「ちょっと太っているからダイエットしているんだー。」なんて言うことを中学生が普通に言っています。
「忙しいから朝抜いてきた。」「朝食べないのが普通なんですよね。」そういう家もあります。
それは勿体無い!それじゃぁ元気に生活を送れるわけではないのです。
最近ファスティング(いわゆる断食)なんて言葉もありますが、成長真っ直中にある子どもは、とにかく食べなければいけません。
今日はそんな子に向けて伝えたいことを書きます。
体が成長するのは今!
成長期の子どもたちは、基本的には体と脳は勝手に成長します。それを阻害してはいけません。
阻害の原因は「睡眠不足、運動不足、栄養不足」です。
他にも「飲酒」「喫煙」「ドラッグ」なども同様ですが、きっと学校ではこの3つは違法行為であることもあり、何度もだめであることを折に触れて話をされているでしょう。
栄養不足もやばいです。ここに焦点を当ててお話します。
栄養不足は致命的
とにかく伝えたいのは2つ。
- ダイエットしないこと
- 朝食を取ること
この2つです。
株式会社Testeeの調査によると、
高校生の実に53.9%の生徒が、ダイエットを一度は試したと回答しています。
インターネットでも、「ダイエット 中学生(高校生)」と検索すると、「中学生(高校生)のダイエットの仕方」が普通に出てくる時代です。雑誌などでも紹介されています。
ダイエットは現代の子どもにとって当たり前になっているようです。
ただ、10代のダイエットは絶対にやってはいけません!
極端な少食や変色は、栄養不足を引き起こし、成長を阻害します。
10代は勉強・運動と活動量が人生において最も多くなります。
さらに成長にもエネルギーが要るため、たくさん栄養を取る必要があります。
そのためには、しっかりバランスよく食べることが必須条件です。
栄養が足りないと、体を作れない、成長や発達に支障をきたすのは当然のことなのです。
脳は「脂」出できている
ダイエットでまず減らすのが、揚げ物などの「脂質」ではないでしょうか?
成長期の子どもには、この脂質が必須なのです。
なぜなら、脳の6割は「脂質」出できているからです。
脳の脂質の内訳はコレステロール50%、リン脂質、オメガ脂肪酸が25%です。
オメガ脂肪酸の代表はDHA(ドコサヘキサエン酸)と言って、よく青魚(マグロ、サンマ、イワシなど)に含まれています。
DHAは、食事からしか接種できないのです。
青魚を食べると賢くなるという謂れは、ここから来ています。
ざっくりとした結論は、脂質が足りていれば、頭が良くなりますし、脳に必要な脂質が足りないと、脳の神経細胞を維持できなくなって、頭が悪くなるというわけです。
脂がないと、脳は作られない。脳が作られないとバカになる。というわけです。
栄養不足で幸せ脳内物質も不足する
このブログでもよく取り上げていますが、脳に幸福をもたらす「三大幸福物質」があります。
その2つであるセロトニン、ドーパミンを合成するにはアミノ酸が必須です。
高校の生物で勉強しますが、アミノ酸の原料はタンパク質、つまり肉です。
極端なダイエットや偏食でお肉を食べないと、セロトニンを作れなくなってしまいます。
結果として、集中力、記憶力の低下。
ボーっとして、勉強が手につかない、やる気も起きない。
結果、学校が楽しくなくなるといったことになってしまいます。
脳内物質不足によるぼーっとするメカニズムはこちらで紹介しています。合わせてご覧ください。
朝食抜きで脳がエネルギー不足に
これは学校の保健の話でもよく聞くのではないでしょうか?
脳の栄養は、ブドウ糖です。
朝起きたら、何時間もご飯を食べていないので、血糖値がとても低いです。
そこで、朝食でエネルギーを補充します。すると、脳にエネルギーがまわり、活発に活動できるようになります。
朝食を食べない人は、血糖値が低い状態が続きます。そうなると、エネルギー不足に陥り、学校にいってもボーッとしてしまうということが起こります。
時間の無駄としか言いようがないですね。
実際に文科省が、「全国学力・学習状況調査」において、「朝食」と「全国学力・学習状況調査の成績」の関係を調べています。
結論は、朝食を食べる子どものほうが、食べない子どもよりも成績が良かったことがわかりました。
朝食を食べれば成績が上がる。こんな簡単な成績アップの方法があるのなら、逃さない手はないですよね。
こちらの記事でも食と脳の関係について触れました。合わせてご覧ください。
朝食で脳と身体が起きる
朝食には、栄養を取る以外にも、体内時計をリセットするという大事な役割があります。
脳は、光を浴びると、朝だとわかり体内時計を合わせてくれます。
ただ、体の臓器は光を浴びても目を覚ましてくれません。重要なのは朝食です。
朝食を食べて、血糖値があがり、インシュリンが分泌されることで、体は「朝が来た」と認識します。
朝食をとることで脳と全身の体内時計が同期され、絶好調の状態が作られるのです。
朝は、バナナ半分でもいいのでなにか口にしましょう。それだけでも体の調子が上向きます。
インスタント食品・ファーストフードは要注意
カップラーメン、ハンバーガー、コンビニの菓子パン。めちゃくちゃ美味しいですよね。
ただ、カップラーメンなどのインスタント食品、ファーストフードばかり食べていると、ビタミン、ミネラル不足に陥ります。
野菜、海藻、フルーツ、ナッツ類に多く付向かれるビタミンやミネラルは、脳の働きを高めるためにも必要不可欠な栄養素です。
カップラーメンやファーストフードはあくまで補助。
成長期の皆さんはとにかく栄養バランスの取れた食事を取りましょう。
最後に
体や脳の成長の遅れは、将来取り戻せるか?科学的にははっきりと分かっていません。
ただ、20代で成長が止まるのに、30歳、40歳でどうやって取り戻すことができるでしょうか?
成長期で、きっちりとした成長の土台を作ることができれば、年を取ってからでも崩れない頑丈な骨組みとなります。
私は流石に食べ過ぎかもしれませんが、中学校時代は、3食きちんと食べ、給食はもちろんおかわりをしていました。
夕飯を食べたあと、袋麺または、丼飯をもう1杯が普通でした。
高校に入れば上記の食事+購買やコンビニでおにぎりや菓子パンを買って食べていました。
それぐらい食べても太らなかったし、まだまだ食べれるとさえ思っていました。
成長期はこれぐらいエネルギーがいるのです。
成長期の今だからこそ、栄養不足をバカにせず、きっちりご飯を食べて、強い体を作りましょう。
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