就活や教員採用試験でよくあるのが、集団討論。
自分も大学時代、集団討論の練習を幾度もしました。
試験官経験者の先生にアドバイスをもらうものの、どうも「何が良い集団討論なのか」「どうしたらうまくいったといえるのかが」よくわかりませんでした。
たまたま読んでいた本「コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前」に、これだ!とピンとくる言葉が書いてあったので、今回は「うまくいく集団討論」をテーマに記事を書こうと思います。
まずは、集団討論での評価項目を確認し、その次に、集団討論で「まずやるべきこと」を書きます。その後、具体的なテーマをもとにシミュレーションをしてみよう。
自分の経験から
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あとでも紹介するが、こんな問題が出題されたとする。
児童生徒のコミュニケーション能力の低下が懸念されています。コミュニケーション能力の向上のため に大切にしたいことについて,みなさんで話し合ってください。
自分が学生だったころは、「子ども同士よく喧嘩するから、このことについて話をすればいいなと思ってしまった。そのために教師として、子どもと一緒に遊んで子どもの様子を把握する。人間関係を把握する。」
といった意見を言って終わっていたと思う。
そこに深まりを感じる事ができず悶々としていた。
たまたま、採用試験は受かったのだが、やっぱり、集団討論はできたという確信は欲しいところである。
いまだに、自分はなぜ受かったのかよくわかっていない。ラッキーだったかもしれない。
そんな経験をしてほしくないので、皆さんに集団討論の提案である。
集団討論の評価項目
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ざっくり4つのテーマが共通にあることが多い。
- テーマに対する知識
- 言語化
- 協調性
- 雰囲気づくり
テーマに対する知識がなければ、まずは教員としての勉強不足になってしまう。これは色々な経験をしなければならない。
そして、言語化、つまり言葉にできなければ集団討論の場においては、参加していないと同じである。
知識と、発言できる度胸が欲しいというのである。
そうなると、新卒の人は現場での経験がないので不向きになるかもしれないと思うかもしれない。
後を読んでいけばとっておきの裏技を用意してあるので、そのまま読んでほしい。
その次の協調性・良い雰囲気作りも必須であるのはわかるだろう。
学校という組織で働き、子どもと接する仕事が教師になる。協調性や良い雰囲気を作れるようになってる人がほしいと思うのは採用側として当然である。
言いっぱなしではなく、広く意見を聞いて、より良いものにしていこうというスタンスを持って欲しいのではないだろうか?
集団討議の最初で大事なのは「言葉の定義」
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なんのこっちゃと思う人もいるかもしれない。
けれど、これが一番大事なのである。
集団討論では、みんなで協調しながら議論を深めていかなればならない。
つまり、みんなが違う方向を向いて話をするのではなく、問題の解決に向けて同じ方向を向き、かつ様々な視点で話をしていき、議論を深めなければならないのである。
そのためには、みんなで出題された問題に対して、共通の理解ができているかを確認する。できていなかったら、きっちりそこを定義をすることが必要である。
具体的な問題例をもとに見てみよう。
集団討論の問題
児童生徒のコミュニケーション能力の低下が懸念されています。コミュニケーション能力の向上のため に大切にしたいことについて,みなさんで話し合ってください。
さて、こんな問題が出たとしよう。
読者の皆さんはどんな事が頭によぎっただろうか?
今回のポイントは言わずもがな「コミュニケーション能力」である。
さて、このコミュニケーション能力とは、なんだろうか?
- 友達同士のコミュニケーション能力
- 教師と子どものコミュニケーション能力
- 外部の人(例えば保護者)と子どものコミュニケーション能力
- 教材と対話と言われる時代である。教材と子どもとのコミュニケーション能力
最後はちょっとうがっているが、ざっと考えるだけでも4つは出す事ができた。
さらに、コミュニケーションとは、「話す」はもちろん、「身振り・手振り」「視線」などもコミュニケーションの一つになる。
コミュニケーションの障害として、場面緘黙や、発達障害の有無などでも議論の方向性が変わってくる。
これだけで細かく見ていけば4×3×2=24通りの議論のテーマを設定する事が可能だ。
さらに細かな条件が加われば議論の方向性は無限だろう。
だからこそ、メンバーみんなで議論を深めるために、「コミュニケーション能力」とは何か?と方向性を確認することは大事だ。
だからこそ、最初にみんなで意見交換をする。よくある切り出し方が
「なぜコミュニケーション能力が低下したと思いますか?」
である。何を月並みなと思うかもしれないが、そこで、先ほど挙げた問題点が出てくるだろう。
問題点を出し尽くした上で、1番議論が深まりそうでホットな話題を掘り下げていくようにする。
今回だったら、「子ども同士のコミュニケーション能力の低下が心配。特に、発達障害を持つ子についてどう支援をしていくか」という流れに持っていく。
もちろん、他の先生の様子を見て、話題が盛り上がりそうな別の話題だったらそちらでも良い。
「マスクの着用によって、視線や表情が見えづらく、コミュニケーション能力が低下をしているのではないか。その支援はどうすればいいか?」
などでも面白いかもしれない。
集団討論は「司会」が有利
私の大学では、教員採用試験で司会を引き受けると落ちるというジンクスがまことしやかに流れていた。
けれども自分はそうは思わない。司会こそが、素人ながら一番有利なのではないかと考えている。
司会は、議論の方向性を決める事ができる。他の人に話がふれる。議論のまとめをする。
つまり、発言できないことは全くないし、議論の途中で意見が言えなくても、最後に意見を上手に集約できれば、それでポイントは高くなるのである。
素人こそ、司会を引き受けたい。
そして大事なのは、「ちゃんと言葉を定義する」こと。
わからなかったら、意見を言った人に聞けばいいのである。
「不勉強ですみませんが、子ども同士のコミュニケーションが低下した事例って具体的にはどんな場面ですか?」
こうすれば、みんなも議論をより深めるきっかけになる。
司会自身もわからないテーマを掘り下げられる。一石二鳥である。
いかがだろうか?
