学校現場で食育をしよういうと流れになって久しいです。
けれど、食育の根本はやはり家庭にあります。
子供に食べる楽しさ、食べ物に興味を持って欲しいですよね。
そして、なんでももりもり食べる子に育ってほしいというのが親の願いだと思います。
今日は、子どもがご飯を「知りたい」「食べたい」という声を引き出すにはどうすれ良いか考えました。
「お手伝い」についての声かけもこちらにまとめました!合わせてごらんください!
次の記事はこちら!
前の記事はこちら!
「知りたい」「食べたい」を引き出そう
食育といっても子どもには難しそうだし、食べ物の興味を持たせるにはどうしたらいいんだろう
そんな風に考えているおうちの方も多いと思います。
そんなお家の方には、食事の時に、積極的に食べ物のことを話題にしたり、子どもを食事作りに参加させてみましょう。
食に関心をもち、食べ物の名前や旬、栄養などの知識が増えると、とても良いことがあります。
「これは何?」
「食べてみたい」
という好奇心が知的関心やチャレンジ精神にもつながります。
子どもは2歳ごろから食べ物の名前や献立名を覚え始め、4歳ごろには食べ物の旬や、主食・主菜・副菜・汁物がわかるようになります。
5歳になると各栄養素の働きと、バランスの良い食事についてもある程度理解できるようになります。
また食事作りは子どもたちの大好きな体験活動です。
学校での調理実習を楽しみにする子ども多いですよね。
家庭でも一緒なのです。
洗う、切る、混ぜる、こねる、丸めるなどの作業を楽しみながら経験をさせましょう。
調理技術はもちろんんこと、様々な素材や調理器具と出会うことで食への関心を広げ、器具の安全な使い方や食品衛生の知識を得ることもできます。
こうした知識や関心、食事作り体験を通じ、子供達は健康な食生活の土台を作り、必要なスキルを身につけていくのです。
一緒に作る道具と環境を整えよう
道具の揃え方
基本グッズ
作業所はキッチンではなく、ダイニングテーブルなど子どもが安定して座れる場所でOKです。
ランチョンマットやトレーを置いて作業スペースを明確にしましょう。
プラスチック製の小型ボールは、作業前と作用後の食材をいれるためにいくつか用意しましょう。
使いやすい道具を
子どもが扱いやすい道具を準備しましょう。
ピーラーもにぎりやすい物を選べば使えます。
100円ショップや雑貨店頭にある小さいサイズのもので構いません。
子どもの手に馴染むものを選びましょう。
包丁の取扱い
最初はバターナイフで刃物の使い方、切る作業を学ぶと良いです。
刃の部分と柄の部分が色が異なるものを選ぶと、柄の部分が分かりやすくて安全です。
まずは、バナナやイチゴのカットから始めましょう。
扱い方が身に付いたら、ステーキナイフに移行。
さらに上達して、「包丁を使いたい」という気持ちが芽生えたら、小型の包丁にかえましょう。
今は、プラスチックでできた、手を切りにくい子ども包丁も出ています。
そちらを使ってもいいかもしれません。
使う時は、まな板を置いた奥に刃物置き場を作ります。
たたんだガーゼなどを刃物置き場にして、使い終わったら、刃を自分と反対側に向けて必ず置くことを習慣づけます。
バターナイフの段階からセッティングを身につけさせましょう。
環境づくり
調味料は見えやすい容器にかえる
かつおぶしやゴマなどは透明で口の広いビンに入れ替えるのがおすすめです。
どんなものから料理できるのか分かりますし、口が広いと、スプーンで調味料をすくう時にこぼしにくくなります。
子どもに「おひたしにごまをかけて」「お好み焼きに鰹節をのせて」とお願いしてみましょう。
4歳くらいになり、数への興味が高まったら、計量スプーンや計量カップを使って測る作業もお願いできます。
小麦粉や砂糖など測る機会が多い粉類も瓶に入れておくと作業がしやすいです。
子どもが扱えるものを集めた引き出しをつくる
手が届く高さの引き出しに、子どもが使う道具や、食器を集めておきます。
作業をするときにはそこから取り出してもらうようにすれば、準備も自分でできるようになります。
食器の配膳をお願いしても良いでしょう。
「一時置き場」を設定する
食べ終わった食器を下げるのも食事にまつわる大事な作業です。
できれば小さい頃から身につけたいですね。
キッチンのシンクまで持ってくるのが難しいなら、手の届きやすい所に洗い桶などを置き、そこに下げてもらいます。
「食べもの」を育てる経験も
種や苗から野菜を育てるのは忙しい中大変です。
そこで、切り取った大根の葉っぱや、せりや豆苗の根の部分などを見ずにつける再生栽培などはどうでしょうか。
成長の様子を観察し、少し葉が伸びできたら毎日の食事に添えてみましょう。
以前、リーフレタスや、ラディッシュのポットセットをもらったこともあります。
これなら、夏休みの自由研究と兼ねて育てられるかもしれません。
食体験は最高の子育て!
