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【構成的グループエンカウンター グループエンカウンター 学級活動 学級経営】「火事だ!」の活動を通して、友達の意見を聞けるようになろう。

学級経営・生徒指導

今、受け持っているクラスの生徒の課題として、男女関係の仲が良くない。

友達関係で受容がうまくできない。というのがあります。

私の勤務している地区は、小学校が1クラス5人程度しかいません。

中学校になると、それらの小学校が1つの中学校にまとまり、30人のクラスになるという風になっています。

そうなると、学級規模が大きくなり、今までツーカーだったのが、クラスで合意形成を図らないといけなくなる。ということが出てきます。

5人だとまとまったが、30人だとまとまらないなんてことが出てくる。

普通なら小学校のうちに克服することが、中学校になって、直面するなんてことが起こるのです。

そこで、うまくいかず、悩む。

友達と同じ考えを持てないといけないのかな・・・。なんて考えてしまうことが出てきます。

さらに、思春期も相まって、大きくトラブルになるなんてことも。

意見が違うのはあたりまえ。

それをすり合わせていくのが大事。

そういうことを学んでほしいと考え、学級活動では「構成的グループエンカウンター」を取り入れた活動を始めました。

自分も久しぶりにやったので、リハビリも兼ねて、簡単な活動から。

「火事だ!」の活動を行いました。

実施時期は2025年12月上旬、中2が対象です。

参考にした資料は長崎県教育委員会の「望ましい人間関係を育む活動事例集2023」のP62~P64です。

活動名

「火事だ!」

ねらい

  • グループの中で、自分の考えを発表することができる。
  • メンバーの話をしっかり聴くことができる。

準備物

P67ページのワークシートをそのまま使いました。

ただ、持ち出すものを変えたほうがいいと思い、そこだけ以下のように選択肢を変えました。

「財布」「推しグッズ」「スマホ」「持ち出し袋(食料+水が入っている)」

授業の流れ

導入

今日は、友達と話そうをテーマに、「火事だ!」の活動を行います。

まずはプリントを配ります。

隣の家が火事になったら、皆さんは逃げますね。

そのとき、1つ持ち出せるとしたらどんなものを持ち出しますか?

今回は、「財布」「推しグッズ」「スマホ」「持ち出し袋(食料+水が入っている)」の4つで、1~4番までの優先順位を決めようと思います。

まず、自分で順位を決めてください。

グループで話し合おう

では、次はグループで考えます。

(5~6人グループを教師で設定する)

今からグループで話し合って、グループで1つの回答を作ってもらいます。

もしかしたら、友達と自分の回答が違うかもしれません。

それでも話し合いをして、グループとして1つの回答を作ってほしいと思います。

そこで次のことをルールとして設定します。

【ルール】

  • 友達の話しているときは、話をさえぎらず、最後まで聞きましょう。
  • 相手を批判せず、和やかな空気で話し合いましょう。
  • じゃんけんはなし。すべて話し合いで、物事を進めてください。

このルールを守るのはどういう風に、話し合いをしていけばいいかよく考えながら、話し合いを進めてくださいね。

話し合いの最後に、各班の結論を聞きます。

代表の人を決めておいてください。もちろん、話し合いで決めてくださいね。

では20分、時間を取ります。各グループで話し合いをしてください。

生徒のまとめ

  • スマホが一番です。スマホは今、PayPayとかもあって財布の代わりになります。連絡もとれるので、他のものよりも優先度が高いです。
  • 私のグループは「お金」と思ったけれど、スマホがあれば何でもできるので、なるほどなと思いました。
  • 推しグッズは、持っていきたいけれど、やっぱり命が優先かな?

話し合いを振り返ろう

それでは、話し合いを振り返りましょう。

ここを大事にしてほしいです。

次の2点を中心に、班で振り返りましょう。

【振り返りのポイント】

  • 「話し合いで、この発言が良かった!」のように、話し合いの内容を振り返りましょう。
  • 友達の話し方や取り回し方でよかったところを振り返りましょう。

振り返りシートに記入をしよう

P64をそのまま印刷して書かせました。

先生からの話を聞こう

今回、みなさんの様子を見ていてよかったなと思うのが、「よく聞くこと」「意見が違っても、違いを受け止めて、話し合いを進めていたこと」です。

意見が違うのは当たり前です。

違う意見をすり合わせて、グループで意見をまとめる、よりよいアイデアにしていくというのは、これからもどこかでぜったいやっていくことです。

学級のことを聞くと、男女の仲や友達関係について悩んだり、課題があるということを、みなさんの口からよく聞きます。

その課題を乗り越える一つの方法として、今回のような活動をやってみました。

どうだったでしょうか?

また、どこかの学活でもこういうことをやっていきたいと思いますが、意見は違って当たり前。

意見を一緒にするのが仲がいいのではなく、友達の意見を聞くことが大事ということを頭の片隅に置いておいてください。

生徒の振り返りより

  • いつも、発表とかは、じゃんけんで決めていて、運ゲーだった。逆に、話し合いで僕やるよと立候補したり、立候補が決まらなくても、みんなで「○○ってまとめを言えばいいんじゃない?」って考えたりしてできたので、よかった。
  • 楽しかった。自分は「食料の入ってる非常持ち出し袋」が大事だと思ったけれど、火事は隣の家だから、地震みたいに、町全員が食料で困るわけではない。お金やスマホをもっていけば、コンビニとかで好きな食べ物を変えるから、お金やスマホという意見に納得した。

授業を終えて

生徒は和気あいあいと取り組んでいました。

場面緘黙の生徒もいるのですが、友達がその生徒のワークシートを「みんなで見よう」と言って、意見として取り上げている姿がありました。

グループで、一つの意見を作ろうという思いが見て取れたように思います。

多分、もう2、3回やったら、中2なので感覚をつかんでくると思います。

中2の3学期は、卒業生を送る会があり、クラスとして動かなければなりません。

また部活動でも、上級生として、引っ張っていかなければいけないところが出てきます。

そういったときに、今回の活動を思い出させ、「どうすればうまくいくかな?」と考えさせながら活動をさせたいと思います。

みなさんは、子どもの仲が良くないと感じたら、どんなことをしていますか?

ぜひコメントで教えてください。

スーさん
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構成的グループエンカウンターについて、他にも記事にしています。併せてごらん下さい。

参考文献・参考HP

参考文献

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参考HP

https://www.pref.nagasaki.jp/shared/uploads/2023/03/1678935865.pdf

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