今回は継続しているんだけれど、記録が出ない。結果が出ない(いわゆるスランプ)という時の乗り越え方を紹介します。
というのも、自分も先生という仕事を始めて10年経ちました。
以前こちらの記事につらつらと書いたのですが、しんどかったときがあります。
なぜかというと、「10年やって、このままでいいのか?」という思いが常に頭を巡っていたからです。
授業は、上手くなった気がしない。論文を投稿してもなかなか入賞しない・・・。
そんな毎日を過ごしていました。
どうすれば、この鬱々とした気持ちを変えられるかなと思ったときに、 2冊の本で同じことが書かれていました。
勇気よ安心がもらえたので皆さんにも紹介をしたいと思います。
努力は報われない方が普通である
SNSを見ていると、「本を出版できた」「〇〇で賞をもらった」という投稿を見るたびに、いいなと思います。
なんで自分はそういうふうにいかないのかなと思う時もあります。
けれどよく考えてみましょう。1位を取ることは、難しいのです。
小学校の運動会のかけっこ。あれでも1番取れるのは、6人走ってたった一人。
一般のコンクールでも、100人いて、入賞できるのは10人いれば多いでしょう。
10%は報われても、残りの90%は報われないのです。
努力は必ず報われるわけではないのです。そこを受け入れること大切だと考えます。
脳科学でも、人間は諦めやすい・飽きやすいことがわかっている
脳は、新しいことは、とても積極的にやろうとします。
ただ、1日、2日、・・・、1週間経つ頃には飽きてしまいますよね。
よく三日坊主といいますよね。これは「馴化」と言って、脳の性質なのです。
詳しくは下の記事をご覧ください。
モチベーションをもって目標に向かって頑張れるのはすごいことなのです。
だからこそ、うまくいかなかった時の落ち込んでしまいますが、そこでへこたれてしまっては成長できなくなってしまいます。
だからこそ、「うまくいかないのが当たり前」とわかった上で、次にどうするかを考えるのが大切です。
続けることでは誰にも負けないことが大切
さて、あることがうまくいかなくても、「続ける」というのは大切なことです。
せっかく始めた勉強も途中で投げてしまっては、ムダになってしまいます。
けれど、10年一つのことをやれば、何かしらの成果が出ますし、人からすごいと言われる専門家レベルになります。
私の経験をお話します。私が10年頑張ってこれたのは、陸上の長距離です。
中学校で「特設駅伝部(足の速い子を集めて、駅伝大会に出る期間限定の部活)」に入り、人より速く走れるようになりました。
それが嬉しかったので、高校から陸上部に所属し、大学まで続けました。
もちろん練習は辛かったですが、県大会に出て、プロサッカーチームも使っている大きな陸上競技場で走る経験ができました。
駅伝でも、予選を突破して、東海の強豪(実業団を含む)が集まる大きな駅伝大会に出ることもできました。
大学でも、駅伝メンバーに選ばれ、バリバリ走ることができました。
先生を始めてからは、部活動で、長距離メニューを組むようになりました。
今、勤務している学校では、ある期間は部活は、全員駅伝部に所属なので、走るのが嫌いな子も、柱なければなりません。
大学までの経験をもとに、頑張りたい子は、もっと早くなるようなメニューを作りました。
苦手な子は、走るのが好きになるように筋トレメニューや、走るメニューをいろいろバリエーションを増やして楽しく走れるようにしました。
特に苦手な子が、「走って楽しく痩せれたので、もう少し走るのを頑張ろうと思います。」と言ってくれたので、メニューを考えて良かったと思いました。
周りの先生も頼ってくれるので、仕事の人間関係も円滑になりました。
頼られるから頼ることもできるようになったのです。
中学校から10年陸上競技を頑張ったので、今でも役に立っています。
「石の上にも3年」という言葉がありますが、一つのことで人から頼られるようになるには、10年必要だと考えます。
ただ、部活のように毎日やらなくてもいいです。
10年少しずつ、進めるだけで、大きな成果になります。
次に、10年続けるための方法を紹介します。
10年続けるための方法
「今」にフォーカスしよう。「いつやるの!?今でしょ!」
続けるための最大のコツは「今」にフォーカスすることです。
先ほど、陸上の例を出しましたが、練習で走っている時は、10年後も陸上続けようと思って走っていたでしょうか?
