外遊びは、非認知能力が高まると最近注目を集めています。
「非認知能力」とは、自分の気持ちを知ってコントロールができ、他者を理解し、より良いコミュニケーションが取れる力を指します。
「非認知能力」についてはくわしくこちらをご覧ください。
公園に行くと必ずあるのが、ジャングルジム。子どもは大好きですよね。
今回はジャングルジムで培える力や遊び方をテーマに記事を書きます。
ジャングルジムで培える力
ジャングルジムで培えるであろう力を、「身体的能力(筋力)」「認知的能力(物の見方)」「社会的・情緒的能力(非認知能力)」という面から見てみましょう。
身体的能力
- 筋力と持久力: 登る、ぶら下がるなどの動きを通じて、握力をはじめ全身の筋肉が鍛えられます。また、姿勢改善・姿勢維持に必要な筋肉がつきます。
- バランス感覚: 高い所や不安定な足場で遊ぶことで、バランスを取る力が向上します。
認知的能力
- 空間認知能力:まっすぐからだけでなく、上や斜めからのような俯瞰で認識することで、物がある場所、向き、大きさ、形、物同士の位置関係などをすばやく正確に認知できる力です。具体的には、眼球運動や視覚統合が進み、視野が広くなったり、さまざまな角度で見たものを頭の中で構成できるようになります。
- 自己身体認知能力: 手が届くかなどの物と自分の距離感などを捉え、上手に体を使えるようになります。
- 危機予測能力:危険予測能力とは行動する前に危険の存在に気づき、どのような結果になるか予測できる能力。例えばつたい歩きをする中で他にも登っている子が歩いていく先にいるからぶつかってしまうかもしれない、ぶつかったら落ちてしまうかもと予測できるかどうか見極める力です。
- 危機回避能力:危険回避能力とは危険の存在を認識したら迅速かつ的確に意思決定し、より安全な行動を選択できる能力、友達とぶつかるかもしれないから避けていこう、違うルートを通っていこう等の判断、行動ができるかどうか事前に回避する力です。
社会的・情緒的能力
- 協力とコミュニケーション: 他の子どもと一緒に遊ぶことで、協力し合ったり、コミュニケーションを取るスキルが育ちます。
- 自信と挑戦心: 高い所や難しい動きに挑戦することで、成功体験が自信につながり、挑戦する心が育ちます。
失敗経験も大事 頭をぶつけないように!に隠された効果
木枠やプラスティック製の枠ではさほどでもありませんが、鉄の枠で構成されるジャングルジムでは、頭を打つなどのリスクがあります。
実はこれが子どもの発達に重要な要素です。
目で見なくても、頭がどの辺りに位置するかを感じ取り、枠に当たらないようにくぐり抜けるには、体をどう動かせばいいか、ということを学習するチャンスなのです。
このような経験学習は何度か頭をぶつけて、「あ、痛い」という痛み刺激によって体得されていくのです。
つまり、「痛み=失敗経験」ということになります。
このような記憶は小脳が司っているのですが、痛み刺激があったほうが、小脳はより学習しやすいという特徴があります。
ですから経験学習には(問題とならない程度の)痛みの経験は必要なのですね。
また、小さな失敗を経験することは、「レジリエンス」という力を高めるにも有効です。
「レジリエンス」は失敗にめげない力です。失敗してもめげずに立ち上がる力を指します。
失敗をするから何事も成功に繋げていくことができるんですね。
詳しくは、こちらをご覧ください。
先ほど述べましたが、ジャングルジムを複雑に登れば登るほど、体幹筋をまんべんなく使うことになり、これが姿勢の安定化筋としての役割も担うようになるのです。
- 空間での体の位置関係の学習。
- 視覚に頼らない、ボディイメージの獲得。
- 体幹筋のトータルでの強化および各筋の協調性収縮の学習。
に効果があります。
大人の補助の仕方
楽しいジャングルジムですが、慣れるまでは子どもも怖いと言うと思います。
落下した時に受け止められるように、最初は登っている子どもの下にいてあげましょう。
また登っていくことに不安がある時は、お家の人も一緒に登ってあげて、手本を見せてあげるのも一つです。
お家の方と一緒ならお子様も安心して登れると思いますし、何より楽しいはずです。
もし、心配なら、最初は室内の小さなジャングルジムから始めるといいと思います。
低い高さで始められるので、子どもは安心です。
室内ジャングルジムをレンタルで試してみよう
ただ、室内のジャングルジムは結構高いです。安いものでも1万円はします。
大きな遊具は使わなくなると、しまう場所もなく困ってしまうというのも問題です。
そこで、大型遊具のレンタルを専門としている「サークルトイズ」を使ってみるのはいかがでしょうか?
このサービスでは、こんな室内ジャングルジムをレンタルすることができます。
詳しいレンタルの仕方や、使用感、口コミはこちらの記事をご覧ください!
最後に
今回は、ジャングルジムで伸びる子どもの力について書きました。
幼児期の外遊びは、子どもが成長して行く段階で必要な筋力から、内面的な力、協調性まで様々な力を培うことができます。
子どもは風の子!外で遊ぶのが一番です。
大人も一緒楽しく遊んで、スクスク子どもと一緒に成長していきましょう。
遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん 遊ぶ子供の声聞けば わが身さへこそ揺るがるれ
人は遊びをしようと生まれてきた。戯れにただ興じようと生まれてきた。遊ぶ子どもの声を聞くと、大人の自分も声に合わせてつい体を揺すってしまうよ。
ー梁塵秘抄
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他の運動遊びの効果については、こちらで紹介しています。
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