仕事が多すぎて、忙殺されてしまう。
学校の残業過多の問題は大きな問題になっています。
行政が変えていってほしい部分ももちろんありますが、なかなか変わりそうもありません。
そこで、自分の仕事の仕方、時間のかけ方を見直して行く必要があると思います。
今回は、以下の「7つの習慣」を基に、仕事の見極め方について考えてみようと思います。
仕事を「見分ける、仕分ける」4つの分け方

職場にいると、たくさんの仕事が降ってきます。
どれも、全力でやっていたら、どこかでパンクするのは目に見えています。
そこで、仕事について、
「重要」か「重要でない」か。
「緊急」か「緊急でない」か。
の2軸で分けてみましょう。
緊急 緊急でない 重要 第一領域
・締切のある仕事
・クレーム処理
・切羽詰まった問題
・病気や事故
・危機や災害第二領域
・人間関係づくり
・健康維持
・準備や計画・リーダーシップ
・真のレクリエーション
・勉強や自己啓発
・品質の改善
・エンパワーメント重要でない 第三領域
・突然の来訪
・多くの電話
・多くの会議や報告書
・無意味な接待や付き合い
・雑事第四領域
・暇つぶし
・単なる遊び
・だらだら電話
・待ち時間
・多くのテレビ
・その他の意味のない活動スティーブン・R・コビー.「7つの習慣」.P215
このように4つの領域に分けることができます。
みなさんの今日1日行った仕事を思い浮かべてみてください。
どんな仕事をしましたか?
そして、もしこの4つの表に「今日やった仕事」を入れるならどこに入りますか?
自分の仕事を見直してみよう
学校の具体的な仕事に置き換えてみましょう(健康に働けているとして)
緊急 | 緊急でない | |
重要 | 第一領域 ・授業 ・生徒指導 ・部活動 ・クレーム処理 ・危機や災害対応 | 第二領域 ・生徒・教員との人間関係づくり ・教材研究 ・趣味や勉強、自己啓発 ・健康維持 |
重要でない | 第三領域 ・来客対応 ・電話対応 ・多くの会議や報告書(職員会議、校務分掌) ・事務仕事(集金、会計処理など) ・意味を感じられない研修 ・無意味な接待や付き合い ・雑事 | 第四領域 ・単なる遊び ・だらだら電話 ・待ち時間 |
みなさんは、この4つの領域の仕事のうち、力を入れなければならないのはどれでしょう?
まず、第四領域は論外ですね。
第三領域や、第一領域の仕事は緊急性が高いので、そこに力を入れる方は多いと思います。
けれど、それが多すぎて、とにかく「やらされてやっている仕事」が多くなっていませんか?
もちろん、「授業」、「締切のある仕事」、「クレーム処理」などは大切なことです。
さて、第一領域や第三領域の仕事に忙殺されるあまり、「学校って何をする場所?教師としての仕事ってなんだっけ?」と思って、仕事への楽しみや希望が見いだせなくなっている先生は多いのではないでしょうか?
それで、学校の先生で体調を崩してしまう、希望が見いだせないと、教員不足になっているのではないでしょうか?
第二領域に時間を割けるようにするために

本当に重要なのは、第二領域の時間を増やすことです。
人間関係を良くすることで、お互いを助け合い、思いやりのある真の「チーム学校」ができるはずです。
教材研究は言わずもがな。授業が良くなれば、学校・生徒はいきいきとしきます。
自分の自己啓発や勉強したいことに没頭できれば、そこで得た経験を生徒に還元できます。
生徒にとって、先生はロールモデルにもなります。
第2領域に割く時間を増やすことで、学校という組織が強くしなやかになるのです。
もう一度自分の仕事を振り返ってみましょう。
第一領域、第三領域の仕事で、やらなくて良い仕事だったり、効率を上げて時間を生み出す方法があったりしませんか?
忙しいと、その振り返りをせずに、同じように仕事をしてしまうので、能率が上がりません。
忙しいと、効率化のための一手間を惜しんでしまうこともよくあります。
仕事を長く続ければ続けるほど、責任も仕事量も増やされます。(勤務時間は変わらないのに)
だからこそ、少しでも効率よく、省エネなやり方を日頃から模索する必要があります。
無駄だったら、仕事そのものを見直して、なくすこともしていかなければなりません。
そして、第二領域の時間を増やすことで、より効率的な仕事の仕方を考えたり、技術を磨くことが大切になってくるのです。
そして、空いた時間で、さらに自分を磨き、仕事をよりよく、効率的に・・・と良い循環を回していくのです。
自分を磨くために 具体例

では、どんなことをして自分を磨いていけばいいのでしょうか?
「7つの習慣」では4つのトピックと具体例が挙げられています。
- 肉体を磨く 「食事・休養・運動によって身体をメンテナンスすること」
運動の時間を確保する
規則正しく食事をする
十分な睡眠をとる - 精神を磨く 「心を静め、穏やかにできる空間を作り、自らの価値観を深く見つめる」
瞑想・ヨガなど、自分自身を見つめ、考える時間を取る
文学や音楽に触れたり、自然の中に身を委ねて、リフレッシュする - 知性を磨く 「自分の自信を常に向上させ、情報選択・収集力を身につける」
テレビの時間を減らし、自己鍛錬する
優れた本を読んで、社会に対する理解を深める
日記をつけたり、手紙を書いたりして、考えや経験をアウトプットする - 社会・情緒を磨く 「他人との関係を強化することで心の平安を保つ」
意勘が異なる人に、納得できる案ができるまで粘り強くコミュニケーションをとる
相手の立場を尊重して、話を聞く
より良い案がでるように努力をする
健康に生きよう。教養をつけよう。他者と交流しようってことなんでしょう。
ここからは、自分の何を伸ばすかをよく考えなければいけません。
私のように、学問を身につけ、教養を少しでも高めようとしてもいいかもしれません。
趣味に没頭して(例えばガーデニング、プラモデル、釣りなど)、見聞を広げるということもできます。
地域の活動やボランティアに積極的に参加して、人間関係を作っていくということも考えられます。
個人的には、仕事以外の場で一生懸命になれることを見つけることが大事だと思います。
仕事以外に落ち着ける場所(サードプレイス)が見つかれば、そこで、新たな自分を見つけることができます。
それが巡り巡って、自分の本業に生きてきます。
そんな活動をしていくとよいのではと思います。
最後に

仕事が忙しくて忙しくてしょうがない方。
仕事が忙しいのはよい事だと思います。
けれど、それが辛いならないなら、一度自分の仕事を振り返ってみましょう。
自分の仕事は第一領域、第三領域の「やらされている仕事」になっていませんか。
仕事のやり方を変えてみましょう。
仕事を誰かに頼んでみましょう。
仕事そのものを無くしてみましょう。
そして、真に自分のためになる仕事を始めましょう。
ただそれは、難しいかもしれません。
上司・同僚、いろんな人と関わりながら、仕事との付き合い方を考えましょう。
皆さんの人生がより輝かしいものになるように、一緒に考えていけたらと思います。
是非コメントください。

働き方については、色々考えをまとめています。合わせてご覧ください。
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