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【働き方改革 教育 DX】オードリー・タンの至言から自分を振り返ってみよう-「オードリー・タン 私はこう思考する」を読んで-

自己成長・キャリア・ライフプラン

今回、「オードリー・タン 私はこう思考する」を読みました。

オードリー・タンは、オードリー・タンは台湾のデジタル大臣で、プログラミングの天才として知られています。

幼少期から独学で学び、IT業界で成功した後、政府のデジタル化を推進してきました。

オープンデータやAIを活用し、市民と政府の対話を重視する「デジタル民主主義」を推し進めました。

特に台湾のデジタル担当閣僚として、COVID-19対策では、マスク在庫管理アプリを開発し、透明性のある情報提供を実現しました。

命令型の政治ではなく協力型の政治を目指し、「技術で社会をより良くする」ことを信念に活動しています。

そんな天才がどんな思考をしているのか。読んでみたら、働き方・キャリア形成から、教育、業務のDX化まで幅広く考えが書かれていました。

心のささった言葉を紹介したいと思います。

教育について

対話的に学ぶ価値

学校では、「主体的で、対話的で深い学び」を目標に学習をするように学習指導要領に書かれています。

この中の「対話的に学ぶ」姿を一つとっても、いろんな解釈ができます。

もちろん科学的に、対話的に学ぶ方が、学習効率が高まることが証明されています。(詳しくは以下リンク参照)

それだけでなく、対話的に学ぶことそのものにも価値があると考えています。

本の中に、こんな文章がありました。

才能を分かち合うことで新たな正解を見せてくれる者、自分が生み出したものを素材として他人に提供できる者、そういう者こそ天才と呼べる。

‐オードリー・タン(2024).「オードリー・タン 私はこう思考する」.P69

自ら進んで分け合うだけで、流派や学閥の概念を打ち破ることができる。みんなが集まって一つの仕事をすることで、より多くの価値を創造できる。

‐オードリー・タン(2024).「オードリー・タン 私はこう思考する」.P90

「与えられるもの、自分が生み出したものを他人に提供できる者が天才である。」「みんなで集まって一つの仕事をすることで、より多くの価値が創造できる」といっています。

これを学校のクラスで置き換えてみましょう。

自分の生み出した考えを他人に提供する。

それをもとにみんなで考える。より良い考えはないか思考する。

そうすると深い学びになっていきます。

学校の学習は、成果だけではなく、そこに至るまでのプロセスを重要視します。

回りくどくても、学習プロセスを大切にするからこそ、深い学びができるのです。

オードリー・タンは仕事で例えていますが、学習についても、全く同じことが言えると思いました。

リベラルアーツの大切さ

必要なのは、子どもたちが夢中になれることを見つける手助けをすることだ。やがて学びの中で自分の興味と社会の需要とを結びつけ、共通の価値を見いだせるようになる。そうなれば社会に親しみが持てるようになり、反社会的な人間にはならない。

‐オードリー・タン(2024).「オードリー・タン 私はこう思考する」.P188

「役に立たない人になる」とは、あまり早くから特定の「用途」で自分を定義しないほうがいいという意味だ。学ぶ人を「モノ扱い」してはいけない。人は人であって「モノ」ではない。自分を道具とみなし、それにふさわしい技能を習得しようという考えは間違っている。

‐オードリー・タン(2024).「オードリー・タン 私はこう思考する」.P203

学校現場には、「〇〇教育」という物がたくさんあります。

「がん教育」、「情報モラル教育」。最近だと、経済面のプッシュから「プログラミング教育」、「金融教育」というものも入ってきました。

本当にこれらは必要なのでしょうか。

東京大学では、1年と2年の前期までは一般教養を広く学び、その後、自分の専攻の勉強を進めていきます。

東京大学は、専門的な学習は20歳を過ぎてからで十分と考えているのです。

早め早めに「この進路」と決め打ちすると将来が狭まるのではないかと思っています。

大事なのは、子どもが熱中できることを見つけること。見つからないなら幅広く体験をして、熱中できる何かを見つけること。

それが今、必要な教育であると考えています。

変化の早い社会では、今、勉強している技能が10年後には必要なくなるということも考えられます。

だからこそオードリー・タンのいう「役に立たない人」になるのが大切だと思いました。

そんな手助けができる先生になりたいし、自分も幅を持たせたいと考えています。

働き方・キャリアについて

オードリーは「職業だけでなく生活にもスラッシュを入れよう」と提案する。今、あなたが専業で働いているとしたら、自分のために20パーセントの時間を確保し、本業以外のコミュニティにその時間を使う。そうすることで少しずつ新たな人脈や専門知識を手に入れることができる。

