教師をやっていると、どうしても「学校と家との往復」になり、世界が狭くなってしまいがちですよね。働き方改革の影響もあり、他校の先生の授業を見に行ったり、研究会に足を運んだりする若手教員も減っているように感じます。
しかし私は、「直接人に会い、空気を感じること」こそが、人生や教師としての授業力を大きく変えると信じています。
昨年、ご縁があって先進的な取り組みをしている透析病院を見学させていただく機会がありました。一般企業への訪問は、教職の私にとってものすごく刺激的で、たくさんのインスピレーションをもらいました。
そんな時に出会ったのが、早川洋平さんの著書『会う力:シンプルにして最強の「アポ」の教科書』です。
- 「憧れの先生や、社外の人に会ってみたいけれど、どうアプローチしていいかわからない」
- 「せっかく人に会うなら、自分の成長や授業に活かせる中身の濃い時間にしたい」
今回は、この本から学んだ「会いたい人に会い、深い関係を築くための4つの極意」を、私の体験談や授業への応用を交えてご紹介します!この夏休みに研修や研究会、講演会への参加を控えている先生も、必見です。
極意1:会いたい人は、常々周囲に「口に出して」おく

「いつかあの人に会ってみたいなぁ」と心の中で思っているだけでは、チャンスは巡ってきません。
大切なのは、いろいろな場所で「こういう人に会いたい」「こういう場所に行ってみたい」と公言しておくこと。
言葉にして発信していると、それを聞いた誰かが「あ、その人なら紹介できるよ!」と繋いでくれることがあります。 また、口に出すことで自分自身のアンテナ(意識)も高くなります。普段なら見落としてしまうような講演会のポスターや、ネット上のセミナー情報が自然と目に飛び込んでくるようになるのです。
まずは周りの先生やブログ、SNSで「会いたい人」を口に出すことから始めてみましょう。
極意2:「ただ会いたい」はNG!相手へのメリットや熱意を伝える

相手も忙しい時間を割いて会ってくれます。ただ「お話を聞かせてください!」というお願いでは、相手にとって会うメリットがありません。
大切なのは、「相手にどんなギブができるか」「どれだけの熱量があるか」を事前に伝えることです。
私が透析病院を訪問した際には、事前に以下の準備をしていきました。
- 病院が配信しているPodcastをすべて聴き込む
- 事前にその内容をもとにブログ記事を執筆する
- 訪問後も、学んだことや病院の魅力を伝える記事を書いて発信する
これによって、病院側も「ただの見学」ではなく、「自分たちの理念や熱量を広く社会に届けてくれる人だ」と信頼してくださり、普段は見られない場所や苦労話まで深く教えていただくことができました。
手土産を準備するような細かな気配りはもちろん、「自分ができる最大限の貢献(思いを伝える、感想を発信するなど)は何か?」を考えることが、良好な関係を築く第一歩です。
極意3:会話で困ったら「現在・過去・未来」の順に質問する

憧れの人を前にすると、緊張してうまく話せないこともありますよね。そんな時に使える最強の質問フレームワークがこれです。
「現在」→「過去」→「未来」の順に話を深掘りしていく
例えば、相手の仕事や活動について伺う場合、以下のように展開します。
| 質問のステップ | 具体的な質問例 |
|---|---|
| 1. 現在 | 「今、どんな課題や目標に向かって頑張っていらっしゃいますか?」 |
| 2. 過去 | 「その課題を解決するために、これまではどんなアプローチをされてきたのですか?」 |
| 3. 未来 | 「今後は、どのような展開やビジョンを目指していかれるのですか?」 |
この手法の素晴らしいところは、どんな相手からでも、かなりの確率で「自分との共通点」や「深いストーリー」を引き出せる点にあります。「少し苦手かも」と思うタイプの人であっても、この順で話を聞いていくと、意外な一面や魅力が見つかります。
【教師の視点】これって、道徳の授業構成とまったく同じ!
この「現在・過去・未来」という対話の流れは、実は学校の授業(特に道徳)の構成とまったく同じなんです。
- 現在:授業の導入で、今の自分自身の考えや生活について問いかける。
- 過去:教材を通して、登場人物の姿と「これまでの過去の自分」を比較・省察する。
- 未来:授業の終末で、これからの生活で「自分はどう生きていくか」を考える。
人と深く対話するスキルも、子供たちの心を揺さぶる授業の組み立て方も、本質はすべて繋がっているのだと深く実感しました。
最後に:リアルな出会いが、教師としての自分をアップデートする

最近はリモートやオンラインの活動が増え、直接人に会うハードルが上がった(あるいは軽視される)ように感じます。しかし、私は「直接会って、その場の空気や言外の情報を五感で受け取る経験」に勝るものはないと思っています。
昔、夜回り先生こと水谷修さんの講演会に参加した際、本からだけでは絶対に伝わってこない圧倒的な「教師の熱量」を肌で感じ、私自身「もう一度頑張ろう!」と強く奮起させられました。病院訪問の際も、先進的な空気感を直接目にしたからこそ、「学校の古い構造を変えるにはどうすればいいか」という本質的な問いが生まれました。
冒頭でも触れましたが、今の若い先生たちは、出張扱いで資料代が出るような研究会にすら、5年経っても一度も参加したことがないというケースが増えています。
働き方改革は大切ですし、時代の流れと言われればそれまでかもしれません。でも、「外の世界に自ら足を運び、リアルな刺激を受けること」を、どうか大切にしてほしいなと思います。
ちょっと熱く語りすぎて、老人くさくなってしまいましたかね(笑)。
今年の夏休みは、学会の研究会に参加をしてきます。自分の憧れの先生などとも会う機会になります。この機会を自分の成長に使えるようにしたいと思います。
その時に向けてどんな準備をしておくと良いのでしょうか?そんなことを勉強してみようと思います。

出会いをテーマにした記事はこちら。合わせてご覧ください。






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