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【所見 書き方】保護者に伝わる所見の書き方、3つのプロセス ー「『好き』を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに『やばい!』しかでてこない」(三宅香帆)を読んでー

教育

以前、所見を書く力を高める習慣について記事を書きました。

よく自分の所見は当り障りさなすぎて、もっと具体的に書きましょうと指導をされました。

具体的に書くって難しいですよね。

そんなときに三宅香帆さんの「『好き』を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに『やばい!』しかでてこない」を読みました。

この本は、推しについて語りたいのに、「やばい」しか出てこないのはもったいない!と警鐘を鳴らしています。

「やばい」を使わずに推しへの思いを書く技術が書いてありました。

「推し」=「児童生徒」と思えば、教師の推しポイントを所見で書けばいいので、構造はまったくいっしょであります(違うかな?)

みなさんの所見を書く時のヒントになれば幸いです。

そもそも所見が、なぜ当たり障りがないものになってしまうのか

さて、好きな映画、好きな本、好きなアイドル。

ネットで検索をかければ、感想やレビューの記事がたくさん出てきます。

それを読むと、「そうそう!自分の言いたかったのはそういうこと!」と共感します。

逆に、それを読むと共感するあまり、自分の言いたかったオリジナルの言葉は上書きされてしまって、結局わたしの感想ってなんだったっけ?

となってしまいます。

さて、所見の話の戻りましょう。

本屋さんに行くと所見文例集というのが売っています。

特に指導要領が改定されると、新しい指導要領で求められる資質能力に対して、次の時代の教育にむけて所見はこのように書く!と書いてあります。

読むと、目新しくなるほど!と思うことが多いです。

そして、それをそのまま書こうとすると、「よくわからない」という風に管理職から朱書きを食らいます。

結局は、自分の言葉で子どもの姿をとらえ、表現できていないので、意味のないものになってしまっているのです。

子どもの姿を具体的に書くための3つのプロセス

よく、子どもの姿をメモすることを言われます。

週案だったり、成績つけるときだったりに、言葉で子どもの姿をメモしておくのです。

特に道徳の所見なども書くようになったので、書かなければならないことは増えてきましたね。

そこで、自分は次のようなことを意識しています。

  1. よかった子どもの姿の具体例をあげる
  2. そのときの子どもの姿を言語化する
  3. 忘れないようにメモをする

当たり前なのですが、特に2の「言語化」のところにひと工夫を入れます。

「言語化」とは細分化のこと

上記の1~3で何をやっているかというと「自分が子どもの姿を見て、何を感じたのか、どこを面白いと思ったのか、どうして評価したいと思ったのか」など、子どもの姿から自分が感ずいたことを細かく見ていく作業をしているのです。

ここで大事なのは、「言語化するには、語彙力が必要」ではないのです。

大事なのは、「細分化」です。

言語化とは、いかに細分化できるかどうかなのです。(こちらの記事でも似たようなことをいっています)

例えば、子どもが、ごんぎつねを読んだ感想を書いて、おもしろい表現をしていて、そこで所見を書きたいと思ったとしましょう。

「Aさんは、ごんぎつねの初発の感想で、ゴンの気持ちになって感想を書いていました」では、まったく相手に伝わりません。

「自分は」「どこが」よかったのかを具体的に思い出すことで、細分化できるようになります。

まずは箇条書きでOKです

例えば

  • ごんぎつねが、あれだけ恩返しをしていたのに、最後打たれたのはかわいそう
  • ただ、兵十のお母さんの食べたかったウナギを川に捨てたのだから、報いを受けるのは当然。
  • 2つの出来事を結び付けて、物語の結末について考えられていたのがよい。

具体例は子どもの記述や発言があるので、そこを「どこが」良かったのかを教師として書き留めていくことで所見がわかりやすいものになります。

事実ベースで書く

自分が意識していることは、「事実ベース」で書くことです。

つい、「真剣に取り組みました。」「意欲的になりました。」と書きたくなりますが、それはNGです。

意欲的になったのは本当?

どうやってわかったの?

子どもの内面というのはよくわからないからです。

だからこそ、行動・発言・記述から、子ども具体的な姿を書いていくのです。

書き終わったら必ず推敲を!

所見をかけたら、必ず推敲をしましょう。

推敲のポイントは、「そのときの子どもの姿を言語化できていたか」です。

  • 子どもの姿を事実ベースで書いているか
  • 何を評価しているかが伝わる内容になっているか

この2点を見ながら推敲をしていきます。

ただし、書いた直後に推敲するのはお勧めしません。

書けたすぐは、もう終わりたい一心で推敲がとても雑になります。

完成したら、少なくとも1日は寝かせて、心が平静な時に読み直すようにしましょう。

別人になった気持ちで読むと、文章の粗が見えてきます。

まずは書ききるのは大事!

とはいっても、白紙の状態では推敲もくそもありません。

まずは、どんなに雑な文章でも書ききるのが大事です。

そして、何度も推敲を重ねて、より相手に伝わりやすい文章を作っていきましょう。

もし、足りない情報があれば、書きながら調査をしていけばいいのです。

最後に

スーさん
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参考文献

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