わせは、自分の学習過程を振り返る一番大切な時間です。
「点数がよかった」とか、「○がたくさん多い」という感想をもつ子どもも多いと思いますがそこが本質ではありません。
まず、間違っているなら、
・どうして間違えたんだろう
・どこに知識の落としがあったんだろう
と確認する場となります。
逆に、すべて合っていたら、
・どうして今回はうまくいったのかな
・さらに自分で難しい問題はつくれないかな
と今回の学習を今後につなげていくことができます。
そのよさを子どもに伝えて、考えさせます。
授業で丸つけの指導を!
ただ、小学校でも、中学校でも、「丸つけを自分でやりなさい。」と答えを渡しても、できない子がいるのも事実です。
その大切さが伝わっていないからです。
丸つけをすると、自分の勉強に役に立つという経験をしていないからだと考えられます。
そこで、私は授業で、一度丸つけについて取り扱うようにしています。
授業の最初、10問くらいの簡単な計算プリントをやります。
答え合わせのときに、答えを渡すのではなく、ゆっくり読み上げ○をつけさせます。
さらには、ゆっくり読み上げながら、机間巡視をすることです。
先生の読み上げにそって、○を付けているならば、一つ一つ答えを確認しながら○をつけているでしょう。
逆に、手で隠す子がいたら要注意です。
きっと、最後まで(答えを聞いていないのに)○をつけたり、適当に○×をつけていることになります。
これが子どもの中で当たり前になってしまうと、ドリルはやって終わりと考えて育ってしまうでしょう。
そこで、私は時々、間違った答えを言います。
そこで、子どもたちが「おかしい。」と言えればしめたもの。
ちゃんと聞いて確認する癖ができてきています。
答えのプリントを配る時も、間違いを加えておくのもよいでしょう(期末テストとかはだめですよ。あくまでみんなが解ける基礎基本の問題にしておきましょう)
そこで、子どもが、「この問題僕があっていると思うけど」と言って来たら、もう完璧です。
先に丸つけ終わった子には、
「ほんとだね。先生間違った答えを書いてしまったなぁ。それぐらい自分の答えと、先生の答えを比べて、自信をもって解答を書いてほしい。終わった子大丈夫?」なんて経験もさせます。
自分で学習を確認させる。そして、自信をもたせる。
そんな機会にしていきたいですね。
丸のつけ方
丸のつけ方にも、私は次のようなことを伝えておきます。
間違えても答えを写さないこと
テスト前にもう一度チェックをうった問題をやってみて、合っていたら青ペンで○を打つこと
結局、答えを暗記しても、しょうがない教科です。
間違ったときに、しっかり答えと、自分の計算過程を見直して、どこに間違いがあるのかを確認し、次に生かすことが大切だと考えています。
だから、答えは写さず間違った事実だけを残しておくように指導をしています。
(もちろん、課題提出を求めるときには上のようなやり方でいいよと伝えます。他の教科の先生と方針が違うので、そこについても言い含めておきます。)
こんなご意見もいただきました。
意識って大切ですよね!
— しょん 先生は趣味です!と言いたい (@Shon_Amerikabu) December 26, 2022
高学年になるとやる子とやらない子が二極化しますが、計算ドリルの間違えた問題に☆を書かせるようにしています。
すると
自分の苦手な問題が
☆によって分かるようになります。
「☆☆☆=超苦手」
みたいに。
頑張る子は復習に☆が多いものに取り組みます!
家庭学習でも
「家庭でもお子さんの家庭学習の様子を見てください。」
と通信に書くこともあります。自分でも長期休暇前の通信に書いていました。
けれど、保護者の方ってどういう視点で見るかってピンと来ているんでしょうか。
自分が保護者だったら、いかにように子どもと宿題に取り組みたいなと考えています。
音読でも、ドリルでも、最後、ちらっと見て、たとえ合っていても「これほんと?」とか「これって△△じゃないの?」なんて間違った答えをぶつけます。
そこで、「お父さん、何言ってるの。××だから○○でしょ。」って根拠を持って説明できるようになることを願っています。
ただ計算があっているだけでなく、その裏にある「なぜならば」を子どもに説明できるようになって欲しいからです。
そして、子どもに学習が本当に分かっている状態というのを、小さいうちから掴んでいって欲しいなと思います。
最後に
どうでしたでしょうか。
子どもが答え合わせを自分でできるというのは、学習をさらに自分たちで進めるために必ず必要になってきます。
また、仕事するうえでも確認作業はとても大切です。(自分も適当に書類をだして何度叱られたことか)
自分で考え、自分で高められる。
そんな子どもを育てるためにも、答え合わせは、一つの指導場面として捉えたいですね。
子どもが育てば、教師も丸つけへの労力も減って、win-winです(笑)
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