そんな余裕ありません。
「とにかく今日の練習をうまくやって、うちに帰って美味しいご飯を食べよう。」くらいにしか思っていませんでした。
10年後も走り続けているか、もっと速くなっているかはわからないですし、そんなこと考えていたら走るのが嫌になってしまいます。
脳は「楽しいこと」はドーパミンなどの脳内物質を出して成功するように応援します。
逆に「辛い」ことは、ストレスホルモンを出して、やめさせるという性質があります。
頑張りたい練習も「嫌だな」と思って走っていたら、本当に嫌になってしまうのです。
それよりも、「今日の練習がんばれた!」はもちろん、「うまくいかなかったでけど、明日はうまくいきそうだな!」なんて考えれば、脳もドーパミンを出します。
とりあえず今だけやる。全力でやる。
明日のことはそのあと考えればいいのです。
「いつやるの?今でしょ!」はまさにその通り。
やらなければ、明日は変わりません。やることで見えてくることがあるのです。
「今を生きる」「今にコミットする」
これが、続けるための究極奥義です。
今をやり切るためのおまじない「次も全力を出すだけです」
テレビで力士に「残り五番、優勝も見えてきましたね。」とインタビューすると、
「そうですね、次の一番も全力でやるだけですね。」とみなさん必ず答えます。
これこそ、「今にコミットした」一言です。
優勝を意識すると、焦りが出る、欲が出る。そんな雑念で集中力が途切れてしまいます。
優勝したければ、次の取り組みも全力を出すしかありません。
勝ち負けは全力を出し切った結果でしかないのです。
力士をまねて毎日を「精一杯やれるように」マインドを整えましょう。
「まぁいっか」も大切
先ほど、力士の話題を紹介しましたが、どうしてもできないときもあります。
本業が忙しい、子育て世代なら、スケジュール通り行かないことは日常茶飯事です。
「毎日続ける」と意気込んでいても、できないこともあるでしょう。
「今にコミットする」ことは大事。でも、できないときもあるので、そんな時は「まぁいっか」と言えるようになりましょう。
「毎日必ず」と意気込むほど、できなかった時にがっくりきてしまいます。
勉強、スポーツ、ブログ、なんでも、「まぁいっか、明日はやろう」ぐらいの気持ちで」いけば、意外と長く続けることができます。
停滞はブレイクスルー前で起こる。とにかく続けるべし
努力と結果は指数関数 ある時、ドカーンと結果が出る。
よくある勘違いがある、努力と結果は、比例するでしょうか?
努力と結果が比例するならば、トッププロ選手たちは、今でも成長し続けてとんでもないことになっていることが想像つくでしょう。
100mを11秒から10秒9にするのと、10秒から9秒9にするための努力は、圧倒的に後者の方が難しいに決まっています(もちろん、11秒から10秒9にちぢめるだけでもすごいのですが)
ものすごく練習して、ようやく少し結果がでる。
そして最後の最後に、どかーんと結果が出る。
つまり、努力の量と結果は、「正比例」ではなく「指数関数」の関係にあります。
学術的根拠は薄いですが、成功した人の本にはよく書いてあります。
要は、スランプを超えた先に、ドカーンと成功が待っているということです。
なかなか成長しない状態から、急激に成長する状態へ移行する点を「ティッピング・ポイント(臨界点)」といいます。
ほとんどの人は「こんなに頑張っているのに結果が出ない」と不安になり、モチベーションが下がり、ティッピングポイント手前で、諦めてしまいます。
「頑張っているのに、成果が出ない」は当たり前。
むしろ、成果が出ないと思えるだけ頑張っているので、成長を続けることができている証拠です。
ティッピング・ポイントは言い換えればブレイクスルー・ポイント。
うまく行かない時期が続いていたら、ブレイクスルーまであと一歩。
ここで踏ん張りましょう。
こちらの記事にやる気が出ない時のやる気の出し方を紹介しています。合わせてご覧ください。
辛くなったら出口はもうすぐそこ「やまない雨はない」
毎日努力を続けているのに、成果や効果が自覚できないと「本当にこの方法が正しいのだろうか」「この練習はムダではないか」と、ずっと「雨が降っていて鬱々した状態」になり不安になりと思います。
先ほども書きましたが、努力した分、結果は出ないのです。
努力した先に、どこかでどかーんと大きな成果を得られます。
だから、「こんなに努力しても結果が出ない」のは当たり前。
大事なので何度も言いますよ!
「結果が出ないのは当たり前」なのです。
そんな時に自分を励ますいろんな言葉があります。
Every cloud has a silver lining.(やまない雨はない)
The night is long that never finds the day.(明けない夜はない)
結果が出ないから、もうやめたい!と思ったら、それはブレイクスルーポイント直前まで来ています。
もう少しだけ続けてみましょう。
飽きるポイント「1,3ヶ月」に要注意
何か始めた時に、飽きてやめてしまうポイントが、「1ヶ月目」と「3ヶ月目」です。
その2つの関門を抜けると、1年継続できるようになります。
ダイエットや、ランニング、筋トレで考えてみましょう。
まずは、1ヶ月で多くの人は「辛くて」挫折してしまうのではないでしょうか?
