今回は、「あきらめない気持ち」をテーマに勉強をしました。
2年生も終盤にかかって、入試というものが近づいてきました。
生徒の中には、もう「○○高校にはいけないー」とあきらめている声も。
1年以上あるので、こっからだと思うのです。
そんな子供たちにエールも込めて、今回の教材をこの時期に投入しました。
2025年11月下旬の授業記録です。
あらすじ
ピアニストの館野泉さんは、演奏中に脳出血で倒れ、右手にまひが残った。
絶望的な気持ちになりながらもリハビリに励むが、回復の兆しはなく、苦しみは深まる。
ある日、息子から、左手だけで弾ける局の楽譜をもらう。
その曲を弾いたことで、心に変化がおこり、「左手のピアニスト」として再起を果たす。
※参考
ねらい
息子から送られた楽譜をきっかけに、再起を果たすまでの館野さんの気持ちの変容を考えることを通して、希望と勇気をもって夢や理想実現していこうとする実践意欲と態度を育てる。
授業の実際

T:今日は「あきらめない気持ちで」をテーマに、考えていきたいと思います。
ある音楽家の話です。教科書を開いてください。
(範読する)
「感想を教えてください」
さて、物語を読んだ感想を教えてください。
S1:何度絶望してもリハビリを続けているのがすごいと思いました。
S2:僕も、なかなか体が良くならないなかでもリハビリを続ける姿がすごいと思いました。
S3:私は身近な人の支えが、素晴らしいと思いました。
S4:左手だけで弾く曲をよく見つけてきたなと思います。
S5:S3やS4の身近な人の支えというよりも、息子のヤンネ君が、よくお父さんを支えていると思いました。
「左手だけの即興曲」を弾いた時の館野さんが泣けたのはなぜだと思いますか?」
T:S1、S2が言うように、ずっとリハビリをしていたのはすごいですね。そのきっかけとなったのが、S4、S5が言った息子のヤンネくんが、「左手だけの即興曲」を持ってきてくれたからでした。
この曲を弾いたとき、館野さんは泣けてきたよね。これってなんでだと思いますか?
S5:ピアノを弾けたことに感動したから
S2:自分でも弾ける曲があって救われた
S4:やる気が出てきた
S1:またこの曲をきっかけにステージに戻れたから
「自分の理想や夢に向かって、皆さんはどう取り組んでいきますか?」
皆さんの意見から、館野さんがピアノをまたできる!と感動したり、救われたから「泣けて」きたということがわかりました。
そして、この時点ではステージには戻れていないけれど、左手だけの曲をほかにも作曲してもらって、実際にステージに戻ることができたんだよね。
このステージに戻って演奏するというのが館野さんの理想で、両手では弾けなくなったけれど、戻ってくることができました。
さて、ここからは皆さん自身のお話で考えてください。
「自分の理想や夢に向かって、皆さんはどう取り組んでいきますか?」
・・・といったところで、時間切れになってしまいました。
振り返りから
- 挫折しそうになってもすぐにあきらめずに、自分がその時にできることを続けることが大切だ。
- 理想や意志をどんなことがあっても持ち続けることが大切。
授業を振り返って

毎時間感想を言ってもらうのは、生徒の感想からストーリーを振り返ったり、主発問につながる発言があるからです。
生徒の言葉をつなげて自然に主発問に入っていけるようにしています。
ただ、なぜか時間がいつも足りず、3つ目の発問が尻切れトンボです。
なかなか生徒の意見を出すまでに待つ時間が長いので、そこをどう短くしていけるかが、これからの学級経営の肝かなと思っています。
がんばります。

中学校2年生の道徳のほかの指導も併せてごらんください。
参考HP




コメント