例題
他にもこんな問題を出してみよう。
これからの社会で求められる力の一つに,「他と協働する力」が挙げられます。児童生徒に対してこのような力をどのように育んでいけばよいか,みなさんで話し合ってください。
これこそ、みんなで一度確認したいテーマだ。
「他と協働」の「他」とは何か?
友達?教師?地域?それとももっと一般的な他者だろうか?
「協働」とはどんな姿だろうか?
コミュニケーションが取れればいいのか?集団討論のように、話し合って、より良いものを作る議論ができる状態が協働だろうか?
対象(他)と姿(協働)が変われば、支援の方法も変わってくる。
一番に「他と協働」する姿をはっきりさせて、具体的な議論に移りたい。
あなたの勤める学校で実施している避難訓練について,より効果を高めるために新しい取組を企画することになりました。教員の防災意識及び児童生徒の防災意識を高めるため,それぞれ具体的にどのような取組が考えられるか,グループとしての意見をまとめなさい。
これも、防災意識と一口に言っても、様々である。
地震・火事はもちろん、不審者の対応から様々な側面が考えられる。
どの災害の、どの部分を訓練するかをしっかり確認をしたい。
自分だったら、地震発生してから1分が大切と考える。
授業しているとは限らない。放課かもしれない。下校間際かもしれない。
先生はいないかもしれない。地震はまってくれない。
子ども自身で考え、地震が発生した直後を乗り切る必要がある。
その訓練をするのが大切ではなかろうか?よくあるのが、「シェイクアウト訓練」である。
他の先生にも話を聞きながら、地震発生直後の訓練、保護者に引き渡すまでの訓練。防災食の訓練などいろいろ考えられる。
教員採用試験を乗り切るのは不安だからこそ「ネット塾」を活用しよう
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教員採用試験では集団討論・面接など、1人で対策をカバーできないものもいくつかある。
大手だと、就職の大原などの専門予備校もあるが、金額も高い上に、塾まで通わなければならないのでなかなか大変である。
そんな時、ひょんなとこから、ネットで格安で教員採用試験対策ができる塾を見つけた。
知り合いに行く人も元受講生がいるのだが、総じて好評である。
なんなら、試験合格後も、塾に残り続けて一緒に勉強を続けている人もいるくらいである(個人的には次のステップに進んでもいいと思うけれど、きっと塾長のカリスマが高いゆえだからだろう。)
塾長とも話をしたことがあるけれど、フレッシュで、とても力がある人である。
もちろん教員もしていたので、経験もあり、力がある先生だった。
費用は「最低60,000円」と、ノートパソコンやタブレットが一台あれば受講可能。
60,000円で、面接・集団討論の練習を教員採用試験合格まで面倒を見てくれるお得なプランがある。
もちろん、もっと勉強したいなら、月謝を払うプランも用意されている。
もし気になったら、一度無料相談を受けて見るとよい。
自分が試験に受かった年は、実は自治体の元教育長から、小論文・面接指導を直々に受けていた。
結果、受かったは受かったが、小論文の成績はDを取り、なぜ受かったか不思議でしょうがない。
言ってしまえば、教育長から指導を受けても、教育長は試験対策のノウハウは持っていない(のかもしれない)
餅は餅屋。1人で悩んでいるなら、無料体験を受けてみよう。
きっと道は開けるはずだ。
最後に
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思いついたように、今回は教員採用試験対策の記事を書いてしまった。
ただ、言葉の定義が曖昧で、ふわっとした討論になるというのは、現場になってもよく経験する。
この会議はなんだったんだ?とならないために、試験対策から身につけておくと、きっと今後の生活で生きてくるだろう。
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