皆さんは、通知表の所見を書くのは得意でしょうか?
実は私は大の苦手でした。
通りいっぺんのことしか書けず、私の所見には中身がないと言われたこともあります。
今思えば、子どものどんな姿を切り取ればいいかがわかっていなかったんだと思います。
言葉を書く以上に大切なのが「観察力」になってきます。
子どもはどんな姿を見せているだろうか?子どもはどんな表情をしているだろうか?どんな感情だろうか?
これらをじっくり観察した上で、「子どもが輝く瞬間」を言葉にして表現する。
これが所見です。
子どもの思い入れのある部分や気持ちのノっているところを見つけることが大切なのです。
とはいえ、すぐに所見が書けるようになるかというと難しいものです。
そこで、3つの習慣を意識しています。
所見を書く力が高まる3つの習慣

①輝く(であろう)姿を、イメージしながら観察する。
以前、子どもに良いところの見つけ方を紹介しました。
子どもの輝く姿を、今から行う活動でどのように現れるかを見通しながら、観察するのが大切です。
なんでそんなことをするのでしょう。
例えば、本を読んで感想を書く場面を想像してみてください。
いざ書こうと思っても、単に「面白かった」という感想しか出てこない場合があるでしょう。
それは、漫然とその本を読んでいて、気づきをあまり得られなかったからと言えると思います。
そんな時は、その本のタイトルと「はじめに」を読んで、「きっとこんなことが勉強になるんだろうな」と思って読み進めるだけで、気づきの量が変わってきます。
これと一緒で、子どものことも漫然と見ていてはダメなのです。
こんな良い姿が見れるかな?と思いながら見ていくことで、子どもの輝く姿がより見つけやすくなります。
②所見の書く回数を増やす
次の習慣は、所見を書く回数を増やすです。
練習に勝る努力はありません。
とにかく所見を書くことです。
といっても、通知表を出す直前にたくさん書いていくのはしんどいです。
1日1人、最初のうちは、3日に1人分でいいです。所見を書いてみましょう。
まずは、3日かけて子どもの良い姿を、ノートや紙の隅にメモをとる。
3日目の夕方にそのメモから、所見を100字程度にまとめてみる。
そうすることで、力がつきます。
もちろん、この所見は実際に通知表にも載せられるので、仕事も一つ進むわけです。
所見の決裁直前になって、頭をパンクさせながら所見を書くよりも、余裕をもって書けるので、自分の思いをのせて所見を書くことができるでしょう。
注意としては、所見文例集などに載っている言葉をそのまま使うのはお勧めしません。
結局、その子のどこが良かったの?というのがぼやけてしまうからです。
所見文例集は、子どもの輝く場面を想定するために読んで、実際の様子は自分の言葉で書くようにしましょう。
私はパソコンで打つのが好きなので、Googleフォームを使って所見の練習をしています。
こちらの記事を合わせてご覧ください。
③食レポトレーニング
給食を食べるときに、「食レポ」で練習してみるのも一つです。
「おいしい」「うまい」では、その料理の魅力は伝わりません。
美味しいと思った点の解像度を高めていきましょう。
「ネギがシャキシャキしている」とか、「今日のじゃがいもと鶏肉の揚げ煮は、カラッと上がっている」と食感を伝えたり、「サラダがたくさんの種類の野菜が入っていて宝石箱や!」と見た目に注目したりします。
そうすると、感想を伝える表現の幅が広がります。
この習慣で心がけたいのは「瞬発力」です。
「感じて、パッと言葉にする」を意識することで、所見をどんどん書けるようになります。
子どもや保護者に所見の内容が具体的に伝わるにはどう文章を弄ればいいかということに時間をかけて文を書くことは大切です。
ただ、子どもの輝く姿は、写真を撮るように一瞬を切り取ることが大切になってきます。
そこをうまく切り取れるように、表現の瞬発力を鍛えましょう。
最後に

今回紹介した3つの習慣は、すぐには効果がありません。
試行錯誤の回数が、文章のうまさにつながってきます。
今回、「食レポをしよう」ということを書きましたが、雑誌やブログのレビュー、好きな小説家の文体などにもヒントが隠れています。
自分がピンとくる表現を探して、所見に応用できるかなと考えていくことで、表現力が高まります。
所見はXよりも短い100字程度で表現をしなくてはいけません。
自分なりの見方・表現の仕方を育てていけるといいですね。
今回は、松尾美里さんの「読む・聞く、まとめる、言葉にする」を参考にしながら、自分も所見書くときに同じようなことをしたなと思い、記事にしました。
皆さんの所見の思い出を、ぜひコメント欄で教えてください。

松尾美里さんの書籍を参考にした記事が他にもあります。合わせてご覧ください。
参考文献
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