最近哲学の解説本を読んでいます。
「ソクラテスの弁明」など、古典をきっちり読みたいのですが、まだまだ知識が足りないので、入門書、解説本をいくつか読んでいます。
もう少し読み込んだら、古典に挑戦したいなと思っているところです。
さて、哲学に出てくる人物は、数学や物理学の世界でも有名です。
皆さんに問題です。
「小学校から習い始める、比例や反比例のグラフ。あの表し方を考え出したのは誰でしょうか?」
以下の本を読んでいて、グラフの表し方を考え出した人を知りました。
今日は、グラフから考える数学史の紹介です。
直交座標系(グラフ)を考え出したのは「ルネ・デカルト」

直交座標系、いわゆる小中学校で勉強するグラフの表し方を考えたのがこの人物です。
ルネ・デカルト
「我思うゆえに、我在り」の名言は一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
デカルトは『方法序説』において、「数学には精緻をきわめた考案力がある」「何よりも数学が好きだ。論拠の確実性と明証性のゆえである」と、数学への傾倒を見せています。
グラフのすごいところ

ある夜、デカルトは天井にいるハエに気づき、そのハエの位置を考えているときに「座標」を考えついたといわれています。
ハエの話は後世のつくり話だと思いますが、x軸、y軸の2軸で位置を表わす座標の発明は「数学革命」ともいえる画期的なものでした。
「座標の発明」の何が画期的だったのでしょうか。
それまでの数学といえば、図形を扱う「幾何学」と、2次方程式や3次方程式などを扱う「代数学」の2つに分かれていて、それぞれは別々の数学と捉えていました。
ところが、座標の上に円や直線などを引き(これは幾何学)、それらを数式で表わせたことから(こちらは代数学)、2つの数学分野を融合させることに成功しました。
これを座標幾何学とか、解析幾何学と呼んでいます。
連立方程式を思い出そう
上記の素晴らしさを最初に感じるのは、中学校2年生の「連立方程式」「一次関数」の学習をするときです。
2つの関数の式をグラフに表したときの交点の座標と、一次関数を連立方程式として見たときの解は一致します。
グラフと式が一緒というのは、初めて学習したとき感動しました。
今まで別のものだと思っていたからです。
今、教師として教えているときも、生徒からは、「そんなところでつながるんだ」と驚きが出てきます。
「デカルトが考えたんだぜ!」と付け加えると、より生徒の頭に残るのではないでしょうか?
原点はなぜO?

さて、小学校では、原点は”0(ゼロ)”ですが、中学校になると、負の数まで座標の範囲を拡張します。
そこで、原点は”O(オー)”と表すことになります。
”O”は”Origin(オリジン)”の頭文字です。
”Origin”は、和訳で「原初の、最初の」という意味になります。
x軸、y軸において、また、正の数・負の数も0から基準に伸びていくと考えれば、いろんな意味でOriginが適当となったのではないでしょうか?
アメリカでは原点をCと書くこともあるそうです。
”Center(中心)”から来ています。
どちらも英語から来ていますが、Originの方が、ラテン語由来なのかな?
最後に

今回は、直交座標系(グラフ)についての話でした。
こうなると、高校で考える極座標系の話はだれが考えたんでしょうね?(調べていません)
また調べたら記事にしたいと思います。
もし授業でこの話をして受けたら、ぜひ教えて下さいね!コメントお待ちしています。

デカルトは他にも数学の学問において、すごい功績を残しています。こちらもご覧ください。
こちらでは、負の数に座標軸を拡張するときの授業記録を紹介しています。合わせてご覧ください!
参考文献・参考HP
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