本を読んで、何も勉強にならなかったな。
そんな経験はありませんか。
読んだ本が簡単すぎたり、逆に難しすぎたり、思ってたのと違った!という感想をもったのだと思います。
せっかくだから自分が読みたかった本はこれだ!というものを選び続けたいですよね。
今回は、自分にあった本の選び方について記事にします。
1冊目の本の選び方は、難易度で選ぶべし
ある分野を勉強したいと思った時の最初の1冊目の選び方を考えてみます。
ここで大冊なのは、その本の難易度と自分のレベルを比べることです。
自分の知りたい内容は、「初心者」「中級者」「専門家」のどのレベル?
大切なのは「自分の読みたい」内容の書かれている本を選ぶことです。
当たり前のこと言っているのではないかと思うかもしれません。
けれど、本を買って、難しすぎた・・・とか、全部どっかで読んだことのある内容で簡単すぎたなんてことはありませんか?
まずは、読みたい・知りたい内容について、自分は「初心者」なのか、「中級者」なのか、「専門家」なのかよく考えることが大切です。
「初心者」だったら、まずはその分野の内容について知りたい。
「中級者」だったら、基本はおさえているので、応用形を知りたい。他の人のやっている方法を知りたい。
「専門家」だったら、自分流のスタイルを作るために、色々な人の技を知って自分なりにアレンジしたい。
という区分かなと思っています。
知りたい分野について、自分はどのレベルなのか、そしてどこを目指すのか。
そこを見極めたうえで、読もうと思っている本は、どのレベルを重点的に説明しているのかを照らし合わせれば今、自分に「最も必要な本」が何かが明らかになります。
最初に目次を見るべし。
自分にあった本かを見極めるためには、「目次」を見るのが大切です。
最初に、目次をざっと読むのです。
次に、気になった章をパラパラと読んでいきます。
それで、自分に合っているか、合っていないかを判断していくのです。
それをするだけで、自分に合った本を見つける確率が格段に上がります。
現在、アマゾンのネット販売で注文が主流ですが、これでは中身をみることができません。
自分にあった本の見極めは難しくなってきます。
おすすめは本屋さんで立ち読みしてみることです。
ジュンク堂や、丸善が近くにあるといいですね。
地域の図書館に行くというのもリーズナブルで私はおすすめします。
「初心者の初心者」は絶対入門書を選ぶべし
私もよくやるのですが、初心者が背伸びをして、難しい「専門家」クラスの本を買うことってありませんか?
これだと、難しくて、本を読んでいるときに途中でくじけてしまいます。
初めてその分野について勉強するときは「入門書」や「要約本」を買うべきだと思います。
例えば、高校の歴史の授業を思い出してください。
覚える単語が多すぎで、単語を覚えるのが精一杯で、時代の流れや背景が全然わからない。理解できていない、なんてことなったですか?
難しいと感じる理由は、「知らない単語の羅列」ばかりで、頭がパンクして内容が入ってこないからです。
そんなときに、絶対紹介していたのが入門書を読む。
このケースだったらだったら、「漫画 日本の歴史」をとりあえず読むことです。
漫画なので、内容は薄いと思うかもしれませんが、侮ってはいけません。
その時代ではだれが、どんなことをしていたか、エッセンスの部分が外さずに書かれています。
ここで、概観を獲得し、実際に歴史の授業を受けたり、教科書を読んでいったりすることで、「漫画で読んだぞ。」「漫画には書いていなかったけれど、こんなこともあったんだな。」と漫画で掴んだ全体像を更に補強する形で学習を進めていけます。
つまり、入門書で助走をつけて、詳しい内容に入っていけば、学習が身につきやすくなるのです。
急がば回れ。
1冊読む本が多くなるじゃないかと思われる人もいますが、まずは「入門書」を読むことで、その分野の勉強が何倍も早くなります。
2冊目以降は、「知識をどう広げていきたいか」で選ぶべし
1冊本を読んだあと、更に知識を深めていくために、2冊目、3冊目に手を伸ばすと思います。
そんなときには次のような選び方をするのをおすすめします。
同じ著者を読んで学びを深めていく「縦の読書」
まずおすすめするのが、同じ著者の本を読んでいく「縦の読書」です。
同じ著者の本を読んでいくと、ちょうど前の本と似た内容が出てきます。
そうすることで、以前読んだ本の知識について復習し、更に記憶に残るようになります。
また、その著者の本を読んでいるので、次の本を読んでも、半分知っている内容で、もう半分が新しいとなります。
脳がパンクしないちょうどいい量の新しい知識を得ることができるのです。
そうやって、その著者の知見を自分の血肉にしていくのです。
関連している本を読んで広げていく「横の読書」
「横の読書」は、同じ分野の本を読んでいきます。
例えば、「大人の勉強法」というテーマの本を何冊も読んでいきます。