食の体験は調理だけではありません。
野菜を栽培することや、収穫体験、食材の買い物、料理の下準備、箸を並べるといった食卓の準備、後片付けまで、一連の食の過程にできるだけ多く関わらせましょう。
体験を通して食の知識が増えると、子供たちはたくさんのことを「知る喜び」を実感し、学ぶことの楽しさを心に刻んでいきます。
さらに学んで得た知識を実生活に活かすことができるのも食育の大きなメリットです。
料理がもっと楽しくなる声かけ
ぜひ実践してほしいのが、子どもが手伝いをしたら、どんどん褒めてあげること。声をかけることです。
食事作りは、朝刊を持ってくるなど他の手伝いとは違って、単純な作業ではありません。
年齢とともに任せられる内容も代わって発達していきます。
2歳は、感覚と言葉を紐づける時期。
「やわらかいね」「つめたいね」
など手を通して伝わってくる感覚をそのまま声かけにしましょう。
3歳は本人の成長が感じられるように、新しくできたことを伝えましょう。
「今日は皮をむくのも、混ぜるのもできたね」
などです。
4歳は社会性の波立とともに、誰か(他人)の役に立ちたいと感じる時期です。
「おいしかったよ。」「ありがとう。」
など感謝を伝える言葉がけをしましょう。
乗り気でない子に手伝ってほしい時
やりたいこととリンクするものを提案します。
年齢が上がってくると、親からの誘いより、自分がやりたいことが優先になるでしょう。
切る遊びが好きなら、はさみで食材のカット。
粘土遊びが好きならば、生地をこねるなど本人がそのとき興味をもっていること、楽しんでいることを料理と結びつけて誘ってみましょう。
子どもの「やりたい!」を断る時
希望を叶えられる時を約束します。
大人が疲れている、時間がない時は、無理せず断るのもOKです。
我慢する心をそだてるチャンスです。
代わりに、いつなら子どもの「やりたい!」を叶えられるのかを伝えましょう。
「明日なら」「週末なら」とできる機会を伝えます。
年齢別のおすすめ作業
2歳
手をたくさん使う作業で、感覚刺激を楽しんでもらいましょう。
キャベツをちぎる、トマトのヘタをとる、キノコをさくなど、手でできる作業は意外とたくさんあります。こねたりもんだりするような作業もいいですね。
遊びの延長として手を使う作業をたくさん経験すると、だんだん手先が器用に使えるようになってきます。
3歳
2歳半から3歳ごろになると、手先が器用になり、道具が扱えるようになってきます。
スプーンですくう、トングで食材をつかむ、ピーラーで皮をむく、泡だて器でまぜるなど、いろいろなことができるようになります。
まだ包丁は使えなくても、はさみで葉物野菜や油揚げなどの食材も可っとできます。
手指だけでなく、腕や体全体を使うことで、体幹のトレーニングにもなります。
4歳
論理的思考力が発達してくる年齢なので、切る、混ぜるなど、一つの作業で終わりではなく、「つぎはどうするの?」が気になるようになります。
キャベツをちぎって、塩もみして、ゴマをかけて、きゃべるの塩もみを作るなど、一品完成させることができます。
できる作業が増え、集中力もついてきたら、工程のある作業に挑戦していきましょう。
またつくる立場に回ることで、食べる人(相手)のことを考えるようになります。
さらに栽培や買い物、料理などは「見通しを持って物事を進める力」すなわち、段取り力・見通し力を身につけていくことにもつながります。
最後に
食体験には子どもが発育し、自立していく上で大切なことがたくさん詰まっているのです。
食育において、家庭の台所の存在は必要不可欠。
もちろんママたちも、子供に伝えるだけの食の知識を持たなければなりません。
家庭で楽しみながら取り組んでいきましょう。
コメント