そこを乗り越えても、3ヶ月続くと、少し痩せたから・・・といって「慢心や怠惰」でやめてしまう人がいます。
大体、物事を習慣にするのに70日程度必要と言われています。
これを超えると(つまり3ヶ月続けられれば)、習慣になって、12ヶ月続けられるという具合です。
脳科学的にみて、人間は2つのモチベーションがあります。
「ノルアドレナリン・モチベーション」と「ドーパミン・モチベーション」です・
人間は「辛いこと」「楽しくないこと」でも、短期間であればがんばれます。
例えば、「納期直前で、残業しなきゃ。」とか、「明日提出のレポートを徹夜でやらなきゃ。」とか。
嫌なことでも不思議と力が出て、終わらせることができますよね。
これは「ノルアドレナリン・モチベーション」といいます。
辛い時や追い込まれた時に、乗り越える「火事場の馬鹿力」の能力です。
ただ、それが1ヶ月、2ヶ月・・・半年と続いてみてください。鬱になってしまいます。
じゃぁ、ダイエットもダメじゃん!とおっしゃるかたもいると思いますが、ずっと続けられる人は、うまく、自分を喜ばせながらやっています。
それが「ドーパミン・モチベーション」です。
これは、自分にご褒美をあげながら、次も頑張ろうとするやる気の出し方です。
ダイエットで体重が落ちることに「喜び」を見つける。
このように、少しずつでも成果や上達といった「報酬」が脳に与えられると、続けられるモチベーションになります。
「苦しい」を「楽しい」に変えるご褒美をうまくみつけて頑張りましょう。
具体的には、先ほども紹介したこちらの記事で説明しています。
1年、3年、10年の節目を意識する「1−3−10年」勉強法
さて、もう少し大きな挑戦をする場合、さすがに「3ヶ月」で成果を出すのは難しい場合もあります。
スポーツでの成果だったり、仕事の技能を高めたりは、年単位で成長をみていかなければなりません。
そこで、意識したいのが「1年ー3年ー10年の法則」です。
私の母の例を紹介します。
母は、コロナ禍をきっかけに、俳句を作ることにハマりました。
もう5年ほど続けています。
1年目は、俳句の通信教室をやっていました。俳句を出して、添削されて・・・というのを毎月続けていました。
添削を受けながら基礎をここで身につけました。
俳句の大会のも応募をしていましたが、もちろん賞は受賞できませんでした。
3年目、コロナが明けたので、Xで知り合った友達と、吟行(俳句を作るための旅行)に行くようになりました。
そこで俳句のネットサークルを作り、精力的に交流をするようになりました。
「このころから、俳句が変わった」と母は言っています。
実際に友達と話して、俳句を作ることで、自分の俳句の表現が大きく変わったといっています。
その頃から、いろいろな大会で、賞をとれるようになり、賞状と副賞を見せてくれるようになりました。
今までの経験と、サークル仲間との交流でグーンと俳句力がつきました。
ここが、母のブレイクスルーポイントだったのです。
俳句を始めて5年目になり、母は大体2、3ヶ月一つは、大会で賞に入り、家に賞品が届くようになりました。
「おーいお茶の俳句」にも入選し、そのうち、うちの母の俳句が載ったお茶が売り出されるようです(笑)
私が、ボソッと行った「一言」を俳句にして、それでビールを1ケースもらったということもありました。
今では、だいたいできた俳句が、大会で賞を取れるか取れないかがわかるそうです。
きっと10年(あと5年)続ければ、テレビで紹介される・・・なんてこともあるのではないでしょうか?
1年やれば、基本が習得できる。3年やれば、成果が出始める。10年やれば誰にも負けない強みになります。
この年単位の成長を覚えておけば、モチベーションの維持に役に立ちます。
最後に
今回は、結果が出ない、スランプの乗り越え方を紹介しました。
- 結果が出ないのは当たり前
- 結果が出ない時こそ、あと少しで成果がでる!
- 3ヶ月を乗り越えれば、1年続けることができる
- 1年で基本、3年で応用、10年で誰にも負けない長所になる。
今苦しいところにいる人もいるかもしれません。
そんな時こそ、この記事を思い出して、もう少し頑張ってみましょう。
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