そうすると、違う著者なのに、共通したことが書いてあることに気づくと思います。
違う著者なのに、共通しや内容が取り上げられているということは、その分野において最重要事項なのです。
これは、必ず自分のものにしなければなりません。
また、それぞれの著者で違っている部分については、様々な意見があるということを知るとともに、どちらの意見が大事なのか、自分に合っているのか、違いに思索を巡らすことでさらに読書の効果が上がります。
参考文献を手繰っていく「斜めの読書」
縦の読書・横の読書の後におすすめしたいのが、参考文献を読んでいく「斜めの読書」です。
本の巻末には、参考文献が載っています。
縦の読書・横の読書をする中で、共通している参考文献があったら、その本は最重要の文献になります。
往々にしてそういう本は、「中級」「専門家」レベルの本になってきますが、今まで縦の読書・横の読書で周辺情報は理解してきているはずなので、挑戦してみる価値があります。
そうして、最重要の文献にあたり、自分なりの解釈をすることで、「初級者」は「中級者」に、「中級者」は「専門家」のレベルにレベルアップできるようになります。
新しい世界に飛び込む「ジャンプの読書」
「縦の読書」、「横の読書」、「斜めの読書」は学びを深めるにはとても大切なことです。
ちょっと趣向を変えて、「ジャンプの読書」を紹介します。
もし学習に行き詰まったとき、他の分野の本を読むことでヒントが得られるということもよくあります。
これを「ジャンプの読書」と呼んでいます。
「ジャンプの読書」をするときのポイントは、人におすすめしてもらうことです。
特に、「自分がなりたいと思う人」、「心から尊敬できる人」、「憧れの人」、「目標にしたい人」からおすすめしてもらえると最高です。
おすすめを聞けなかったら、その人が読んできた本を自分でも読んでみることです。
憧れの人の成長につながった本なので、きっと自分にも成長のヒントを与えてくれる本になるはずです。
読みたい本を探せるサービス
先ほど、目標にしている人・尊敬している人の読んでいる本をよむといいということを書きましたが、今ではインターネットで自分が読みたい本を探してくれるサービスもあります。
無料のものもいくつかありますので、一度使ってみてください。
バリューブックス社の「選書AI」
ついにAIに本を選んでもらえる時代が来ました。
古本買取で大手のバリューブックス社が「選書AI」を開発しました。
今回は、「新しい読書体験をしたい ビジネス書か自己啓発本で」というプロンプト(命令)で本を選んでもらいました。
島耕作って、本当に新しい読書体験か???とツッコミどころはありますが、それはそれで楽しんでみるのも一興かと思います。
7,8冊ほど一気に紹介をしてくれるので、自分が興味がでた1冊を買ってみるのはいかがでしょうか?
ちなみに、ゆる言語学ラジオというポッドキャストで、AIを使用した様子が配信されています。
面白いのでぜひ聞いてみてください。
技術評論社「電脳会議」
理系やパソコンが好きな方なら一度は手に取ったことのあるでしょう。
「電脳会議」は技術評論社の出している本を紹介してくれる雑誌です。
生成系AIのことや、投資のことなど、最近話題のネタについて書かれた本をたくさん紹介してくれています。
私はパワーポイントを早くきれいに作るにはどうすればよいかと悩んだときに、この雑誌でおすすめされていた本を買いました。
2024年12月まで、紙で家まで雑誌を配送をしていましたが、2025年からは、電子版のみの配付になります。
バックナンバーを読んで気に入ったら、ぜひメールを登録して、電脳会議の新刊案内を受け取れるようにしてくださいね。
藤井孝一さんの「ビジネス選書&サマリー」
「週末起業」(筑摩書房)の著者である藤井さんの出しているメルマガもおすすめです。
書評というより、要約がメインになっています。
ビジネス書について、1500字ほどの要約が読めます。
要約をチェックすれば、内容は大体掴めますが、気になった本は購入することで、さらに深く勉強することができます。
こちらは、有料(月550円)です。
最後に
今回は、本の選び方について書きました。
- 学びたい分野について、自分は「初心者」「中級者」「専門家」のどのレベルかを考え、自分にあった本を選ぶべし
- 選ぶときは、「目次」を読んで、自分に合った本を選ぶべし
- 2冊目以降は、同じ著者を読む「縦の読書」、違う著者で同じテーマの本を読む「横の読書」をすべし
- 読みを深めたら、どの本でも紹介されている参考文献を読む「斜めの読書」をすべし
- 行き詰まったら、他の分野の本を読んでみる「ジャンプの読書」に挑戦してみよう
有意義な読書体験をする中で、楽しく自分を高めていけると良いですね。
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