‐オードリー・タン(2024).「オードリー・タン 私はこう思考する」.P262

Google社には「20%ルール」という物があります。

これは、「勤務時間の20%を自分の担当業務以外の取り組みに充てて良いとする制度」です。

もちろん、公務員なので、Google社のように担当業務外の仕事をやっていたら、それこそ大目玉です。

でも、本当にデスクワークだけしていたら、新しいことをすることはできないと思っています。

20%まではいかなくても、うまく業務と絡めながら新しい発見をするように仕事をするようにしています。

例えば、地域の方と立ち話をする。教育委員会の人と話をする。そうする中で、授業のヒントが良く得られます。

今年は、特別支援学級を持っています。コミュニケーションが苦手な生徒に経験を積んでほしいと思い、児童館のイベントに一緒に参加をさせてもらうようにお願いをしました。

そうしたら、イベントの日は、生徒もノリノリ。自分かイベントに来た子どもの手を取る姿が見られました。

これは学校だけで閉じこもっていたらできなかったことです。

他にも、教育委員会の人と立ち話をする中で、学校端末の使用状況を伝えて、ルールの改善に動いてもらったり、端末更新の様子を教えてもらったり・・・。

何も学校でPCの前で仕事をする、生徒の前で授業するだけが、先生の仕事ではないのです。

オードリー・タンはこんなことも言っています。

社会問題を解決しようとするなら、まずはその問題が存在する環境に身を置いてみるべきだ。台北の行政院に閉じこもって考えるだけではいけない。言い換えるなら、議題に関連する共通の経験を作るということだ。

‐オードリー・タン(2024).「オードリー・タン 私はこう思考する」.P180

私の自治体では。そろそろ、学校タブレット端末が更新になります。

タブレットの使い方について、フィルタリングなどもありなかなかうまく活用できない部分もありました。

そこで、次に向けて教育委員会さんに困っていることを伝える。実際に見てもらう。

そんな風にすることで、変化を起こせるかもしれないなと思いました。

教育の技術継承について

学校現場でも、ベテランと若手の二極化が進み、ベテランの先生の技術や知識の継承が問題になっています。

平成30年度施行の学習指導要領も、若手の先生に向けて、とても丁寧で分厚い本になりました。

これについて、賛否両論です。

ただ、教育業界だけでなく、企業でもこの問題はずっとあるみたいです。

特に、企業の理念は創業者世代の間だけで形成されていくことが多く、過程を知らない2代目にとっては困難な問題です。

‐オードリー・タン(2024).「オードリー・タン 私はこう思考する」.P188

大事なのは、「企業理念そのものではなく、その理念を形成する過程である」と言ってます。

教育の理念。それは、先輩の先生は長く先生をやってきているので、その過程を含め良く知っています。

ただ、若手の先生はそれを体験していないので、知らない場合が多いです。

例えば、CanvaなどのICTを活用した実践事例がどんどん出ています。それをうまく教育で活用していきたいところですが、教育の目的とずれた使い方をしているのでは?という報告を見ることもあります。

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。

ーオットー・フォン・ビスマルク(プロイセンの宰相)

ビスマルクの言葉です。大事なのは、なぜそうなったのかを知ることだと思います。

やはり、今までの教育の流れを組みながらより良い方向に発展させていきたいですね。

教育における理念。それは不易な部分であります。

それを大切にしつつ、新しい技術とどう向き合っていくか、我々の世代は考えていかなければなりません。

話はズレるかもしれませんが、Hondaも本田宗一郎が引退したあと、会社経営をどうするかと言う問題に直面したようです。

どう解決したでしょうか?ぜひ、以下のPodcastを聞いてみてください。

業務のDX化について

DXの本来の目的は、作業プロセスや業務モデルの転換だ。単に使用するツールを変えたり、何でもかんでもペーパーレス化や電子化したりすればいいというものではない。

‐オードリー・タン(2024).「オードリー・タン 私はこう思考する」.P252

全くもってその通りです。

今までエクセルやワードでやっていたことを校務支援システムに統合したり、職員会議資料をPC画面で見ることがDXじゃないんだよなと思います。

もちろん、会議の資料を電子化して、欲しい人が自分で印刷するというのは、大賛成です。否定しているわけではありません。それで、教頭先生が楽になるなら大賛成です。

ただ、世の中を見る限り、ビジョンや、業務モデルを変える目標意識がなく、流行りに乗って、システムを変えたりする事例もあります。

押印廃止もそうですよね。押印を廃止すると、いいことあるのかな・・・?

FAX廃止すると、いいのかな?(これは、FAXのガラパゴス化を減らす目的としていいかもしれないけど)

何を目的としてDXするかを考えていきたいですね。

そして、そのビジョンをみんなで共有し、同じ目標に向かってDXを進めていきたいですね。

最後に

今回は、オードリー・タンの言葉から、自分の考えたことをどんどんまとめていきました。

ぜひ皆さんも気になる言葉があったら、本を読んでみてください。

自分も他のオードリー・タンの本も読んでみたいと思います。

スーさん
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参考文献・参考HP

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参考HP

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教育の仕組み・学部紹介 | 東京大学
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