何本も授業の記録を書いて、たくさんの方に読んでもらっています。
道徳が教科化されて、5年以上経っています。
通知表にも、評価を書くようにもなりました。
道徳って難しいのですが、数学のように答えが一意ではない分、いろんな答えが出てきて感じています。
さて、今回は、自分の道徳の授業の作り方を紹介しようと思います。
道徳の授業の作り方

教材の基本構成
道徳の資料は基本的に次のような構成になっています。
「導入」→「事件」→「価値の転換となる出来事」→「エピローグ」です。
例えば、以前行った「ゴール」の教材はこんな構成になっています
「ある生徒が最後、シュートを外し、バスケの試合で負ける」→「ある生徒がSNSで悪口を言われ、チームメイトの仲が悪くなる。練習も来なくなる」→「実は、弟が事故を落として大変だったと知る」→「原因を知り、よりを戻す。試合では勝てるようになった」というお話です。
まずは、こういう構成になっているということを知っておきましょう。
授業の方向性の示そう
自分は、授業の構成は、「今日取り扱う道徳的価値項目を提示」→「教材を読む」→「感想を聞く」→「(生徒の感想をまとめながら、)主発問を投げかける」→「自分の生活を振り返る発問をする」という流れです。
「今日取り扱う道徳的価値項目を提示」
まず、授業の最初で、「今日取り扱う道徳的価値項目を提示」します。
これは、単元によっては、授業の進め方次第で、複数の価値項目で議論ができる教材になる場合があります。
生徒にとって、Aの価値項目で議論するのか、Bの価値項目の議論するかでずれが出てきて深まりが出なくなります。
そのすれ違いが起きないように、最初に価値項目を提示するのは大事です。
最近は「礼儀」について考えますと言っても、礼儀の何を考えるかでもすれ違いが起きることがあるので、「あいさつの大切さを考えよう」のように、教材にそってもう少しかみ砕いたものになるように提示をしています。
感想を聞こう
さて、教材を範読をした後、感想を必ず最初の発問として聞くようにしています。
感想を聞くのは以下のような理由があります。
- 感想を聞くことで、教材のストーリーを振り返られる
- 主発問につながる子どもの意見が出てくる
子どもの意見を使ってストーリーを振り返ったり、主発問につなげたりすることで、教師が引っ張らなくても自然な形で次の発問に移ることができます。
自然な流れになるのです。
よっぽど生徒は授業のねらいに迫れない意見は言いません。
逆に、うまく拾って授業の流れに乗るように教師が感想をまとめていくことが重要になってきます。
また、この感想を元に主発問のニュアンスを少し変えて、よりねらいに迫れる発問になるよう調整をしていきます。
主発問をどうするか
道徳における主発問とは、なんでしょうか?
主発問は、「その授業において、生徒に最も考えさせたいこと、事例」となります。
資料の主発問になる部分は、「価値の転換が起こる出来事」に焦点を当てます。
そこで「なぜ変わったのか?」「その時主人公はどう思っているのか?」などを読み深めることで、道徳的価値に近づいていきます。
そして、その主発問で引き出したい発言を考えた上で、その前に生徒にどんな質問(補助発問)を投げかけておくと主発問がうまく機能するかを検討していくのです。
問い返しをどうするか?
主発問を聞いた次は、ねらいに迫れるように「問い返し」をしていきます。
基本的にこの問い返しは、教材の中の話から、「自分だったら」と実生活に落として考えさせる発問になってきます。
例としては
- もし自分が同じ状況に陥ったらどうするか
- もし自分が主人公の立場だったら
- もし、そういう場面を見たら
こんなふうに自分に置き換えることが大事になってきます。
もちろん、「自分にはそんな崇高なことはできない」という生徒もいるでしょう。
そういう弱さが意見として出てきたらしめたものです。
実現することの難しさも理解したうえで、どのレベルだったらできるか、どうやったらできるかのように考えていきます。
なかなかできない、という弱さ。
でも、これだったらできるかもという段階を踏むこと。
そういう意見で実践意欲を育てていくのです。
振り返りは絶対書かせる
どの授業も振り返りは大事ですが、道徳の振り返りってとても大切だと思います。
1時間の学習をして、まったく理解できなかったということは少ない、ほとんどないからです。
何かしら子どもは思うところが出てきます。
その気づきを自分の言葉で書いてきてくれます。
今回勉強したことの実践の難しさだったり、その子の経験だったり様々ですが、教科書に書いてあるような「まとめ」ではなく、自分の言葉で書いて来てくれるので読むのが楽しいです。
その本音の部分をどれだけ書いてくるか、これが、道徳授業の出来にかかわってきていると思います。
授業内の話し合いが盛り上がれば、それに越したことないのですが、そうならないこともあります。
けれど、生徒は黙っていてもいろいろ考えているのです。
授業の話し合いで全く意見が出てこなかったけれど、振り返りには、豊かな言葉がかかれているなと出会う瞬間が何度もありました。
授業を終えた子どもの思いを受け取るためにも、「振り返り」を書く時間を必ず設けましょう。
最後に

今回書いたことを踏まえて、いままでの授業記録を読み直していただくと、私の授業への思いがわかっていただけると思います。
見直していただいて、お気づきの点があれば、コメントを残してもらえると、大変うれしいです。
よろしくお願いします。



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